セリアック病とともに生きる:ビルさんのストーリー | 武田薬品


セリアック病とともに生きる:ビルさんのストーリー

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2024年10月28日

本記事は、セリアック病について実際の患者さんの体験談を紹介しています。特定の患者さんの体験を紹介したものであり、典型的な患者さんの体験を紹介するものではありません。気になる症状や医学的な懸念がある場合、また、適切な診断と治療を受けるためには適切な医療機関を受診ください。


「何かがおかしいと認識するまでに、僕の場合は約8カ月かかりました」

最初に症状が現れたとき、セリアック病を患う多くの患者さんと同様に、ビルさんも何が起こっているのか分かりませんでした。最初は軽度の下痢から始まりましたが、まもなく症状は悪化し、腹部の痛みが激しくなり、腸の問題は慢性化し、これまでと同じ生活を送るのが難しくなりました。

さまざまな検査の結果、ビルさんの症状はセリアック病から来ていると判明しました。セリアック病とは、グルテンの摂取により小腸の損傷を引き起こす免疫介在性の疾患です1,2。現在ある治療法は、グルテン除去食です。グルテンが含まれる小麦、大麦、ライ麦を避ける食事を生涯にわたり続ける必要がありますが、グルテン除去食が常に有効とは限りません3,4

Bill

セリアック病とともに生きるビルさん

食生活の負担について、ビルさんは次のように述べています。「常に気を張っていなければならず、外食では決して気が休まることはありません。サラダのクルトンのかけらやパン屋に舞う小麦粉が口に入るだけで、何日もひどい症状が続いたこともあります」
タケダのエグゼクティブメディカルディレクター兼グローバルクリニカルリーダーを務める医師のダン・レフラー
タケダでエグゼクティブメディカルディレクター兼グローバルクリニカルリーダーを務める医師のダン・レフラーは、多くの患者さんはグルテンフリー食事療法で症状が改善するものの、患者さんに強いられる負担は相当なものだと指摘します5。「患者さんの気力にも、社会生活にも大きな影響が及び5、不安やうつ状態に陥る割合も高くなっています5。またグルテンフリー食事療法は完全に効果があるわけではなく、症状も消化器の損傷も改善されない患者さんが最大30%存在しています6

消化器専門医として臨床現場にも立つダンは、治療選択肢が少ないことに苛立ちを感じる患者さんの声をよく耳にしています。「まさにイノベーションが必要な領域です。そして、タケダでは誰もが、患者さんのアンメットニーズに対応できる新しい方法を見つけようとする思いを原動力にしています。この思いがあるからこそ、私たちは240年以上にわたり患者さんのためにイノベーションを追求してこられたのです」

ビルさんは、グルテン除去食が常に有効とは限らないことから3,4、「セリアック病患者にとって、グルテンフリー食事療法だけでは不十分です。本当に必要なのは治療です」と述べています。


  1. Ludvigsson JF, et al. Gut 2013;62:43–52.
  2. Caio G, et al. BMC Med 2019;17:142.
  3. Rubio-Tapia A et al. Am J Gastroenterol 2023;118:59-76.
  4. Symptoms & Causes of Celiac Disease. National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases. Available at: https://www.niddk.nih.gov/health-information/digestive-diseases/celiac-disease/symptoms-causesGo to https://www.niddk.nih.gov/health-information/digestive-diseases/celiac-disease/symptoms-causes. Last reviewed: October 2020. Last accessed: October 2024
  5. Leffler DA et al. Value Health 2017;20:637-643.
  6. Al -Toma A et al. United European Gastroenterol J 2019;7:583-613.34