Takeda logo

デング熱の影響:2人の医師の視点から | 武田薬品

patients

デング熱の影響:2人の医師の視点から

Calendar
2025年3月17日

本コンテンツは、情報提供のみを目的として一般公開されたものであり、この分野の専門家や医療従事者からの助言に代わるものではありません。適切な診断と治療を受けるためには適切な医療機関を受診してください。デング熱の症状や重症度は患者さんによって異なります。本コンテンツで紹介する症状があっても、デング熱とは限らない点にご留意ください。

ブラジルの2人の医師が、デング熱患者さんとの初めての出会いや、デング熱が自身のキャリアに与えた影響について語る3分間の動画をご覧ください。


輝く瞳でしっかりと前を見据えるロザンナ・リヒトマン博士は、感染症の専門医として、そのキャリアをデング熱の診断と治療にささげてきました。

「感染症の診断と治療は、まるで捜査をしているような感じで、とてもやりがいを感じます」。そう言いながらリヒトマン博士は椅子から身を乗り出し、「もう一度人生をやり直すことになっても、やはり感染症専門医になるでしょう」と話しました。

リヒトマン博士は、ブラジル感染症学会の免疫委員会でディレクターを務めています。これまでブラジルのデング熱危機の最前線に立ち、蚊が媒介するこの感染症が、ブラジルにどのような影響を及ぼすのかを目にしてきました。

「私が救急救命室で働いていたときでした」と、リヒトマン博士はデング熱患者さんとの最初の出会いを振り返りました。「若い男性が全身の痛みを訴えていました。熱も高く、目の奥にも痛みがありました」。デング熱は多くの場合、無症状または軽症ですが、この患者さんの症状から判断して、デング熱の可能性があると考えたと言います1。

デング熱は現在、ブラジルの大半の地域で、そして世界中で確認されています。世界保健機関によると、デング熱の発症リスクは世界の半数の人々に及んでいます1。ブラジルの場合は、国の医療制度の課題により、事態がさらに難しいものになっています2

レナート・クフォーリ博士は、ブラジル小児科学会の予防接種部会長です。これまで、デング熱が患者さんと地域社会に与える影響を、そして特に医療制システムが脆弱な地域でデング熱の流行が始まったときの影響を目の当たりにしてきました。

「ベッドも足りず、多くの患者さんに少ない医療従事者で対応しなくてはなりません」と、クフォーリ博士は指摘します。「検査設備が不足し、診断のためのテストができないこともあります。こうしたすべてが医療制度だけでなく、個々の人々への負担にもなっています」

「現状を変えるために重要なのは、コミュニケーションです」と、クフォーリ博士は言います。

「適切な教育により予防の知識を習得することで、その知識を周りの人々に伝えるようになります」とリヒトマン博士は述べ、次のように続けました。「そうすれば、地域社会全体でデング熱と闘うことができます」

本ストーリーは、デング熱による世界的な影響と、その影響下にある人々をタケダがどのように支援しようとしているかを紹介するシリーズの一部です。タケダの取り組みについては、関連ストーリーもご覧ください。


  1. World Health Organization. Dengue and severe dengue. https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/dengue-and-severe-dengueGo to https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/dengue-and-severe-dengue.
  2. Roman A. A Closer Look Into Brazil's Healthcare System: What Can We Learn? Cureus. 2023 May 1;15(5):e38390.