Ascentage Pharma社と武田薬品、第三世代BCR-ABLチロシンキナーゼ阻害薬olverembatinibの独占的ライセンスオプション契約を締結

Ascentage Pharma社との第三世代BCR-ABLチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)olverembatinibの全世界での独占的ライセンスオプション契約の締結について


Calendar
2024年6月17日
  • 当社は、中国本土、香港、マカオ、台湾およびロシア以外の全地域で、olverembatinibに関する全世界での独占的ライセンスオプションを取得
  • olverembatinibは、現在承認されているTKI治療歴のある慢性骨髄性白血病の患者さんの重要なアンメットニーズに対応できる可能性
  • Ascentage Pharma社は、タケダによる将来のオプション行使に先立ち、olverembatinibの後期臨床開発を推進

当社は、2024年6月14日(米国時間)、Ascentage Pharma社とolverembatinibの独占的ライセンスを獲得するためのオプション契約を締結しましたのでお知らせします。olverembatinibは、慢性骨髄性白血病(CML)およびその他の血液がんを対象に現在開発が進められており、ベスト・イン・クラスとなりうる経口の第三世代BCR-ABLチロシンキナーゼ阻害薬です。当社がオプションを行使すれば、中国本土、香港、マカオ、台湾およびロシア以外の全地域で、olverembatinibの開発および商業化に関する全世界的な権利を有することになります。

これまでTKIがCMLの患者さんの治療に大きな影響をもたらしてきたにも関わらず、これらの治療に抵抗性もしくは難治性を示す患者さん、あるいはこれらの治療後に治療困難な変異が発現する患者さんのアンメットニーズは依然として大きいままです。

当社のグローバル オンコロジー ビジネス ユニットのプレジデントであるテレサ・ビテッティは「当社には、患者さん、とりわけ治療ギャップに悩まされている血液がんの患者さんのために重要な治療の進歩をもたらしてきた長い歴史があります。これまでにolverembatinibが臨床で実証してきた有望な結果に、私たちは非常に勇気づけられています。そして、慢性骨髄性白血病やその他の血液がんの患者さんのために、今後さらなる開発を進め、olverembatinibを提供する機会を得ることができたことを非常に嬉しく思います。今回の契約は、患者さんに最大限に貢献する社内外のイノベーションの発展を支えるという私たちの目的にかなっています」と述べています。

本契約の一環として、Ascentage Pharma社は引き続き、ライセンスオプション行使前のolverembatinibの臨床開発すべてに単独で責任を負います。olverembatinibは現在、TKI抵抗性の慢性期CML(CP-CML)またはT315I変異を有する移行期CML(AP-CML)の成人患者さん、および第一世代および第二世代TKIに抵抗性および/または不耐容を示すCP-CML成人患者さんの治療薬として、中国で承認・販売されています。

Ascentage Pharma社の会長兼CEOであるDajun Yangは「私たちは、武田薬品との契約締結を大変嬉しく思っています。この契約により、堅固な実績とオンコロジー領域において世界的に影響力のある武田薬品のグローバルな商業的専門知識を活用することができるようになり、世界中の olverembatinib を必要としている患者さんに本薬がもたらす影響を大きく広げられる可能性があります。私たちは中国でCMLの患者さんにolverembatinibがもたらす効果を目の当たりにしてきました。そして、T315I変異の有無にかかわらず、前治療歴のあるCP-CMLの成人患者さんを対象とし全世界で被験者登録を行う臨床第3相試験であるPOLARIS-2試験において olverembatinibの開発を進められることを楽しみにしています」と述べています。

本契約に基づき、Ascentage Pharma社は、独占的ライセンスオプション契約締結時に1億ドルのオプション料を受領します。当社がolverembatinibのライセンスオプションを行使した場合には、オプション行使料およびマイルストンに応じた支払い、ならびにロイヤルティが追加で支払われる可能性があります。オプションの行使には通常、規制当局の承認が必要となります。さらに、Ascentage Pharma社は、当社からマイノリティ出資を受けます。

olverembatinibについて

olverembatinibは、第三世代BCR-ABLチロシンキナーゼ経口阻害薬(TKI)です。慢性骨髄性白血病(CP-CML)またはT315I変異を有する移行期CML(AP-CML)の成人患者さん、および第一世代および第二世代TKIに抵抗性および/または不耐容を示すCP-CML成人患者さんの治療薬として、中国で承認・販売されています。Ascentage Pharma社は複数種のがんにおいて olverembatinib の多数の臨床試験を行っています。olverembatinibは、米国食品医薬品(FDA)からオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)指定とファストトラック指定を、欧州医薬品庁(EMA)からオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)指定を受けています。

武田薬品について

武田薬品工業株式会社(TSE: 4502/NYSE: TAK)は、世界中の人々の健康と、輝かしい未来に貢献することを目指しています。消化器系・炎症性疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー(がん)、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、ワクチンといった主要な疾患領域および事業分野において、革新的な医薬品の創出に向けて取り組んでいます。パートナーとともに、強固かつ多様なパイプラインを構築することで新たな治療選択肢をお届けし、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。武田薬品は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。2世紀以上にわたり形作られてきた価値観に基づき、社会における存在意義(パーパス)を果たすため、約80の国と地域で活動しています。詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。

重要な注意事項

本注意事項において、「ニュースリリース」とは、本ニュースリリースに関して武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)によって説明又は配布された本書類並びに一切の口頭のプレゼンテーション、質疑応答及び書面又は口頭の資料を意味します。本ニュースリリース(それに関する口頭の説明及び質疑応答を含みます)は、いかなる法域においても、いかなる有価証券の購入、取得、申込み、交換、売却その他の処分の提案、案内若しくは勧誘又はいかなる投票若しくは承認の勧誘のいずれの一部を構成、表明又は形成するものではなく、またこれを行うことを意図しておりません。本ニュースリリースにより株式又は有価証券の募集を公に行うものではありません。米国 1933 年証券法の登録又は登録免除の要件に基づいて行うものを除き、米国において有価証券の募集は行われません。本ニュースリリースは、(投資、取得、処分その他の取引の検討のためではなく)情報提供のみを目的として受領者により使用されるという条件の下で(受領者に対して提供される追加情報と共に)提供されております。当該制限を遵守しなかった場合には、適用のある証券法違反となる可能性があります。 武田薬品が直接的に、又は間接的に投資している会社は別々の会社になります。本ニュースリリースにおいて、「武田薬品」という用語は、武田薬品及びその子会社全般を参照するものとして便宜上使われていることがあり得ます。同様に、「当社(we、us及びour)」という用語は、子会社全般又はそこで勤務する者を参照していることもあり得ます。これらの用語は、特定の会社を明らかにすることが有益な目的を与えない場合に用いられることもあり得ます。

将来に関する見通し情報

本ニュースリリース及び本ニュースリリースに関して配布された資料には、武田薬品の見積もり、予測、目標及び計画を含む武田薬品の将来の事業、将来のポジション及び業績に関する将来見通し情報、理念又は見解が含まれています。将来見通し情報は、「目標にする(targets)」、「計画する(plans)」、「信じる(believes)」、「望む(hopes)」、「継続する(continues)」、「期待する(expects)」、「めざす(aims)」、「意図する(intends)」、「確実にする(ensures)」、「だろう(will)」、「かもしれない(may)」、「すべきであろう(should)」、「であろう(would)」、「かもしれない(could)」、「予想される(anticipates)」、「見込む(estimates)」、「予想する(projects)」、「予測する(forecasts)」、「見通し(outlook)」などの用語若しくは同様の表現又はそれらの否定表現を含むことが多いですが、それに限られるものではありません。これら将来見通し情報は、多くの重要な要因に関する前提に基づいており、実際の結果は、将来見通し情報において明示又は暗示された将来の結果とは大きく異なる可能性があります。その重要な要因には、日本及び米国の一般的な経済条件を含む武田薬品のグローバルな事業を取り巻く経済状況、競合製品の出現と開発、関連法規の変更、臨床的成功及び規制当局による判断とその時期の不確実性を含む新製品開発に内在する困難、新製品及び既存製品の商業的成功の不確実性、製造における困難又は遅延、金利及び為替の変動、市場で販売された製品又は候補製品の安全性又は有効性に関するクレーム又は懸念、新規コロナウイルス・パンデミックのような健康危機、温室効果ガス排出量の削減又はその他環境目標の達成を可能にする武田薬品の環境・サステナビリティに対する取り組みの成功、人工知能(AI)を含むデジタル技術の統合をはじめとする、業務効率化、生産性向上又はコスト削減に向けた武田薬品の取り組みや、その他の事業再編に向けた取り組みが、期待されるベネフィットに寄与する程度、武田薬品のウェブサイト(https://www.takeda.com/jp/investors/sec-filings/)又はwww.sec.govGo to www.sec.govにおいて閲覧可能な米国証券取引委員会に提出したForm 20-Fによる最新の年次報告書並びに武田薬品の他の報告書において特定されたその他の要因が含まれます。武田薬品は、法律や証券取引所の規則により要請される場合を除き、本ニュースリリースに含まれる、又は武田薬品が提示するいかなる将来見通し情報を更新する義務を負うものではありません。過去の実績は将来の経営結果の指針とはならず、また、本ニュースリリースにおける武田薬品の経営結果及び情報は武田薬品の将来の経営結果を示すものではなく、また、その予測、予想、保証又は見積もりではありません。

医療情報

本ニュースリリースには、製品に関する情報が含まれておりますが、それらの製品は、すべての国で発売されているものではなく、また国によって異なる商標、効能、用量等で販売されている場合もあります。ここに記載されている情報は、開発品を含むいかなる医療用医薬品を勧誘、宣伝又は広告するものではありません。