患者さんの血漿分画製剤のニーズに応えるための医療制度の強化について
患者さんの血漿分画製剤のニーズに応えるための医療制度の強化について
武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)と国連グローバル・コンパクトの正会員、United Nations Institute for Training and Research(以下、「UNITAR」)は、このたび、パートナーシップの一環として、血漿および血漿分画製剤事業に対する患者さんのニーズに応じた各国の医療制度を強化することに焦点を当てた新たな共同イニシアチブを発表しましたのでお知らせします。本イニシアチブは、UNITARのグローバルな課題に対する革新的な解決を見出すトレーニングや教育における専門性と、当社の希少疾患および血漿事業のエコシステムにおける経験により発足しました。
血漿の世界的需要は過去20年間で大幅に増加しており、希少疾患と診断される患者数の増加に加え、世界的に標準治療水準が向上していることや治療へのアクセスが拡大していることにより増加し続けています。生活を一変させ、生命を維持する血漿分画製剤に対するこのような需要は、現在入手可能な供給量をはるかに上回っており、その結果、必要とする治療へのアクセスが困難な人々が、世界中、特に途上国・新興国において増加しています。
本イニシアチブの全体的な目標は、専門家、政策立案者、患者団体、学会、市民団体、民間企業が一体となった、国連主体の中立なプラットフォームを構築することです。認知の向上、パートナーシップの構築、最新の科学的知識およびベストプラクティスへのアクセスの促進を通じて、このプラットフォームは、各国において血漿分画製剤による治療を受けている患者さんの生活の質および平均余命を向上させる解決策の考案を支援することを目的としています。また、血漿分画製剤のエコシステムを改善し、患者さんの治療へのアクセスを増加/向上させるため、既存のイニシアチブを補完し、相乗効果を見出すことにも焦点を当てます。
WHOの基礎的医薬品モデルリスト1に掲載されていることからも血漿分画製剤の重要性は認識されており、医療制度における血漿分画製剤の重要性と、すべての国においてこれらの製剤へのアクセスを促進する必要性が強調されています。同様に、血漿供給の分野において医療制度の改善を強化することへの必要性や関心を寄せる国がますます増加しています。本イニシアチブは、正式な承認を得た後に2ヵ国で試験的に実施されます。両国が血漿に関する医療インフラを強化する本プログラムに参加することで、今後のプロジェクト拡大に向けた一歩となることでしょう。
UNITARはプロジェクトのコーディネーターとして、ステークホルダー間の議論を先導し、今後の協働の基盤を築くための共同枠組みとしてプラットフォームの役割を担います。
国連事務次長補兼UNITAR総代表のニキル・セス(Nikhil Seth)氏は、「人命を救助し、生命を維持する血漿分画製剤を入手できるか否かは、死活問題となる可能性があります。国連システム内での職務の一部として、私たちは武田薬品と協力して、生産能力を拡張し、認知度を向上させ、パートナーシップを強化し、最新の科学知識とこの分野におけるベストプラクティスへのアクセスを促進します。UNITARと武田薬品とのパートナーシップが強化されていることを嬉しく思います。これは官民連携がいかにして2030アジェンダの目標へ貢献できるか、そして、医療アクセスの確保、格差の軽減、技術教育の質的向上など、いくつかの緊急的なグローバル課題に取り組む絶好の事例として示すことができます」と述べています。
創立時の出資者として武田薬品は、血漿事業に関する専門知識、資金およびプロジェクトサポートを提供する知識を持ったパートナーの一社して役割を担います。
武田薬品のプラズマ デライブド セラピーズ ビジネスユニットのプレジデントであるジャイルズ・プラットフォード(Giles Platford)は、「世界的な血漿供給の課題への対処を支援し、必要とする患者さんにより多くの血漿分画製剤を提供するために、この新たな共同イニシアチブを通じて、武田薬品とUNITARのパートナーシップを拡大できることを嬉しく思います。希少かつ複雑な慢性疾患を抱える世界中の患者さんの幅広い治療へのアクセスを可能にする医療インフラと政策の強化を支援し、血漿分画事業のエコシステムを変革するためには、多分野にわたる幅広いステークホルダーを結集した革新的なパートナーシップが不可欠です」と述べています。
<UNITARについて>
United Nations Institute for Training and Research(UNITAR)は、個人、組織、および機関に革新的な学習的解決策を提供し、グローバルな意思決定を強化し、より良い未来を形作るための国家レベルの活動をサポートします。持続可能な開発目標を達成することに完全に焦点を当てた戦略により、政府による2030アジェンダの実施を支援します。私たちの取り組みは、2030アジェンダに沿って、平和、人類、地球、豊かさという4つの柱を中心に構成され、さらに、多国間外交の強化、2030アジェンダの促進、応用研究の提供に関する私たちの取り組みの分野横断的な性質に基づいており、 技術とデータによる解決策は、すべての柱で製品とサービスの提供に貢献します。私たちの使命は、意思決定を強化し、グローバル的な課題を克服するための国家レベルの活動を支援するために、質の高い学習的解決策と関連製品およびサービスを通じて各国およびその他の国連のステークホルダーの個人、機関および組織の能力を開発することです。
詳細については、https://www.unitar.orgをご覧ください。
<武田薬品について>
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品の リーディングカンパニーです。武田薬品は、「すべての患者さんのために、ともに働く仲間のために、 いのちを育む地球のために」という約束を胸に、革新的な医薬品を創出し続ける未来を目指します。 研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少遺伝子疾患および血液疾患、ニューロサイエンス (神経精神疾患)、消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤と ワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、 強固かつ多様なモダリティ(治療手段)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、 人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80の国と地域で、 医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。
詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。
<留意事項>
本留意事項において、「ニュースリリース」とは、本ニュースリリース(添付資料及び補足資料を含みます。)において武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)によって説明又は配布された本書類、口頭のプレゼンテーション、質疑応答及び書面又は口頭の資料を意味します。本ニュースリリース(それに関する口頭の説明及び質疑応答を含みます。)は、いかなる法域においても、いかなる有価証券の購入、取得、申込み、交換、売却その他の処分の提案、案内若しくは勧誘又はいかなる投票若しくは承認の勧誘のいずれの一部を構成、表明又は形成するものではなく、またこれを行うことを意図しておりません。本ニュースリリースにより株式又は有価証券の募集を公に行うものではありません。米国 1933 年証券法に基づく登録又は登録免除の要件に従い行うものを除き、米国において有価証券の募集は行われません。本ニュースリリースは、(投資、取得、処分その他の取引の検討のためではなく)情報提供のみを目的として受領者により使用されるという条件の下で(受領者に対して提供される追加情報と共に)提供されております。当該制限を遵守しなかった場合には、適用のある証券法違反となる可能性がございます。
武田薬品が直接的に、又は間接的に投資している会社は別々の会社になります。本ニュースリリースにおいて、「武田薬品」という用語は、武田薬品およびその子会社全般を参照するものとして便宜上使われていることがあり得ます。同様に、「当社(we、usおよびour)」という用語は、子会社全般又はそこで勤務する者を参照していることもあり得ます。これらの用語は、特定の会社を明らかにすることが有益な目的を与えない場合に用いられることもあり得ます。
<将来に関する見通し情報>
本ニュースリリース及び本ニュースリリースに関して配布された資料には、武田薬品の見積もり、予測、目標、計画及び、温室効果ガス排出量の削減目標を含む当社の将来の事業、将来のポジション及び業績に関する将来見通し情報、理念又は見解が含まれています。将来見通し情報は、「目標にする(targets)」、「計画する(plans)」、「信じる(believes)」、「望む(hopes)」、「継続する(continues)」、「期待する(expects)」、「めざす(aims)」、「意図する(intends)」、「確実にする(ensures)」、「だろう(will)」、「かもしれない(may)」、「すべきであろう(should)」、「であろう(would)」、「することができた(could)」、「予想される(anticipates)」、「見込む(estimates)」、「予想する(projects)」などの用語若しくは同様の表現又はそれらの否定表現を含むことが多いですが、それに限られるものではありません。これら将来見通し情報は、多くの重要な要因に関する前提に基づいており、実際の業績は、将来見通し情報において明示又は暗示された将来の業績とは大きく異なる可能性があります。その重要な要因には、当社による省エネルギーへの取り組みや、将来の再生可能エネルギー又は低炭素エネルギー技術の発展による当社の温室効果ガス排出量の削減、日本及び米国の一般的な経済条件を含む当社のグローバルな事業を取り巻く経済状況、競合製品の出現と開発、世界的な医療制度改革を含む関連法規の変更、臨床的成功及び規制当局による判断とその時期の不確実性を含む新製品開発に内在する困難、新製品および既存製品の商業的成功の不確実性、製造における困難又は遅延、金利及び為替の変動、市場で販売された製品又は候補製品の安全性又は有効性に関するクレーム又は懸念、新規コロナウイルス・パンデミックのような健康危機が、当社が事業を行う国の政府を含む当社とその顧客及び供給業者又は当社事業の他の側面に及ぼす影響、買収対象企業とのPMI(買収後の統合活動)の時期及び影響、武田薬品の事業にとってのノン・コア資産を売却する能力及びかかる資産売却のタイミング、当社のウェブサイト(https://www.takeda.com/jp/investors/sec-filings/)又はwww.sec.gov において閲覧可能な米国証券取引委員会に提出したForm 20-Fによる最新の年次報告書及び当社の他の報告書において特定されたその他の要因が含まれます。武田薬品は、法律や証券取引所の規則により要請される場合を除き、本ニュースリリースに含まれる、又は当社が提示するいかなる将来見通し情報を更新する義務を負うものではありません。過去の実績は将来の経営結果の指針とはならず、また、本ニュースリリースにおける武田薬品の経営結果は武田薬品の将来の経営結果又はその公表を示すものではなく、その予測、予想、保証又は見積もりではありません。
以上
1 https://www.who.int/publications/i/item/WHO-MHP-HPS-EML-2021.02