遺伝性血管性浮腫(HAE)を有する2歳以上12 歳未満の小児におけるタクザイロ®(一般名:ラナデルマブ(遺伝子組換え))の非盲検臨床第3相試験における評価項目の達成について

遺伝性血管性浮腫(HAE)を有する2歳以上12 歳未満の小児におけるタクザイロ®(一般名:ラナデルマブ(遺伝子組換え))の非盲検臨床第3相試験における評価項目の達成について


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2022年4月13日

- HP643-301試験は、2歳以上12歳未満の小児患者さんを対象とした遺伝性血管性浮腫(HAE)の発作に対する、 タクザイロの安全性、薬物動態、薬力学、臨床活性、臨床アウトカムを評価する多施設共同非盲検第3相試験
- 安全性プロファイルはこれまでに公表された12歳以上の小児患者さんを対象とした臨床プログラムと一致し、重篤な有害事象の報告はなかった
- 今年度中にグローバルで2歳以上12歳未満の小児患者さんへの適応拡大に係る製造販売承認事項一部変更承認申請を開始予定

当社は、本日、2歳以上12歳未満の患者さんを対象とした第3相臨床試験であるSHP643-301試験(NCT04070326)において、タクザイロ®(一般名:ラナデルマブ (遺伝子組換え)、以下「タクザイロ」)の安全性プロファイルおよび薬物動態(PK)の評価が終了し、評価項目を達成したので お知らせします。安全性プロファイルはこれまでに公表された12歳以上の小児患者さんを対象とした臨床プログラムと一致し、重篤な有害事象の報告はありませんでした。本試験において、2歳以上12歳未満の小児を対象とする遺伝性血管性浮腫の発症抑制 におけるタクザイロの臨床活性および臨床アウトカム を評価し、本剤の薬力学(PD)を 特徴付ける副次評価項目も達成しました。

当社のグローバル メディカル アフェアーズのグローバル・メディカル・ユニットヘッドであるアシュリー・イェギン  (Ashley Yegin)は、「今回の結果は、この有効な治療法が十分にない患者さん達 に対し、治療選択肢の提供の可能性を高めるものであり、大変心強く感じています。遺伝性血管性浮腫における10年以上の経験と革新により、当社はこの生命を脅かす疾患を有する  あらゆる年齢層の患者さんへの継続的な支援に取り組んでまいります」と述べています。

シャリテー・ベルリン医科大学(ドイツ)の皮膚科・アレルギー科教授であり、本試験の研究責任医師であるマルクス・マウラー(Marcus Maurer) 博士は、「タクザイロが重要な評価項目を達成したことを嬉しく思っており、近い将来、武田薬品が遺伝性血管性浮腫の患者さん達とさらなる知見を共有することを期待しています」と述べています。

SPRING試験としても知られているSHP643-301試験は、2歳以上12歳未満の小児患者さんを対象とした遺伝性血管性浮腫の急性発作の発症抑制 におけるタクザイロの安全性、PKおよびPDの評価を目的とする多施設非盲検臨床第3相 試験です。2歳以上6歳未満の患者さんでは本剤150 mgを4週毎に、6歳以上12歳未満の患者さんでは本剤150 mgを2週毎に52週間投与しました。本試験は完了しており、全ての結果は今後開催される医学学会で発表予定です。

当社は世界の医療関係者の方々と本結果について議論できることを楽しみにしています。

<ラナデルマブについて>

ラナデルマブは血漿カリクレインに特異的に結合し、その濃度を引き下げる完全にヒト由来のモノクローナル抗体であり、承認されている国内外において12歳以上の患者さんでのHAE発作予防を適応とします。ラナデルマブは皮下注射薬であり、半減期は約2週間です。海外では、医療専門家によるトレーニングを受けたうえで、患者さん自身または介護者による投与も可能としています。1

<遺伝性血管性浮腫について>

遺伝性血管性浮腫(HAE)は、腹部、顔面、足、性器、手、喉など、身体のさまざまな部分で繰り返し起こる浮腫発作を引き起こす希少な遺伝性疾患です。腫脹は身体を衰弱させ痛みを伴うことがあります。2,3,4 気道を遮断する発作は窒息を引き起こすことがあり、生命を脅かす可能性があります。4、5 HAEは、世界中で5万人にひとりが罹患していると推定されています。この疾患は多くの場合、認識されず、診断や治療が不十分なことがあります。 2,5

<遺伝性血管性浮腫における当社の活動>

遺伝性血管性浮腫(HAE)は他の希少疾患と同様に症状や病態などが極めて複雑であり、患者さん、その家族、および介護者がこの疾患を理解し、確定診断を受け、また必要な治療薬が投与されるまでには、長年にわたって苦悩を経験されることが頻繁に見られます。HAEを持つ人々の症状や状態はそれぞれ異なりますが、当社はその個々のニーズに耳を傾けることによって得たインサイトを、診断から継続的治療までの革新的ソリューションへと結び付けています。学術的な発展は当社の業務遂行にとって極めて重要な位置を占めており、当社は診断を迅速化し、HAE患者さんの暮らし、その支援ネットワーク、および治療にあたる医療関係者に違いをもたらすような、変化を引き起こす持続可能な治療手段を開発するというミッションのもと、達成の限界を押し広げていくことを恐れません。


<武田薬品について> 

武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品は、「すべての患者さんのために、ともに働く仲間のために、いのちを育む地球のために」という約束を胸に、革新的な医薬品を創出し続ける未来を目指します。研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少遺伝子疾患および血液疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤とワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80の国と地域で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。

詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。 

 

<将来に関する見通し情報>

本ニュースリリース及び本ニュースリリースに関して配布された資料には、武田薬品の見積もり、予測、目標及び計画を含む当社の将来の事業、将来のポジション及び業績に関する将来見通し情報、理念又は見解が含まれています。将来見通し情報は、「目標にする(targets)」、「計画する(plans)」、「信じる(believes)」、「望む(hopes)」、「継続する(continues)」、「期待する(expects)」、「めざす(aims)」、「意図する(intends)」、「確実にする(ensures)」、「だろう(will)」、「かもしれない(may)」、「すべきであろう(should)」、「であろう(would)」「することができた(could)」、「予想される(anticipates)」、「見込む(estimates)」、「予想する(projects)」などの用語若しくは同様の表現又はそれらの否定表現を含むことが多いですが、それに限られるものではありません。これら将来見通し情報は、多くの重要な要因に関する前提に基づいており、実際の業績は、将来見通し情報において明示又は暗示された将来の業績とは大きく異なる可能性があります。その重要な要因には、日本及び米国の一般的な経済条件を含む当社のグローバルな事業を取り巻く経済状況、競合製品の出現と開発、世界的な医療制度改革を含む関連法規の変更、臨床的成功及び規制当局による判断とその時期の不確実性を含む新製品開発に内在する困難、新製品および既存製品の商業的成功の不確実性、製造における困難又は遅延、金利及び為替の変動、市場で販売された製品又は候補製品の安全性又は有効性に関するクレーム又は懸念、新規コロナウイルス・パンデミックのような健康危機が、当社が事業を行う国の政府を含む当社とその顧客及び供給業者又は当社事業の他の側面に及ぼす影響、買収対象企業とのPMI(買収後の統合活動)の時期及び影響、武田薬品の事業にとっての非中核事業を売却する能力及びかかる資産売却のタイミング、当社のウェブサイト(米国SEC提出書類)又はwww.sec.gov において閲覧可能な米国証券取引委員会に提出したForm 20-Fによる最新の年次報告書及び当社の他の報告書において特定されたその他の要因が含まれます。武田薬品は、法律や証券取引所の規則により要請される場合を除き、本ニュースリリースに含まれる、又は当社が提示するいかなる将来見通し情報を更新する義務を負うものではありません。過去の実績は将来の経営結果の指針とはならず、また、本ニュースリリースにおける武田薬品の経営結果は武田薬品の将来の経営結果又はその公表を示すものではなく、その予測、予想、保証又は見積もりではありません。

以上

 

1Takeda DOF. SHP643-303 Topline Results. February 2022.

2Cicardi M, Bork K, Caballero T, et al; on behalf of HAWK (Hereditary Angioedema International Working Group). Evidence-based recommendations for the therapeutic management of angioedema owing to hereditary C1 inhibitor deficiency: consensus report of an International Working Group. Allergy. 2012; 67(2):147-157.

3Zuraw BL. Hereditary angioedema. N Engl J Med. 2008;359(10):1027-1036.

4Banerji A. The burden of illness in patients with hereditary angioedema. Ann Allergy Asthma Immunol. 2013;111(5):329-336.

5Longhurst HJ, Bork K. Hereditary angioedema: causes, manifestations, and treatment. Br J Hosp Med. 2006;67(12):654-657.