メキシコ現地NPOと手を組み医薬品アクセスを向上する | 武田薬品
メキシコ現地NPOと手を組み医薬品アクセスを向上する
食料と水か、教育か、薬かー。経済的な理由から、どれか一つしか自分の子供に与えられないとしたら、親にとって苦渋の選択になるでしょう。
メキシコには、がんの診断を受けながら、こうした経済的な負担に直面している人もいます。
私たちは、治療費を全額支払うことのできない患者さんに、最後まで治療を受けることができるように支援を提供してきました。支払い能力に応じた患者支援プログラム(PAP)を立ち上げ、ホジキンリンパ腫の患者さんを支援しています。このプログラムは、患者さん一人ひとりの経済状況に基づいて資金援助が行われます。患者さんが承認された医薬品で治療を受けてから、国の医療制度を通じてその医薬品が償還リストに載るまで(数年かかることもあります)金銭的負担を、このプログラムで支援することも多くあります。
私たちはすでに30以上の、支払い能力に応じたPAPを世界のさまざまな地域で実施しています。メキシコでは、今回が初めてでした。そこで、活動の成果を最大化するため、慢性疾患を持つ患者さんの医療アクセスを支援する現地の非営利組織「Unidos」と協力しました。
Unidos代表のポーリーナ・ロザレスさんは、メキシコ全土で対象となる患者さんとタケダの橋渡しや、処方薬の供給手配を支援している、と述べています。
Unidosのポーリーナ・ロザレス代表
「都市から奥地まで、患者さんはメキシコ全土に存在しています。しかし、タケダには、長年にわたり世界のあらゆる地域で患者さんのために医薬品を提供してきた経験があるため、このプログラムでも、患者さん一人ひとりにアクセスできました」
このプログラムは7年間で、以下の実績をあげました。
- 300人の患者さんを橋渡し
- 対象患者さんの治療アクセスが40%増加
- 9,400以上の治療薬を提供
- 11州15施設で実施
- 10人中7人の登録患者さんに治療費100%を支援
「これこそが、治療を必要とする人が持続的で公平に治療を受けられるようにする、という医薬品アクセス活動が目指している姿です。タケダで働く決断をして本当によかったと思います。患者さんに貢献できる真の変化を起こせるからです」
マリアナ・メンデス タケダ・メキシコ マーケットアクセス&コマーシャルヘッド
ベロニカ・ソーザ タケダ・メキシコ 医薬品アクセス・アソシエイトディレクター
ただ、このプログラムは順調に滑り出した訳ではありません。患者登録は2017年11月に始まりましたが、2020年に世界的なパンデミックという想定外の事態に見舞われ、医薬品の供給も対面での治療も難しくなったと、タケダ・メキシコで医薬品アクセス・アソシエイトディレクターのベロニカ・ソーザは述べています。
「そんなとき、数世紀にわたって患者さんを第一としてきたタケダの経験が非常に役立ちました」とベロニカは振り返ります。「タケダは専門知識があり、難しい時でも医薬品を運べる流通パートナーがいたからです」
これまでも、そしてこれからも、こうしたイノベーションが常にタケダの中心にあります。
マリアナ・メンデス タケダ・メキシコ マーケットアクセス&コマーシャルヘッド
タケダ・メキシコでマーケットアクセス&コマーシャルのヘッドを務めるマリアナ・メンデスによると、メキシコ政府は現在、ホジキンリンパ腫患者さんが国の償還システムを通じて治療を受けられるよう整備を進めています。これによりPAPは不要になり、メキシコでのホジキンリンパ腫患者さんへの支援におけるタケダの役割は、新たな段階に入るでしょう。
「これこそが、治療を必要とする人が持続的で公平に治療を受けられるようにするという医薬品アクセス活動が目指している姿です」とマリアナは言います。「タケダで働く決断をして本当によかったと思います。患者さんに貢献できる真の変化を起こせるからです」