日本における糖尿病治療薬4剤の帝人ファーマ株式会社への販売移管及び製造販売承認の承継について
日本における糖尿病治療薬4剤の帝人ファーマ株式会社への販売移管及び製造販売承認の承継について
- 本販売移管および承継は、主要な5つのビジネスエリアに注力するグローバル戦略をさらに促進
- 当社が引き続き対象製品を製造して帝人ファーマに供給することで、重要な製品を途切れることなく患者さんにお届け
当社は、本日、糖尿病治療薬4剤(ネシーナ錠、リオベル配合錠、イニシンク配合錠、ザファテック錠。以下、総称して「本譲渡対象製品」)について、帝人ファーマ株式会社(以下、「帝人ファーマ」)に販売を移管するとともに、日本における製造販売承認及びこれに関連する資産を譲渡することを決定し(以下、「本資産譲渡」)、帝人株式会社(以下、「帝人」)及び帝人ファーマとの間で資産譲渡契約を締結しましたのでお知らせします。
1.本資産譲渡の理由
当社は、現在、主要な5つのビジネスエリア(消化器系疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー、ニューロサイエンス)において最先端のイノベーションを追求しており、人生を豊かにする革新的な医薬品をより多くの患者さんにお届けしていくべく取り組みを進めています。今回の譲渡対象製品は、今後も患者さんのニーズを満たす重要な役割を担うものの、当社の長期的成長を牽引する主要ビジネスエリアの製品には該当しません。
当社取締役ジャパン ファーマ ビジネス ユニット プレジデント 岩﨑真人は、「本譲渡により、日本において、主要な5つのビジネスエリアにおける革新性の高い医薬品をお届けすることにさらに注力してまいります。また、当社は帝人ファーマと緊密に連携し、これらの価値ある医薬品を引き続き製造して帝人ファーマに供給するとともに、日本の、そして世界中の人々の健康と、輝かしい未来に貢献するという当社の企業理念を実現するために邁進してまいります」と述べています。
当社Chief Financial OfficerであるCosta Saroukosは、「帝人ファーマは、代謝・循環器系領域に対する高い専門性を有し、本譲渡対象製品の成長に戦略的に投資することで、この重要な製品の価値を最大化し、今後も確実に患者さんにお届けしていける最適なパートナーであると確信しています。当社は、引き続きポートフォリオの最適化に向けた取り組みを継続するとともに、負債の返済や革新性の高いポートフォリオへの集中投資など財務面での一層の強化を図り、持続的成長を実現することで、革新的な治療薬を患者さんにお届けしてまいります」と述べています。
当社は、本資産譲渡で得られる資金を引き続き負債の減額に充て、2021年度から2023年度に純有利子負債/調整後EBITDA倍率を2倍にする目標に向け、レバレッジ低下をさらに加速させてまいります。
当社は、2019年1月以降現在まで、本件を含め12案件で合計最大約129億米ドルの売却について公表しており、100億米ドルの売却目標額をすでに上回っております。
2.本資産譲渡の概要
(1) 本譲渡対象製品の直前事業年度における売上高
308億円(2020年3月期における日本国内における売上高)
(2) 本資産譲渡の価額
1,330億円
(※)本資産譲渡の価額には製品在庫の譲渡価額が含まれております。また、本資産譲渡の価額は、本資産譲渡の実行日時点での製品在庫の金額により調整が行われる予定です。
3.本資産譲渡の相手先の概要
(1) |
名称 |
帝人ファーマ株式会社 | |
(2) |
所在地 |
東京都千代田区霞が関三丁目2番1号 | |
(3) |
代表者の役職・氏名 |
代表取締役 渡辺 一郎 | |
(4) |
事業内容 |
医薬品・医療機器の研究開発、製造、販売 | |
(5) |
資本金 |
100億円(2020年3月末時点) | |
(6) |
設立年月日 |
2002年4月15日 | |
(7) |
純資産 |
52,507百万円(2020年3月末時点) | |
(8) |
総資産 |
102,364百万円(2020年3月末時点) | |
(9) |
大株主及び持株比率 |
帝人株式会社 100% | |
(10) |
上場会社と当該会社の関係 |
資本関係 |
該当事項はありません。 |
人的関係 |
該当事項はありません。 | ||
取引関係 |
当社連結子会社の武田ファーマシューティカルズUSA Inc.が痛風・高尿酸血症治療剤であるULORIC®の米国における販売契約を締結しております。また、医薬品原材料について、取引実績があります。 | ||
関連当事者への該当状況 |
該当事項はありません。 |
4.日 程
(1) |
取締役会から委任を受けた取締役による本資産譲渡決定日 |
2021年2月26日 |
(2) |
資産譲渡契約の締結日 |
2021年2月26日 |
(3) |
本資産譲渡の実行日 |
2021年4月1日(予定) |
5.今後の見通し
本資産譲渡が予定通り実行され成立した場合、当社は、税引前当期利益と親会社の所有者に帰属する当期利益に対する2022年3月期の増益影響として、それぞれ約1,300億円と約900億円を見込んでいます。本資産譲渡は、非定常的な、本業に起因しない(ノン・コア)特別な事象に基づくものであるため、Coreベースの営業利益や当期利益に対する影響はありません。2022年3月期の連結業績予想につきましては、本年5月の年度末決算発表の際に公表させていただく予定です。
6.その他
本資産譲渡は、グローバルでの長期成長戦略に沿ってポートフォリオを最適化し、重要な製品を途切れることなく患者さんにお届けする当社の資産売却戦略に寄与するものです。
当社と帝人および帝人ファーマは製造供給契約を締結し、当社は引き続き当該製品を製造し帝人ファーマに供給し、流通は当社が担います。本譲渡対象製品の製造販売承認権は当面の間武田薬品が引き続き保有し、承継時期については今後検討し決定してまいります。なお、今回の譲渡に人員の移管は伴いません。
以上
(参考)当期連結業績予想(2021年2月4日公表分)及び前期連結実績
(単位:百万円)
|
売上収益 |
Core営業利益 |
営業利益 |
税引前利益 |
親会社の所有者に帰属する当期利益 |
基本的1株当たり当期利益 |
Core EPS |
当期連結業績予想 |
3,200,000 |
984,000 |
434,000 |
258,000 |
180,500 |
115円56銭 |
420円 |
前期連結実績 |
3,291,188 |
962,200 |
100,408 |
△60,754 |
44,241 |
28円41銭 |
387円 |
<武田薬品について>
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品は、「すべての患者さんのために、ともに働く仲間のために、いのちを育む地球のために」という約束を胸に、革新的な医薬品を創出し続ける未来を目指します。研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少遺伝子疾患及び血液疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤とワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80カ国で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。
詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。
<留意事項>
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<将来に関する見通し情報>
本プレスリリース及び本プレスリリースに関して配布された資料には、武田薬品の見積もり、予測、目標及び計画を含む当社の将来の事業、将来のポジション及び業績に関する将来見通し情報、理念又は見解が含まれています。将来見通し情報は、「目標にする(targets)」、「計画する(plans)」、「信じる(believes)」、「望む(hopes)」、「継続する(continues)」、「期待する(expects)」、「めざす(aims)」、「意図する(intends)」、「確実にする(ensures)」、「だろう(will)」、「可能性がある(may)」、「すべきであろう(should)」、「であろう(would)」「かもしれない(could)」、「予想される(anticipates)」、「見込む(estimates)」、「予想する(projects)」などの用語若しくは同様の表現又はそれらの否定表現を含むことが多いですが、それに限られるものではございません。将来見通し情報は、多くの重要な要素に関する仮定に基づいており、実際の結果が将来見通し情報に明示又は暗示されたものと大きく異なることがあり得ます。重要な要素には、日本及び米国の一般的な経済条件を含む当社のグローバルな事業を取り巻く経済状況、競合製品の出現と開発、関連法規の変更、製品開発計画の成功又は失敗、規制当局による判断とその時期、金利及び為替の変動、市場で販売された製品又は候補製品の安全性又は有効性に関するクレーム又は懸念等、当社、当社が事業を展開している国の政府を含む当社の顧客及びサプライヤー又は当社事業の他の側面に対する、新型コロナウイルスのパンデミックのような公衆衛生上のクライシスの影響、買収対象企業とのPMI(買収後の統合活動)の時期及び影響、武田薬品の事業にとっての非コア資産を売却する能力及びかかる資産売却のタイミング、その他米国証券取引委員会に提出したForm 20-Fによる最新の年次報告書及び他の報告書に記載された事項(https://www.takeda.com/jp/investors/reports/sec-filings/又はwww.sec.govにおいて閲覧可能です。)が含まれます。武田薬品は、法律や証券取引所の規則により要請される場合を除き、本プレスリリースに含まれる、又は当社が提示するいかなる将来見通し情報を更新する義務を負うものではありません。過去の実績は将来の経営結果の指針とはならず、また、本プレスリリースにおける武田薬品の経営結果及び公表情報は武田薬品の将来の経営結果を示すものではなく、また、その予測、予想、保証又は見積もりではありません。