流行地域におけるデング熱ワクチンへのアクセス促進を目的としたBiological E社との協業について

流行地域におけるデング熱ワクチンへのアクセス促進を目的としたBiological E社との協業について


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2024年2月27日
  • Biological E社(BE)が年間最大5000万回接種分のQDENGAを製造し、タケダの供給能力を2030年までに年間1億回接種分まで加速

  • 最も脆弱な立場にある人々を支援するために、公的予防接種プログラムにマルチドーズバイアルを提供するニーズに対応

  • デング熱の罹患率は上昇し続け、世界的な公衆衛生の危機をもたらしている

当社とインドを拠点とする大手のワクチンおよび医薬品企業であるBiological E社(BE)は、このたび、QDENGA ®▼(4価弱毒生デング熱ワクチン)(開発コード:TAK-003、以下「QDENGA」)のマルチドーズバイアル(MDV)へのアクセスを加速するための戦略的提携を発表しましたので、お知らせします。これにより、2030年までにデング熱流行国の政府による公的予防接種プログラム(NIP)へのデング熱ワクチンの調達を可能にします。MDVは、医療・環境廃棄物を削減すると共に、包装・保管費用を最小限に抑え、 NIPにおいて経済面および物流面での利点をもたらします。BEは年間5000万回接種分まで製造能力を向上し、今後10年で年間1億回接種分の製造を目指すタケダの取り組みを加速させます。今回の提携は、ドイツのジンゲンにあるタケダの工場とIDT Biologika GmbH社との長期提携による既存のワクチン製造能力に加えての計画となります。

「タケダのデング熱プログラムの長期的な目標は、予防接種の恩恵を受ける可能性のあるデング熱の罹患の危険にさらされている人々にQDENGAを広く提供することです。昨年、タケダは民間市場に向けたQDENGAの上市に成功し、現在一部の公的予防接種プログラムでも接種が始まっていますが、パートナーと協力し、より広範な公衆衛生へ貢献していきます」と当社グローバル ワクチン ビジネスユニットのプレジデントであるGary Dubinは述べています。「このたび、ワクチン製造の深い専門知識を持ち、世界中の公衆衛生プログラムを長年にわたり支援してきたBiological E社との戦略的提携を発表できることを誇りに思います。私たちは共に、QDENGAのマルチドーズバイアルの製造能力を大幅に向上させ、流行国におけるワクチンへの持続的なアクセスを推進することにより、世界におけるデング熱対策に貢献します」 。

デング熱は、蚊が媒介するウイルス性疾患としては世界で最も多くみられる疾患の一つであり、都市化、旅行、気候変動により、世界における罹患率は過去50年間で30倍に増加しています1,2。デング熱は現在100ヵ国以上で流行しており、毎年3億9000万人が感染していると推定されます3。アメリカ大陸、東南アジアおよび西太平洋地域が最も深刻な影響を受けており、アジアのみで世界の疾病負担の約70%を占めています3

Biological E社のマネジングディレクターであるMahima Datlaは、「当社は、革新的な4価デング熱ワクチンであるQDENDAのマルチドーズバイアルの製造に関して、タケダと協業できることを誇りに思います」と述べています。「患者さん中心の価値に基づいた研究開発を進めるタケダの取り組みは、Biological Eの医療の進歩に向けた取り組みと非常に合致しています。このような強力なグローバルパートナーと共に、すべての人々にとってより健康な未来を築くという共通の使命を果たすためのワクチンの製造施設を築いてきたことを誇りに思います。当社は、輝かしい歴史とグローバルなプレゼンスを有するタケダと共に、世界中で革新的な医薬品と変革的な医療を提供するという当社のビジョンを前進させていけることを光栄に思います」。

QDENGAは現在、欧州各国、インドネシアとタイの民間市場、並びにアルゼンチンとブラジルの民間およびいくつかの公的予防接種プログラムで、小児および成人の方にご利用いただけます。TAK-003は、インドでは承認されていません。

武田薬品について

武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、世界中の人々の健康と、輝かしい未来に貢献することを目指しています。消化器系・炎症性疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー(がん)、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、ワクチンといった主要な疾患領域および事業分野において、革新的な医薬品の創出に向けて取り組んでいます。パートナーとともに、強固かつ多様なパイプラインを構築することで新たな治療選択肢をお届けし、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。武田薬品は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。2世紀以上にわたり形作られてきた価値観に基づき、社会における存在意義(パーパス)を果たすため、約80の国と地域で活動しています。詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。

Biological E社について

Biological E社(BE)は、ハイデラバードを拠点に1953 年に設立された医薬品およびバイオ医薬品企業であり、インドで最初の民間のバイオ医薬品企業であり、南インドで最初の医薬品企業です。BEはワクチンおよび治療薬の開発、製造及び供給を行います。BEは世界130カ国以上にワクチンを供給し、インド、米国、欧州で治療薬が販売されています。現在、 BEのポートフォリオには、 WHOによる事前の適格性確認済みのワクチンが8種類、米国FDAが承認した後発注射剤が10種類あります。また、BEのCOVID-19ワクチンCORBEVAX ®は、最近、WHOの緊急使用リスト(EUL)に掲載されています。 近年、BEは、原薬を持続的に製造する手段としてのグローバル市場向けの特殊注射剤の開発や、グローバル市場向けの新規ワクチンの開発といった組織拡大に向けた新たな取り組みに着手しています。 詳細については、www.biologicale.comGo to www.biologicale.comをご覧頂くとともに、Facebook、LinkedIn、Twitterをフォローください。

QDENGA®(4価弱毒生デング熱ワクチン)について

当社の4価デング熱ワクチンQDENGA®(TAK-003)は、4種のワクチンウイルス型すべての遺伝子型の“バックボーン”として弱毒化された生の2型デングウイルスをベースに構築されています。

デング熱について

デング熱は、最も急速に感染が拡大している蚊媒介感染症で、WHOは、2019年のグローバルヘルスに対する10の脅威の1つにデング熱を挙げています3,4。デング熱は主にネッタイシマカ、および比較的低い割合でヒトスジシマカによって媒介され3、4 種のウイルス血清型すべてがデング熱または重症型デング出血熱を引き起こす可能性があります5。個別の血清型羅患率は地理、地域、国や季節によって異なり、また時間の経過とともに変化していきます6。ある血清型のウイルスに感染した場合、その血清型に対する免疫は一生涯続きますが、後に異なる血清型のウイルスに感染した場合、重症化のリスクが高まります3,7

重要な注意事項

本注意事項において、「ニュースリリース」とは、本ニュースリリースに関して武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)によって説明又は配布された本書類並びに一切の口頭のプレゼンテーション、質疑応答及び書面又は口頭の資料を意味します。本ニュースリリース(それに関する口頭の説明及び質疑応答を含みます)は、いかなる法域においても、いかなる有価証券の購入、取得、申込み、交換、売却その他の処分の提案、案内若しくは勧誘又はいかなる投票若しくは承認の勧誘のいずれの一部を構成、表明又は形成するものではなく、またこれを行うことを意図しておりません。本ニュースリリースにより株式又は有価証券の募集を公に行うものではありません。米国 1933 年証券法の登録又は登録免除の要件に基づいて行うものを除き、米国において有価証券の募集は行われません。本ニュースリリースは、(投資、取得、処分その他の取引の検討のためではなく)情報提供のみを目的として受領者により使用されるという条件の下で(受領者に対して提供される追加情報と共に)提供されております。当該制限を遵守しなかった場合には、適用のある証券法違反となる可能性があります。 武田薬品が直接的に、又は間接的に投資している会社は別々の会社になります。本ニュースリリースにおいて、「武田薬品」という用語は、武田薬品及びその子会社全般を参照するものとして便宜上使われていることがあり得ます。同様に、「当社(we、us及びour)」という用語は、子会社全般又はそこで勤務する者を参照していることもあり得ます。これらの用語は、特定の会社を明らかにすることが有益な目的を与えない場合に用いられることもあり得ます。 本ニュースリリースに記載されている製品名は、武田薬品又は各所有者の商標又は登録商標です。

将来に関する見通し情報

本ニュースリリース及び本ニュースリリースに関して配布された資料には、武田薬品の見積もり、予測、目標及び計画を含む武田薬品の将来の事業、将来のポジション及び業績に関する将来見通し情報、理念又は見解が含まれています。将来見通し情報は、「目標にする(targets)」、「計画する(plans)」、「信じる(believes)」、「望む(hopes)」、「継続する(continues)」、「期待する(expects)」、「めざす(aims)」、「意図する(intends)」、「確実にする(ensures)」、「だろう(will)」、「かもしれない(may)」、「すべきであろう(should)」、「であろう(would)」、「かもしれない(could)」、「予想される(anticipates)」、「見込む(estimates)」、「予想する(projects)」などの用語若しくは同様の表現又はそれらの否定表現を含むことが多いですが、それに限られるものではありません。これら将来見通し情報は、多くの重要な要因に関する前提に基づいており、実際の結果は、将来見通し情報において明示又は暗示された将来の結果とは大きく異なる可能性があります。その重要な要因には、日本及び米国の一般的な経済条件を含む武田薬品のグローバルな事業を取り巻く経済状況、競合製品の出現と開発、世界的な医療制度改革を含む関連法規の変更、臨床的成功及び規制当局による判断とその時期の不確実性を含む新製品開発に内在する困難、新製品及び既存製品の商業的成功の不確実性、製造における困難又は遅延、金利及び為替の変動、市場で販売された製品又は候補製品の安全性又は有効性に関するクレーム又は懸念、新規コロナウイルス・パンデミックのような健康危機が、武田薬品が事業を行う国の政府を含む武田薬品とその顧客及び供給業者又は武田薬品の事業の他の側面に及ぼす影響、買収対象企業とのPMI(買収後の統合活動)の時期及び影響、武田薬品の事業にとっての非中核資産を売却する能力及びかかる資産売却のタイミング、当社による省エネルギーへの取り組み及び将来の再生可能エネルギー又は低炭素エネルギー技術の発展による当社の温室効果ガス排出量の削減の程度、武田薬品のウェブサイト(https://www.takeda.com/jp/investors/sec-filings/)又はwww.sec.govGo to www.sec.govにおいて閲覧可能な米国証券取引委員会に提出したForm 20-Fによる最新の年次報告書並びに武田薬品の他の報告書において特定されたその他の要因が含まれます。武田薬品は、法律や証券取引所の規則により要請される場合を除き、本ニュースリリースに含まれる、又は武田薬品が提示するいかなる将来見通し情報を更新する義務を負うものではありません。過去の実績は将来の経営結果の指針とはならず、また、本ニュースリリースにおける武田薬品の経営結果及び情報は武田薬品の将来の経営結果を示すものではなく、また、その予測、予想、保証又は見積もりではありません。

医療情報

本ニュースリリースには、製品に関する情報が含まれておりますが、それらの製品は、すべての国で発売されているものではなく、また国によって異なる商標、効能、用量等で販売されている場合もあります。ここに記載されている情報は、開発品を含むいかなる医療用医薬品を勧誘、宣伝又は広告するものではありません。

  1. Ebi KL, Nealon J. Dengue in a changing climate. Environmental Research. 2016;151:115-123. doi:10.1016/j.envres.2016.07.026.

  2. Messina, J.P., Brady, O.J., Golding, N. et al. The current and future global distribution and population at risk of dengue. Nat Microbiol 4, 1508–1515 (2019). https://doi.org/10.1038/s41564-019-0476-8Go to https://doi.org/10.1038/s41564-019-0476-8.

  3. World Health Organization. Dengue and Severe Dengue. World Health Organization. https://www.who.int/en/news-room/fact-sheets/detail/dengue-and-severe-dengueGo to https://www.who.int/en/news-room/fact-sheets/detail/dengue-and-severe-dengue. Published March 17, 2023.

  4. World Health Organization (WHO). Ten threats to global health in 2019. Retrieved July 2023.

  5. CDC. About Dengue: What You Need to Know. Published April 13, 2023.

  6. Guzman MG, et al. Dengue: a continuing global threat. Nature Reviews Microbiology. 2010;8:S7-S16.

  7. Reich, et al. Interactions between serotypes of dengue highlight epidemiological impact of cross-immunity. J R Soc Interface 10: 20130414. http://dx.doi.org/10.1098/rsif.2013.0414Go to http://dx.doi.org/10.1098/rsif.2013.0414.