信頼を基盤に敏捷性と創造力で事業開発を推進する | 武田薬品
信頼を基盤に敏捷性と創造力で事業開発を推進する
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「アンメットニーズへの対応を通じて患者さんに価値を提供できること。それは、どのパートナーシップ提携でも絶対に外せない要件です」
マルチェロ・アゴスティ グローバルビジネスデベロップメント オフィサーのこの言葉は、これまで彼が患者さんと向き合ってきた姿勢によって裏付けられています。また、数々のM&Aや提携を成立させてきたその実績にも、その考えが表れています。
「私は長年にわたり、自分の家族も含め、多くの患者さんと話をする機会に恵まれてきました。彼らは自らの苦しい経験を私に話してくれました。そうした言葉は今でも私の心に残っています」と、マルチェロは言います。
「しかし、彼らは私に同情してほしいわけではありません。この業界の複雑さを突き破り、困難な課題を解決し、新しい治療方法を届けることを求めているのです。その複雑さや課題解決に向けた難しさこそが、私の原動力になっています」
マルチェロはこの8年、そうした課題を解決することに取り組みながら、タケダのパイプラインとポートフォリオを拡大できる新しい可能性を特定し、追求してきました。
イノベーションの歴史を礎に
「タケダの戦略の中核の一端を担う私のチームは、株主にとって、そしてもちろん患者さんにとって長期的な価値を見込める最も有望なディール(買収や提携)を最良の条件で成立させるために活動しています。そんな私たちを支えているのは、240年以上にわたって築いてきたイノベーションの歴史です」と、マルチェロは述べています。
マルチェロのチームが成功させた最大のディールは、2019年のシャイアー社との統合です。製薬業界でも最大級の、そして極めて大胆なディールとして、当時(そして現在も)注目を集めた案件でした。これにより、タケダの規模とポートフォリオは大幅に拡大し、希少疾患やニューロサイエンスといった疾患領域を強化することができました。
2023年にはNimbus Therapeutics社からその子会社の全株式を取得しました。タケダには、潰瘍性大腸炎やクローン病といったその他の免疫介在性疾患における経験があるため、それらを掛け合わせれば、同分野の新しいアンメットニーズに取り組む可能性につながると信じています。
オンコロジーにおいても、タケダの強みを生かしたディール交渉を行っています。例えば2023年には、HUTCHMED社と独占的なライセンス契約を締結し、これによりタケダのオンコロジーポートフォリオの拡大につながります。2024年12月にはKeros Therapeutics社と独占的なライセンス契約を締結しました**。
マルチェロ・アゴスティ グローバル ビジネスデベロップメント オフィサー
この創造性に富んだアプローチは業界からも注目されています。アルツハイマー病に対する能動免疫療法に関し、AC Immune社と締結した独占的オプションとライセンス契約は、2024年のEuropean Lifestars Awardで「ディール・オブ・ザ・イヤー(5億ユーロ以上)」を受賞しました。さらには、このディールと、希少血液疾患治療薬候補に関してProtagonist Therapeutics社と締結したライセンスおよび提携契約は、2024年Scrip Awards の「ディール・オブ・ザ・イヤー」にもノミネートされました。
まずは「何を」、次に「どうやって」
マルチェロはこれまでタケダが築いた評価に自信を持ちつつも、ビジネスでは謙虚さも必要だと指摘します。
「イノベーションは至るところで起こっています。そのため私たちは謙虚な心で、自分たちの強みだけでなく、他者が優れている点も理解しようとしています。患者さんのニーズに応え、事業を成長させていくために、物事を正しく見極め、社内外に存在する機会について必要なときには難しい意思決定をする覚悟を持っているのです」
つまり、事業開発チームは、製品に関するディールだけでなく、プラットフォームやライセンシング、オプション、合併、買収など、さまざまなタイプのディールの可能性を幅広く検討します。「私たちはまず『何を』達成したいかを考え、次に『どうやって』を念頭に創造性を膨らませていきます」と、マルチェロは言います。
事業開発には本質的にリスクが伴います。ディールにおいては求める条件のすべてが叶えられないこともありますが、その可能性を評価していく段階では必ず貴重な知見が得られるものです。
取引相手の価値観を理解し、タケダの価値観と見比べることも重要な要素だと、マルチェロは指摘します。 「タケダの価値観と沿わないと判断して、交渉を打ち切ることもあります。トップ一人を崇拝するような、極端なトップダウン文化を持つ企業であれば、たとえ財務状況が良好でも、その企業はいずれタケダの文化と衝突することになるでしょう」
相手方にとって公正なパートナーであるタケダの文化と社会的評価に、マルチェロは誇りを持っています。「1. 患者さんに寄り添い(Patient) 2. 人々と信頼関係を築き(Trust) 3. 社会的評価を向上させ(Reputation) 4. 事業を発展させる(Business)という優先順位を持つタケダの意思決定プロセスは、パートナー各社にも知られるようになってきました」と、マルチェロは言います。「またパートナーからは、これほどの企業規模なのに、チームとしての敏捷性が高く権限委譲もしっかり行われていることに驚いている、との言葉も受けています」
将来を見据えて
タケダはこれからも、消化器系・炎症性疾患、オンコロジー、ニューロサイエンス、希少疾患といった重点疾患領域におけるプレゼンスの強化に注力していくと、マルチェロは述べています。 「タケダにはいま、後期段階のパイプラインが強固にそろっており、現在は早期段階のパイプラインに目を向けています。私たちは明確に的を絞り、財務面にしっかりと配慮しつつ、新しい機会を評価しています。私としては、課題に怯まず、複雑な問題を解決しようとすることが、患者さん第一を実践するベストな方法と考えています」
**本契約には、反トラスト審査の完了を含む慣例的なクロージング条件が適用されます。
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