好調な2024年度第3四半期業績を公表、 売上収益の伸長とCore営業利益率の上昇を見込む通期見通しへと上方修正 | 武田薬品
好調な2024年度第3四半期業績を公表、 売上収益の伸長とCore営業利益率の上昇を見込む通期見通しへと上方修正
- 売上収益は、実勢レート(AER:Actual Exchange Rate)ベースで対前年同期+9.8%、恒常為替レート(CER:Constant Exchange Rate)ベースで同+4.5%成長し、成長製品・新製品の力強い勢いが牽引(CERベースで同+14.6%)
- Core営業利益は対前年同期+10.1%の成長(CERベース)、Core営業利益率は28.5%に上昇
- 前年同期に比べ減少した無形資産の減損損失を反映し、財務ベース営業利益は+86.3%の増益(AERベース)
- 通期調整後フリー・キャッシュ・フローの範囲は1,500億円増の5,500-6,500億円を見込む
- 上限1,000億円の自己株式取得の決定を公表
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、本日、成長製品・新製品が対前年同期比で14.6%の増加(CERベース)となる二桁台%の成長を実現し、継続した伸長をみせた2024年度第3四半期累計(2024年4月1日~2024年12月31日)の業績を公表しました。当社は、製品ポートフォリオの好調な第3四半期累計業績や営業経費の効率化に加え、前提為替レートの更新を反映し、成長を見込む通期見通しへと上方修正しました。
当社は、引き続き複数のプログラムを後期開発段階へと進展させており、このうち3つの第3相臨床試験のデータ読み出しを2025年中に予定しています。2025-2026年度に3つの適応症、2027-2029年度にさらに5つの適応症に対する承認申請を見込んでいます。後期開発段階にある6つのプログラム合算で、ピーク時売上高として100-200億米ドルを想定しており、これらが当社の長期的な成長に寄与すると期待しています。
また、当社は、本日、上限1,000億円の自己株式取得の決定について公表しており、ビジネスの力強い伸長への自信および株主還元に向けた当社のコミットメントを示しています。
当社チーフ フィナンシャル オフィサーの古田未来乃は次のように述べています。
「力強い製品ポートフォリオの勢いと効率化プログラムを通じた営業経費の効率化により、一転して売上収益と営業利益の成長を見込む、通期マネジメントガイダンスと財務ベースならびにCoreベースの通期業績予想へ上方修正しました。2024年度は、Core営業利益率の上昇を実現できると考えています。
2024年12月開催のR&D Dayにて説明した通り、当社は2025年中に3つの第3相臨床試験のデータの読み出しを予定しており、このことは当社の今後の持続的な成長に対する自信を深めるものです。
さらに、当社の取締役会によって決議され、公表しました今般の自己株式取得は、株主還元に対する当社の強い思いの表れです。」
財務ハイライト
2024年度第3四半期累計業績(4~12月) (億円、EPSを除く)
科目 | 2024年度第3四半期累計 | 2023年度第3四半期累計 | 対前年同期(AERベースの増減率) |
---|---|---|---|
売上収益 | 35,282 | 32,129 | +9.8% |
営業利益 | 4,175 | 2,241 | +86.3% |
当期利益 | 2,111 | 1,471 | +43.5% |
EPS (円) | 134 | 94 | +42.1% |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 8,350 | 4,378 | +90.8% |
調整後フリー・キャッシュ・フロー(IFRSに非準拠) | 5,683 | 363 | +1,466% |
Coreベース(IFRSに非準拠) (億円、EPSを除く)
科目 | 2024年度第3四半期累計 | 2023年度第3四半期累計 | 対前年同期 (AERベースの増減率) | 対前年同期 (CERベースの増減率) |
---|---|---|---|---|
売上収益 | 35,282 | 32,129 | +9.8% | +4.5% |
営業利益 | 10,063 | 8,656 | +16.3% | +10.1% |
営業利益率 | 28.5% | 26.9% | +1.6pp | ― |
当期利益 | 6,989 | 6,436 | +8.6% | +1.9% |
EPS (円) | 443 | 412 | +7.5% | +0.9% |
2024年度の見通し
通期マネジメントガイダンスと財務ベースならびにCoreベースの通期業績予想を修正
当社は、主に製品ポートフォリオの勢いおよび営業経費の節減により、2024年度通期マネジメントガイダンスを修正しました。さらに、2024年度における前提為替レートの更新も反映し、財務ベースおよびCoreベースの通期業績予想を、前回予想から更新しました。
2024年度 マネジメントガイダンス(CERベースでのCore増減率)(IFRSに非準拠)
科目 | 前回公表マネジメントガイダンス (2024年10月) | 今回修正マネジメントガイダンス (2025年1月) |
---|---|---|
Core売上収益 | 横ばいからやや増加 | 一桁台前半%の増加 |
Core営業利益 | 一桁台半ば%の減少 | 一桁台前半%の増加 |
Core EPS (円) | 約10%の減少 | 横ばいからやや減少 |
2024年度 業績予想
(億円、EPSおよび1株当たりの年間配当金を除く)
科目 | 2024年度 前回公表業績予想(2024年10月) | 2024年度 今回修正業績予想(2025年1月) |
---|---|---|
売上収益 | 44,800 | 45,900 |
Core 売上収益 (IFRSに非準拠) | 44,800 | 45,900 |
営業利益 | 2,650 | 3,440 |
Core 営業利益 (IFRSに非準拠) | 10,500 | 11,500 |
当期利益 | 680 | 1,180 |
EPS (円) | 43 | 75 |
Core EPS (円) (IFRSに非準拠) | 456 | 507 |
調整後フリー・キャッシュ・フロー(IFRSに非準拠) | 4,000-5,000 | 5,500-6,500 |
1株当たりの年間配当金 (円) | 196 | 196 |
有望かつ高い価値が期待される後期開発パイプライン
当社は高い価値が期待される後期開発段階プログラムを通じ、成長に向けた力強い勢いを醸成しています。これらのプログラムが患者さんへお届けできる革新的な価値や2030年以降の大幅な売上収益成長への期待を、2024年12月に開催したR&D Dayにて紹介しました。
この後期開発段階プログラムのうち、3つのプログラムの第3相臨床試験のデータ読み出しを2025年中に予定するとともに、以下の適応症を対象とするプログラムの承認申請を2025-2026年度に見込んでいます。
- oveporexton (TAK-861): ナルコレプシータイプ1の治療薬
- zasocitinib:乾癬の治療薬
- rusfertide:希少かつ慢性の血液疾患である真性多血症の治療薬
このほかに、さらに5つの適応症に対する承認申請も2027-2029年度に実施する想定です。
- zasocitinib:乾癬性関節炎の治療薬
- mezagitamab:希少な免疫介在性出血性疾患である免疫性血小板減少症(ITP)と自己免疫により引き起こされる進行性かつ慢性の腎臓病であるIgA腎症を対象とする治療薬
- fazirsiran:α-1アンチトリプシン欠乏症による肝疾患の治療薬
- elritercept:骨髄異形成症候群(MDS)に伴う貧血への治療薬
当社は、高い価値が期待される後期開発パイプラインだけでなく、早期開発パイプラインを引き続き進展させるとともに、戦略的な事業開発の機会に注力し、患者さんの暮らしを豊かにする可能性を持つ医薬品をお届けしていきます。
2024年度第3四半期業績に関する情報について
当社の2024年度第3四半期業績と2024年度の見通しおよびマネジメントガイダンスの前提条件やIFRSに準拠しない財務指標の定義を含むその他の財務情報の詳細については、2024年度第3四半期決算説明会プレゼンテーション資料をご覧ください。 https://www.takeda.com/jp/investors/financial-results/quarterly-results/
武田薬品について
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、世界中の人々の健康と、輝かしい未来に貢献することを目指しています。消化器系・炎症性疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー(がん)、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、ワクチンといった主要な疾患領域および事業分野において、革新的な医薬品の創出に向けて取り組んでいます。パートナーとともに、強固かつ多様なパイプラインを構築することで新たな治療選択肢をお届けし、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。武田薬品は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。2世紀以上にわたり形作られてきた価値観に基づき、社会における存在意義(パーパス)を果たすため、約80の国と地域で活動しています。
詳細については、https://www.takeda.com/jp/ をご覧ください。
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将来に関する見通し情報
本ニュースリリース及び本ニュースリリースに関して配布された資料には、武田薬品の見積もり、予測、目標及び計画を含む武田薬品の将来の事業、将来のポジション及び業績に関する将来見通し情報、理念又は見解が含まれています。将来見通し情報は、「目標にする(targets)」、「計画する(plans)」、「信じる(believes)」、「望む(hopes)」、「継続する(continues)」、「期待する(expects)」、「めざす(aims)」、「意図する(intends)」、「確実にする(ensures)」、「だろう(will)」、「かもしれない(may)」、「すべきであろう(should)」、「であろう(would)」、「かもしれない(could)」、「予想される(anticipates)」、「見込む(estimates)」、「予想する(projects)」、「予測する(forecasts)」、「見通し(outlook)」などの用語若しくは同様の表現又はそれらの否定表現を含むことが多いですが、それに限られるものではありません。これら将来見通し情報は、多くの重要な要因に関する前提に基づいており、実際の結果は、将来見通し情報において明示又は暗示された将来の結果とは大きく異なる可能性があります。その重要な要因には、日本及び米国の一般的な経済条件を含む武田薬品のグローバルな事業を取り巻く経済状況、競合製品の出現と開発、関連法規の変更、臨床的成功及び規制当局による判断とその時期の不確実性を含む新製品開発に内在する困難、新製品及び既存製品の商業的成功の不確実性、製造における困難又は遅延、金利及び為替の変動、市場で販売された製品又は候補製品の安全性又は有効性に関するクレーム又は懸念、新規コロナウイルス・パンデミックのような健康危機、温室効果ガス排出量の削減又はその他環境目標の達成を可能にする武田薬品の環境・サステナビリティに対する取り組みの成功、人工知能(AI)を含むデジタル技術の統合をはじめとする、業務効率化、生産性向上又はコスト削減に向けた武田薬品の取り組み、その他の事業再編に向けた取り組みが、期待されるベネフィットに寄与する程度、武田薬品のウェブサイト(https://www.takeda.com/jp/investors/sec-filings-and-security-reports/)又はwww.sec.govにおいて閲覧可能な米国証券取引委員会に提出したForm 20-Fによる最新の年次報告書並びに武田薬品の他の報告書において特定されたその他の要因が含まれます。武田薬品は、法律や証券取引所の規則により要請される場合を除き、本ニュースリリースに含まれる、又は武田薬品が提示するいかなる将来見通し情報を更新する義務を負うものではありません。過去の実績は将来の経営結果の指針とはならず、また、本ニュースリリースにおける武田薬品の経営結果及び情報は武田薬品の将来の経営結果を示すものではなく、また、その予測、予想、保証又は見積もりではありません。
財務情報及び国際会計基準に準拠しない財務指標
武田薬品の財務諸表は、国際会計基準(以下、「IFRS」)に基づいて作成されております。
本ニュースリリース及び本ニュースリリースに関して配布された資料には、Core売上収益、Core営業利益、Core当期利益(親会社の所有者帰属分)、Core EPS、CER(Constant Exchange Rate:恒常為替レート)ベースの増減、純有利子負債、調整後純有利子負債、EBITDA、調整後EBITDA、フリー・キャッシュ・フロー、調整後フリー・キャッシュ・フローのように、IFRSに準拠しない財務指標が含まれています。当社経営陣は業績評価並びに経営及び投資判断を、IFRS及び本ニュースリリースに含まれるIFRSに準拠しない財務指標に基づいて行っています。IFRSに準拠しない財務指標においては、最も良く対応するIFRS財務指標では含まれることとなる、又は異なる数値となる一定の利益、コスト及びキャッシュ・フロー項目を除外しております。IFRSに準拠しない財務指標は、IFRSに準拠するものではなく、付加的なものであり、また、IFRSに準拠する財務指標に代替するものではありません(IFRSに準拠する財務指標を「財務ベース」指標として参照している場合があります)。投資家の皆様におかれましては、IFRSに準拠しない財務指標につき、その定義と、これらに最も良く対応するIFRS準拠財務指標との調整表について、2024年上期の投資家向け決算プレゼンテーション資料に添付の「財務補足資料」をご参照くださいますようお願い申し上げます(https://www.takeda.com/jp/investors)。なお、2024年度第1四半期より、武⽥薬品は (i) 超インフレ国にある⼦会社の業績に対するCER調整⽅法を変更し、IAS第29号「ハイパーインフレ経済における財務報告」と整合した業績で報告するとともに、(ii) 従来のフリー・キャッシュ・フローを「調整後フリー・キャッシュ・フロー」へ名称変更しています(併せて営業活動によるキャッシュ・フローから有形固定資産の取得に係るキャッシュ・フローを控除したものを「フリー・キャッシュ・フロー」として報告しています)。(iii) 従来の純有利子負債を「調整後純有利子負債」へ名称変更しています(併せて連結財政状態計算書上の社債及び借入金の簿価から現金及び現金同等物を控除したものを「純有利子負債」と して報告しています)。
ピーク時売上高ポテンシャル及びPTRS予測(Probability of Technical and Regulatory Success、技術的及び規制上の成功確率)
本ニュースリリースで言及されるピーク時売上高の範囲は、技術的及び規制上の成功確率を考慮して調整されていない推定値であり、予想または目標とみなされるべきではありません。これらのピーク時売上高の範囲は、将来起こりうるとは限らないさまざまな商業的シナリオについての武田薬品の評価に基づきます。
本ニュースリリースで言及されるPTRSは、特定の適応症における特定の製品の規制当局による承認取得の可能性に関する武田薬品の社内推定値です。これらの推定は、武田薬品の担当責任者の主観的判断を反映したものであり、社内計画に使用するため、武田薬品のポートフォリオ・レビュー・コミッティーの承認を得ています。
医療情報
本ニュースリリースには、製品に関する情報が含まれておりますが、それらの製品は、すべての国で発売されているものではなく、また国によって異なる商標、効能、用量等で販売されている場合もあります。ここに記載されている情報は、開発品を含むいかなる医療用医薬品を勧誘、宣伝又は広告するものではありません。
タケダの成長製品・新製品の定義については当社の2024年度第3四半期決算説明会プレゼンテーション資料(https://www.takeda.com/jp/investors/financial-results/quarterly-results/) のスライド5をご参照ください。