途上国や新興国の人々のための保健システムの強化に向けた武田薬品工業のグローバルCSRの取り組み
5つの新しいグローバルCSRパートナーシップに3000万ドル以上を拠出し、92カ国における健康増進を支援
今回新規パートナーシップが加わり、2016年の発足から現在までで、当社のグローバルCSRプログラムは総額242億円(約1億6,750万米ドル)を拠出
全世界の従業員のうち24,500人以上が投票に参加し、新規で5団体(Society for Family Health Rwanda、Relief International、Mercy Corps、ナイロビ大学、Partners In Health)のパートナーシップを選定
これら5つの新規パートナーシップが加わることで、本プログラム全体を通じて2028年までに全世界92カ国の2,520万人のよりよい健康の支援を目指す
当社は、本日、グローバルCSRプログラムに5つの新たなパートナーシップを追加しましたのでお知らせします。グローバルCSRプログラムでは、途上国や新興国の人々のための保健システムの強化に向けた取り組みを行っています。新規パートナーシップが加わったことで、29の長期的なパートナーシップにより、総額242億円(約1億6,750万米ドル)を拠出します。当社は、パートナーシップ選出の意思決定プロセスに、従業員が関わることに重要な意味を持たせており、本年度は24,500人以上の従業員が投票に参加する形で5つの新規パートナーシップを選出しました。新規パートナーシップが加わることで本プログラムは2028年までに全世界92カ国の2,520万人のよりよい健康に直接的な恩恵をもたらす支援を目指します。
当社のチーフ グローバル コーポレート アフェアーズ&サステナビリティ オフィサーである大薮貴子(おおやぶ たかこ)は、「当社の242年の歴史が私たちに教えてくれたことは、持続可能なインパクトをもたらすには時間がかかり、そして常に未来を見据えながら臨機応変に適応していくことの大切さです。複雑で多元的、かつ様々な背景を持つグローバルヘルスにおける課題は、即座に解決できるものではありません。選出したパートナーシップはそれぞれが独自で革新的な方法で保健システムの強化に取り組んでいますが、各プログラムに2つの共通点があります。社会から取り残された人々に焦点を当てていく公平性の視点と、短期的な成果よりも持続的な結果を優先する体系的なアプローチです。これらのパートナーシップが明確に対象としているのは、紛争や気候変動、自然災害や社会的・経済的理由などの様々な原因で、質の高い保健医療サービスや必須医薬品へのアクセスがない、取り残された脆弱な立場にある人々です。当社は長期的な視点を持ち、現地のノウハウと課題に対する責任感を持つパートナーと協力し、気候変動にも対応できる柔軟で公平な保健システムを構築するよう体系的な取り組みを支援していきます」と述べています。
2023年度に新たに追加されたパートナーへの支援内容は以下のとおりです。
Society for Family Health Rwandaに8億3,400万円 (約580万米ドル)を拠出し、官民連携モデルのもと20箇所に第二世代の保健センターを設立し、ルワンダの農村部や孤立した地域における質の高い保健医療へのアクセスを拡大します。本プログラムでは、新しいインフラを導入し、長期的に地域のリーダーシップを強化し、総合的な保健の提供を強化し、保健医療従事者を育成していきます。また、データを利用した意思決定を向上すべく技術を活用し、全国的な保健医療効果の改善を推進します。
Relief Internationalに11億4,600万円 (約790万米ドル)を拠出し、アフガニスタン、イエメン、ミャンマー、シリアにおいて、紛争、気候変動、災害を受けた地域における必須医薬品や保健医療用品へのアクセスを改善します。本プログラムは、現地の必須医薬品供給者の水準を高め、品質水準を満たす必須医薬品の供給網を確立し、地域コミュニティー及び人道的団体の信頼できる必須医薬品へのアクセスに貢献し、拡張可能な解決法を提示します。
Mercy Corpsに10億4,800万円 (約730万米ドル)を拠出し、ジャマイカ、米領ヴァージン諸島、セントクリストファー・ネービス、セントルシアに回復力センターを増設することにより、気候変動に対して脆弱な300万人以上のコミュニティを支援し、救命活動や健康増進活動を行い、気候変動による被害からの回復力を強化します。自然災害が頻繁に発生し、その破壊力も高まる中、本プログラムでは、救命情報、飲料水、エネルギー及び保健・社会サービスへの迅速なアクセスを確保することにより、地域社会が最悪の事態に備えて準備できるよう支援します。それにより、他の地域に拡張可能な回復力モデルを構築します。
Partners In Healthに6億7,100万円 (約460万米ドル)を拠出し、ハイチ、メキシコ、ペルー、レソト、リベリア、マラウイ、ルワンダ、シエラレオネで看護師及び助産師を3,000名増員し、保健管理及び保健政策の分野のリーダーとして認められるよう働きかけます。このプログラムは、性別、社会経済、人種の枠を超えてより多様で公平なリーダーシップを促進することにより、第一線の保健医従事者の採用と定着を高め、より良い健康を人々にもたらし、持続可能な保健システム構築の強化を実現します。
University of Nairobi (ナイロビ大学)に7億9,300万円 (約550万米ドル)を拠出し、公衆保健衛生に焦点を当てた先駆的な機械学習とデータサイエンス研修プログラムを創設し、女性リーダーの育成と影響力を強化して、地域の保健改善に貢献します。本プログラムではケニアの6つの地域で、800人の恵まれない環境にいる少女や若い女性を訓練し育成します。多様な背景を持つデータサイエンティストを育成することで、公衆衛生データや人工知能におけるバイアスや男女差を減らすことに貢献し、アフリカ大陸全体に拡張可能なモデルを作ることにつなげます。
新しいパートナーからの声:
「タケダとのパートナーシップは、質の高い保健医療へのアクセス拡大と、ルワンダ人の健康増進という共通のコミットメントを意味します。私たちは共に、脆弱な立場にある人たちに、より健康で明るい未来を築くことで、大きな影響力を発揮します。」Society for Family Health Rwanda事務局長 Manassah Gihana Wandera氏
「Relief Internationalのタケダとの新たなパートナーシップにより、アフガニスタン、イエメン、ミャンマー、シリアで、必須医薬品や高品質の保健医療用品を遅延なく確実に供給できるようになるでしょう。私たちは世界で最も困難な状況にある4つの地域での救命に貢献し、人道援助供給活動の温室効果ガス排出量も削減していきます。」Relief International CEO Craig Redmond氏
「今こそ、気候危機の深刻化、異常気象の頻度と強度の増大に直面する地域社会が適応できるよう、大胆な行動を取る時期です。タケダとのパートナーシップにより、Mercy Corpsはその回復力センターのモデルを活用し、カリブ海地域全体の自然災害に備え、生き残り、より回復力のある未来を構築していきたいと考えています。」Mercy Corps CEO Tjada D’Oyen氏
「Partner In Healthとタケダのパートナーシップでは世界の保健医療を支える労働人口として大きな割合を占める看護師や助産師の声を取り入れることで階層性に変化をもたらし、看護師と助産婦の意見を意思決定に反映させます。リーダーシップにおける性別や職種間の公平性の向上、第一線のスタッフの確保、臨床に基づく彼らの専門的洞察は、より強力な保健医療と、より良く、より公平な人々の健康の成果もたらすでしょう。」Partners In Health CEO Sheila Davis氏
「ナイロビ大学は、タケダとの提携を歓迎しています。社会的・経済的に恵まれない女性たちを育成し訓練し、多様でジェンダーバランスの取れたデータ科学者を養成します。これを通じて公衆衛生データ及び機械学習におけるバイアスに対処し、保健医療効果の改善を目指します。」ナイロビ大学副総長 Stephen Kiama教授
タケダのグローバルCSRプログラムは、2016年の発足以来、WHOの保健システム強化のための構成要素に従い、以下を含む保健システムの強化に貢献してきました。
保健サービスの提供と必須医薬品へのアクセス:アクセス可能性、ならびに健康診断、紹介制度、経過観察などの保健サービスの提供範囲や質を改善することで、1,120万人以上の人々に直接的な恩恵をもたらし、460万人を超える子どもたちに麻疹などの予防可能な疾患の予防接種を行い、230万人以上の人々に栄養、水と公衆衛生、性と生殖の健康など、的を絞った健康教育を行ってきました。
保健従事者:保健医療サービスの構築及び提供を担う有資格の保健医療従事者や地域の保健従事者、ならびに、サービスを直接提供せずとも保健システムの実践に欠かせない人材である保健医療供給網の管理職や保健情報システム管理者、合計68,000名を訓練し、知識、スキル、モチベーション、動員を向上させてきました。
保健情報システム:データに基づいた保健計画及び保健上の意思決定を支援する49のデジタルソリューション、プラットフォーム、又はツールを開発、強化、導入してきました。
リーダーシップとガバナンス:国内及び現地のニーズと優先事項を踏まえた285の戦略計画と方針を策定又は強化し、現地でのオーナーシップを確保しつつ、革新的な解決策が維持され拡張される可能性を高めてきました。
武田薬品について
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、世界中の人々の健康と、輝かしい未来に貢献することを目指しています。消化器系・炎症性疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー(がん)、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、ワクチンといった主要な疾患領域および事業分野において、革新的な医薬品の創出に向けて取り組んでいます。パートナーとともに、強固かつ多様なパイプラインを構築することで新たな治療選択肢をお届けし、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。武田薬品は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。2世紀以上にわたり形作られてきた価値観に基づき、社会における存在意義(パーパス)を果たすため、約80の国と地域で活動しています。詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。
重要な注意事項
本注意事項において、「ニュースリリース」とは、本ニュースリリースに関して武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)によって説明又は配布された本書類並びに一切の口頭のプレゼンテーション、質疑応答及び書面又は口頭の資料を意味します。本ニュースリリース(それに関する口頭の説明及び質疑応答を含みます)は、いかなる法域においても、いかなる有価証券の購入、取得、申込み、交換、売却その他の処分の提案、案内若しくは勧誘又はいかなる投票若しくは承認の勧誘のいずれの一部を構成、表明又は形成するものではなく、またこれを行うことを意図しておりません。本ニュースリリースにより株式又は有価証券の募集を公に行うものではありません。米国 1933 年証券法の登録又は登録免除の要件に基づいて行うものを除き、米国において有価証券の募集は行われません。本ニュースリリースは、(投資、取得、処分その他の取引の検討のためではなく)情報提供のみを目的として受領者により使用されるという条件の下で(受領者に対して提供される追加情報と共に)提供されております。当該制限を遵守しなかった場合には、適用のある証券法違反となる可能性があります。
武田薬品が直接的に、又は間接的に投資している会社は別々の会社になります。本ニュースリリースにおいて、「武田薬品」という用語は、武田薬品及びその子会社全般を参照するものとして便宜上使われていることがあり得ます。同様に、「当社(we、us及びour)」という用語は、子会社全般又はそこで勤務する者を参照していることもあり得ます。これらの用語は、特定の会社を明らかにすることが有益な目的を与えない場合に用いられることもあり得ます。
将来に関する見通し情報
本ニュースリリース及び本ニュースリリースに関して配布された資料には、武田薬品の見積もり、予測、目標及び計画を含む武田薬品の将来の事業、将来のポジション及び業績に関する将来見通し情報、理念又は見解が含まれています。将来見通し情報は、「目標にする(targets)」、「計画する(plans)」、「信じる(believes)」、「望む(hopes)」、「継続する(continues)」、「期待する(expects)」、「めざす(aims)」、「意図する(intends)」、「確実にする(ensures)」、「だろう(will)」、「かもしれない(may)」、「すべきであろう(should)」、「であろう(would)」、「かもしれない(could)」、「予想される(anticipates)」、「見込む(estimates)」、「予想する(projects)」などの用語若しくは同様の表現又はそれらの否定表現を含むことが多いですが、それに限られるものではありません。これら将来見通し情報は、多くの重要な要因に関する前提に基づいており、実際の結果は、将来見通し情報において明示又は暗示された将来の結果とは大きく異なる可能性があります。その重要な要因には、日本及び米国の一般的な経済条件を含む武田薬品のグローバルな事業を取り巻く経済状況、競合製品の出現と開発、世界的な医療制度改革を含む関連法規の変更、臨床的成功及び規制当局による判断とその時期の不確実性を含む新製品開発に内在する困難、新製品及び既存製品の商業的成功の不確実性、製造における困難又は遅延、金利及び為替の変動、市場で販売された製品又は候補製品の安全性又は有効性に関するクレーム又は懸念、新規コロナウイルス・パンデミックのような健康危機が、武田薬品が事業を行う国の政府を含む武田薬品とその顧客及び供給業者又は武田薬品の事業の他の側面に及ぼす影響、買収対象企業とのPMI(買収後の統合活動)の時期及び影響、武田薬品の事業にとっての非中核資産を売却する能力及びかかる資産売却のタイミング、当社による省エネルギーへの取り組み及び将来の再生可能エネルギー又は低炭素エネルギー技術の発展による当社の温室効果ガス排出量の削減の程度、武田薬品のウェブサイト(https://www.takeda.com/jp/investors/sec-filings/)又はwww.sec.govにおいて閲覧可能な米国証券取引委員会に提出したForm 20-Fによる最新の年次報告書並びに武田薬品の他の報告書において特定されたその他の要因が含まれます。武田薬品は、法律や証券取引所の規則により要請される場合を除き、本ニュースリリースに含まれる、又は武田薬品が提示するいかなる将来見通し情報を更新する義務を負うものではありません。過去の実績は将来の経営結果の指針とはならず、また、本ニュースリリースにおける武田薬品の経営結果及び情報は武田薬品の将来の経営結果を示すものではなく、また、その予測、予想、保証又は見積もりではありません。
為替
本プレスリリースでは、特に断りのない限り、利用者の便宜のために、日本円で表示された一部の金額をニューヨーク連邦準備銀行が2023年6月30日に認定した正午時点の買値レートである1米ドル=144.47円で米ド ルに換算しています。これらの便宜的な換算に使用された買値レート及び換算方法は、当社の連結財務諸表に使用されるIFRSの換算レート及び換算方法とは異なります。これらの便宜的な換算は、関連する日本円の金額が 当該買値レート又は他のレートで米ドルに換算されうることを示すものではありません。