中国NMPAによる移植後の既存療法に対して難治性のサイトメガロウイルス(CMV)感染症の成人患者さんの治療薬としてのLIVTENCITY®(maribavir)の承認について

中国NMPAによる移植後の既存療法に対して難治性のサイトメガロウイルス(CMV)感染症の成人患者さんの治療薬としてのLIVTENCITY®(maribavir)の承認について


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2023年12月22日
  • LIVTENCITYは既存の移植後の抗CMV治療に対して難治性*のCMV感染/感染症の成人患者さんの治療薬として中国で承認された最初で唯一のCMV特異的UL97プロテインキナーゼ阻害薬

  • 主要評価項目として8週目においてmaribavirが既存の治療法より優れていることを示した第3相TAK-620-303 SOLSTICE試験に基づく承認1

  • CMVは、移植後に最もよくみられる重篤な感染症のひとつであり、他の重篤な感染症、移植臓器の喪失および移植不全などの深刻な状態になる可能性がある2,3

当社は、2023年12月21日(米国時間)、造血幹細胞移植(HSCT)または固形臓器移植(SOT)の移植後の、ガンシクロビル、バルガンシクロビル、シドフォビルまたはホスカルネットによる治療に対して難治性(遺伝子耐性有無にかかわらず) のサイトメガロウイルス(CMV)感染/感染症の成人患者さんを対象とした治療薬LIVTENCITY®(maribavir)について、中国国家食品薬品監督管理局(NMPA)より承認を取得しましたのでお知らせします。LIVTENCITYは中国においてこの適応症に対する最初で唯一のCMV特異的UL97プロテインキナーゼ阻害薬です。LIVTENCITYは2021年に中国医薬品審査評価センター(CDE)によりブレークスルー・セラピー指定が付与されました。

当社のグローバル ポートフォリオ ディビジョン プレジデントのラモナ・セケイラ(Ramona Sequeira)は、「中国NMPAによる今回のLIVTENCITYの承認は、移植後のケアに対する重大なニーズがあることと、治療に成功しなかった場合、CMV感染は臓器拒絶反応などの合併症や入院率の増加につながることがあり、移植患者さんに深刻な問題を引き起こす可能性があることを考慮したものです。今回の承認は、中国における移植患者さんのCMV治療の状況を再定義するものであり、このコミュニティのアンメット・ニーズへの対応に向けた前向きな一歩です」と述べています。

今回のNMPAの承認は、既存の治療法に対して難治性*のCMV感染/感染症患者さんの治療薬としてmaribavirの安全性および有効性を従来の抗ウイルス療法(ガンシクロビル、バルガンシクロビル、シドフォビルまたはホスカルネット)と比較した、第3相SOLSTICE試験の結果に基づくものです。SOLSTICE試験において、LIVTENCITYは、難治性*CMV感染の移植後成人患者さんにおいて、主要評価項目である8週時点のCMV血症の消失aについて従来の治療法よりも優れていました1

今回のNMPAによるLIVTENCITYの承認は、中国以外の4つの主要な市場(米国、カナダ、オーストラリア、欧州連合)を含め、既存の治療法に対して移植後に難治性*を示すCMV感染に対する世界各国で12番目の承認となります4-7

世界における1年あたり推定20万件の成人移植のうち、CMVは移植後の患者さんが経験する最もよくみられる感染のひとつであり、推定発現率はSOTの患者さんで16~56%、HSCTの患者さんで30~80%です8,9

LIVTENCITYについて

経口投与可能な抗CMV化合物であるLIVTENCITY(maribavir)は、UL97プロテインキナーゼとその天然基質を標的として阻害する最初で唯一の抗ウイルス剤です1。HSCTまたはSOT後の成人患者さんにおけるガンシクロビル、バルガンシクロビル、シドフォビルまたはホスカルネットによる治療に対して難治性(遺伝子耐性有無にかかわらず) のサイトメガロウイルス(CMV)感染/感染症治療薬として中国国家食品薬品監督管理局(NMPA)に承認されています。

SOLSTICE試験について

TAK-620-303(SOLSTICE)試験(NCT02931539、EudraCT 2015-004725-13)は、従来の抗ウイルス療法(ガンシクロビル、バルガンシクロビル、ホスカルネット、シドフォビルのいずれか1つまたはその併用)に難治性*の造血幹細胞移植または固形臓器移植の移植後のCMV感染患者さん352名を対象として、maribavirまたは従来の抗ウイルス療法の有効性および安全性を評価するためのグローバル、多施設共同、無作為化、非盲検、実薬対照、優越性試験です。2週間のスクリーニング期間後に、成人患者さんにmaribavir 400 mgを1日2回投与(n=235)または医師の投与による従来の抗ウイルス療法(n=117)のいずれかに2:1で無作為に割り付けし、最長8週間の治療期間の後さらに12週間フォローアップを行いました1

本臨床試験の主要評価項目は、8週終了時にCMV血症の消失aを確認することでした。主な副次的評価項目は、投与8週間終了時のCMV血症の消失およびCMV感染の症状がコントロールされ、治療効果が16週目まで維持されることでした1

CMVについて

CMVはヒトに多く感染するベータヘルペスウイルスであり、さまざまな成人集団の40~100%で感染歴を認める血清学的エビデンスがあります10。CMVは通常、体内に潜伏し、無症候性ですが、免疫抑制期間中に再活性化することがあります。免疫機能が低下した人では、重篤な疾患を発現することがあり、これにはHCTやSOTを始めとする、さまざまな種類の移植に関連した免疫抑制剤の投与を受けている患者さんも含まれます8。世界における1年あたり推定20万人の成人移植のうち、CMVは移植後の患者さんが経験する最もよくみられるウイルス感染のひとつであり、推定発現率はSOTの患者さんで16~56%、HSCTの患者さんで30~80%です8,9

移植後の患者さんでCMVが再活性化すると、移植片喪失などの深刻な結果に至る可能性があり、極端な場合では死に至ることもあります1,2。移植後のCMV感染に対する従来の治療法には、用量調節を必要とする重篤な副作用が認められることや、ウイルスの複製を十分に抑制できない可能性があります11。さらに、従来の治療法では、投与のために入院を要することや入院が長期化することがあります11,12

武田薬品について

武田薬品工業株式会社(TSE: 4502/NYSE: TAK)は、世界中の人々の健康と、輝かしい未来に貢献することを目指しています。消化器系・炎症性疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー(がん)、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、ワクチンといった主要な疾患領域および事業分野において、革新的な医薬品の創出に向けて取り組んでいます。パートナーとともに、強固かつ多様なパイプラインを構築することで新たな治療選択肢をお届けし、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。武田薬品は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。2世紀以上にわたり形作られてきた価値観に基づき、社会における存在意義(パーパス)を果たすため、約80の国と地域で活動しています。 詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。

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本注意事項において、「ニュースリリース」とは、本ニュースリリースに関して武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)によって説明又は配布された本書類並びに一切の口頭のプレゼンテーション、質疑応答及び書面又は口頭の資料を意味します。本ニュースリリース(それに関する口頭の説明及び質疑応答を含みます)は、いかなる法域においても、いかなる有価証券の購入、取得、申込み、交換、売却その他の処分の提案、案内若しくは勧誘又はいかなる投票若しくは承認の勧誘のいずれの一部を構成、表明又は形成するものではなく、またこれを行うことを意図しておりません。本ニュースリリースにより株式又は有価証券の募集を公に行うものではありません。米国 1933 年証券法の登録又は登録免除の要件に基づいて行うものを除き、米国において有価証券の募集は行われません。本ニュースリリースは、(投資、取得、処分その他の取引の検討のためではなく)情報提供のみを目的として受領者により使用されるという条件の下で(受領者に対して提供される追加情報と共に)提供されております。当該制限を遵守しなかった場合には、適用のある証券法違反となる可能性があります。 武田薬品が直接的に、又は間接的に投資している会社は別々の会社になります。本ニュースリリースにおいて、「武田薬品」という用語は、武田薬品及びその子会社全般を参照するものとして便宜上使われていることがあり得ます。同様に、「当社(we、us及びour)」という用語は、子会社全般又はそこで勤務する者を参照していることもあり得ます。これらの用語は、特定の会社を明らかにすることが有益な目的を与えない場合に用いられることもあり得ます。

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医療情報

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以上

* 既存療法に対して遺伝子型抵抗性を示すサブグループを含む

a 少なくとも5日の間隔をあけ、連続した2つのサンプルのCMVのDNA濃度が定量検出限界(LLOQ;<137 IU/mL)以下であることを確認することと定義

† CMV感染症状コントロールは、ベースライン時点で症候性の患者さんにおける組織侵襲性疾患もしくはCMV症状の消失ないし改善、またはベースライン時点で無症候性の患者さんにおける新たな症状がないことと定義

  1. Avery R, Alain S, Alexander BD, et al. SOLSTICE Trial Investigators. Maribavir for refractory cytomegalovirus infections with or without resistance post-transplant: results from a phase 3 randomized clinical trial. Clin Infect Dis. 2022;75(4):690–701. doi:10.1093/cid/ciab988
  2. Ramanan P, Razonable RR. Cytomegalovirus infections in solid organ transplantation: a review. Infection & Chemotherapy. 2013;45(3):260
  3. Camargo JF, Komanduri KV. Emerging concepts in cytomegalovirus infection following hematopoietic stem cell transplantation. Hematol Oncol Stem Cell Ther. 2017;10(4):233-238. doi:10.1016/j.hemonc.2017.05.001
  4. Takeda. Health Canada approves Takeda’s LIVTENCITYTM (maribavir) the first and only treatment for adults with post-transplant cytomegalovirus (CMV) infection. Published September 20, 2022. Accessed December 12, 2023. https://www.takeda.com/en-ca/newsroom/news-releases/2022/health-canada-approves-takedas-livtencity-maribavir-the-first-and-only-treatment-for-adults-with-post-transplant-cytomegalovirus-cmv-infection/
  5. Takeda. Takeda’s LIVTENCITY (maribavir) approved by U.S. FDA as the first and only treatment for people ages 12 and older with post-transplant cytomegalovirus (CMV), refractory (with or without genotypic resistance) to conventional antiviral therapies. Published November 23, 2021. Accessed December 12, 2023. https://www.businesswire.com/news/home/20211123006185/en/Takeda%E2%80%99s-LIVTENCITYTM-maribavir-Approved-by-U.S.-FDA-as-the-First-and-Only-Treatment-for-People-Ages-12-and-Older-with-Post-Transplant-Cytomegalovirus-CMV-Refractory-With-or-Without-Genotypic-Resistance-to-Conventional-Antiviral-TherapiesGo to https://www.businesswire.com/news/home/20211123006185/en/Takeda%E2%80%99s-LIVTENCITYTM-maribavir-Approved-by-U.S.-FDA-as-the-First-and-Only-Treatment-for-People-Ages-12-and-Older-with-Post-Transplant-Cytomegalovirus-CMV-Refractory-With-or-Without-Genotypic-Resistance-to-Conventional-Antiviral-Therapies
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  7. Takeda. European Commission (EC) approves LIVTENCITY (maribavir) for the treatment of adults with post-transplant cytomegalovirus (CMV) infection and/or disease that are refractory (with or without resistance) to one or more prior therapies. Published November 11, 2022. Accessed December 12, 2023. https://www.takeda.com/newsroom/newsreleases/2022/european-commission-ec-approves-livtencitytm-maribavir/
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