簡易株式交換による日本製薬株式会社の完全子会社化に関するお知らせ
簡易株式交換による日本製薬株式会社の完全子会社化に関するお知らせ
武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下「当社」)は、本日、2021年4月1日を効力発生日として、当社を株式交換完全親会社とし、当社の連結子会社である日本製薬株式会社(以下「日本製薬」)を株式交換完全子会社とする株式交換(以下「本株式交換」)を行うことを決定し、本日、両社の間で株式交換契約(以下「本株式交換契約」)を締結しましたので、お知らせします。
2019年のShire plc(以下「Shire社」)買収後、血漿分画製剤事業は当社グループで最も速く成長している領域のひとつとなり、同事業を主力事業とする日本製薬の当社グループにおける役割は、これまで以上に重要となりました。本株式交換により、日本製薬を当社の完全子会社とすることは、当社グループにおける、患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)に基づく施策であり、当該子会社化により、当社グループ内における血漿分画製剤事業の連携を強化することで患者さんにさらに貢献するとともに、同事業を日本内外においてさらに発展させます。
なお、当社は、会社法第796条第2項に基づき、株主総会の承認を必要としない簡易株式交換の手続により、本株式交換を行う予定です。また、本株式交換は、連結子会社を完全子会社化する簡易株式交換であるため、開示事項・内容の一部を省略して開示しています。
記
1.本株式交換による完全子会社化の目的
当社による2019年のShire社買収後、血漿分画製剤事業は当社グループで最も速く成長している領域のひとつとなり、同事業を主力事業とする日本製薬の当社グループにおける役割は、これまで以上に重要となりました。本株式交換により、日本製薬を当社の完全子会社とすることは、当社グループにおける、患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)に基づく施策であり、当該子会社化により、当社グループ内における血漿分画製剤事業の連携を強化することで患者さんにさらに貢献するとともに、同事業を日本内外において、より迅速かつ強力に発展させることが可能となります。
2.本株式交換の要旨
(1)本株式交換の日程
取締役会から委任を受けた取締役による本株式交換契約の承認決定日(当社) |
2020年11月24日 |
本株式交換契約締結日(両社) |
2020年11月24日 |
臨時株主総会開催日(日本製薬)(予定) |
2021年2月10日 |
本株式交換の効力発生日(予定) |
2021年4月1日 |
(注)上記日程は、本株式交換に係る手続進行上の必要性その他の事由によって必要となる場合には、両社の合意により変更されることがあります。
(2) 本株式交換の方式
本株式交換は、当社を株式交換完全親会社、日本製薬を株式交換完全子会社とする株式交換であります。なお、本株式交換は、当社においては会社法第796条第2項に基づく簡易株式交換の手続により当社の株主総会の決議による承認を受けることなく行い、また、日本製薬においては、2021年2月10日開催予定の臨時株主総会において承認を受けた上で、2021年4月1日を効力発生日として行う予定です。
(3) 本株式交換に係る割当ての内容
|
当社 |
日本製薬 |
本株式交換に係る割当比率 |
1 |
1.20 |
本株式交換により交付する株式数 |
当社普通株式:1,462,212株(予定) |
(注1)日本製薬株式1株に対して、当社普通株式1.20株を割当交付します。ただし、当社が保有する日本製薬の普通株式(本日現在8,381,490株)については、本株式交換による株式の割当ては行いません。
なお、上記の本株式交換に係る割当比率(以下、「本株式交換比率」)は、算定の根拠となる諸条件に重大な変更が生じた場合には、両社協議の上、変更することがあります。
(注2)本株式交換に際して、当社が新たに発行する当社普通株式の数は、1,462,212株となる予定です。
(注3)単元未満株式の取り扱い
本株式交換に伴い、当社の単元未満株式(100株未満の株式)を保有する株主が新たに生じることが見込まれます。当社の単元未満株式を保有することとなる株主の皆様は、当社の株式に関する以下の制度をご利用いただくことができます。
①単元未満株式の買取制度(100株未満株式の売却)
会社法第192条第1項の規定に基づき、当社の単元未満株式を保有する株主の皆様が、当社に対して、その保有する単元未満株式を買い取ることを請求し、これを売却することができる制度です。
②単元未満株式の買増制度(100株への買い増し)
会社法第194条第1項および当社の定款の規定に基づき、当社の単元未満株式を保有する株主の皆様が、当社に対して、その保有する単元未満株式の数と併せて1単元(100株)となる数の当社普通株式を売り渡すことを請求し、これを買い増すことができる制度です。
(注4)1株に満たない端数の取り扱い
本株式交換に伴い、当社の1株に満たない端数の割当交付を受けることとなる日本製薬の株主の皆様に対しては、会社法第234条その他の関連法令の規定に従い、当該端数に相当する当社の普通株式の交付に代えて、当社の普通株式1株当たりの時価に当該端数を乗じて得た額に相当する金銭(1円未満の端数はこれを切り上げるものとします。)を交付します。なお、「当社の普通株式1株当たりの時価」とは、東京証券取引所における本株式交換の効力発生日の前取引日における当社の普通株式の普通取引の終値(当該前取引日においてかかる終値が存在しない場合には、かかる終値が存在する直前の取引日の終値)をいいます。
(4)本株式交換に伴う新株予約権および新株予約権付社債に関する取扱い
日本製薬は、新株予約権および新株予約権付社債のいずれも発行していないため該当事項はありません。
3.本株式交換に係る割当ての内容の算定の考え方
(1)割当ての内容の根拠および理由
当社および日本製薬は、本株式交換に用いられる上記2.(3)「本株式交換に係る割当ての内容」に記載の本株式交換比率の算定に当たって、公正性・妥当性を確保するため、それぞれ個別に両社から独立した第三者算定機関に株式交換比率の算定を依頼することとし、当社は、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社(以下、「デロイト」)を、日本製薬は、EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(以下、「EYSC」)を、それぞれ第三者算定機関として選定しました。
当社および日本製薬は、それぞれの第三者算定機関から提出を受けた株式交換比率の算定結果を参考に、両社の財務状況・資産状況・将来の見通し等の要因を総合的に勘案した上で、両社間で株式交換比率について協議・検討を重ねてきました。その結果、当社および日本製薬は、本株式交換比率はそれぞれの株主の皆様にとって妥当であり、株主の利益を損ねるものではないとの判断に至ったため、本株式交換比率により本株式交換を行うこととしました。
なお、本株式交換比率は、本株式交換契約に従い、算定の基礎となる諸条件に重大な変更が生じた場合には、両社間で協議の上変更することがあります。
(2)算定に関する事項
①算定機関の名称および両社との関係
当社の第三者算定機関であるデロイトおよび日本製薬の第三者算定機関であるEYSCは、いずれも、当社および日本製薬からは独立した算定機関であり、当社および日本製薬の関連当事者には該当せず、本株式交換に関して記載すべき重要な利害関係を有しません。
②算定の概要
デロイトは、当社および日本製薬の財務情報および本株式交換の諸条件を分析した上で、当社については株式が金融商品取引所に上場しており、市場株価が存在することから市場株価法を、日本製薬については比較可能な上場類似会社が複数存在し、類似会社比較による株式価値の類推が可能であることから類似会社比較法による算定を行い、さらに、将来の事業活動の状況を評価に反映するためディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」)を採用して、株式交換比率の算定を行いました。
なお、各算定手法による日本製薬の普通株式1株に対する当社の普通株式の割当株数の範囲に関する算定結果は、以下のとおりです。
算定手法 |
株式交換比率の算定結果 | |
当社 |
日本製薬 | |
市場株価法 |
類似会社比較法 |
1.04~1.26 |
DCF法 |
1.02~1.33 |
なお、市場株価法では、2020年11月20日(以下、「算定基準日」)を基準として、算定基準日の株価終値、算定基準日から遡る1ヶ月間、3ヶ月間および6ヶ月間の株価終値の単純平均値を採用しています。
デロイトは、上記株式交換比率の算定に際して、デロイトが検討した全ての公開情報、両社がデロイトに提供し、またはデロイトと協議した財務その他の情報で株式交換比率の算定に際して実質的な根拠となった情報の全てが、正確かつ完全であることを前提としており、独自にそれらの正確性および完全性の検証を行っていません。また、当社、日本製薬およびそれらの関係会社の資産または負債(デリバティブ取引、簿外資産・負債その他の偶発債務を含みます。)について、独自に算定、鑑定または査定を行っておらず、第三者機関への鑑定または査定の依頼も行っていません。なお、デロイトの株式交換比率の算定は、算定基準日現在までの情報および経済条件を反映したものであり、また、日本製薬の財務予測(利益計画その他の情報を含みます。)については、日本製薬の経営陣により現時点で得られる最善の予測および判断に基づき合理的に検討または作成されたことを前提としています。
なお、デロイトが類似会社比較法およびDCF法による算定の前提とした日本製薬の利益計画において、大幅な増減益が見込まれている事業年度はありません。また、当該事業計画は、本株式交換の実施を前提としていません。
4.本株式交換の当事会社の概要
|
|
株式交換完全親会社 |
株式交換完全子会社 | ||
(1) |
名称 |
武田薬品工業株式会社 |
日本製薬株式会社 | ||
(2) |
所在地 |
大阪府大阪市中央区道修町四丁目1番1号 |
東京都中央区明石町8番1号 | ||
(3) |
代表者の役職・氏名 |
代表取締役社長 CEO |
代表取締役社長 福富 康浩 | ||
(4) |
事業内容 |
医薬品等の研究開発・製造・販売等 |
医薬品及び医薬部外品の製造並びに販売 | ||
(5) |
資本金 |
1,668,123百万円 |
760百万円 | ||
(6) |
設立年月日 |
1925年1月12日 |
1946年6月7日 | ||
(7) |
発行済株式数 |
普通株式 1,576,373,908株 |
普通株式 9,600,000株 | ||
(8) |
決算期 |
3月31日 |
3月31日 | ||
(9) |
大株主および持株比率 |
日本マスタートラスト信託 |
7.98% |
武田薬品工業 |
87.3% |
THE BANK OF NEW YORK MELLON AS DEPOSITARY BANK FOR DEPOSITARY RECEIPT HOLDERS |
5.39% |
以下、個人株主278名、
| |||
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) |
5.15% | ||||
JP MORGAN CHASE BANK 385632 |
3.03% | ||||
日本生命保険相互会社 |
2.24% | ||||
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口5) |
2.15% | ||||
SSBTC CLIENT OMNIBUS ACCOUNT |
1.6% | ||||
JP MORGAN CHASE BANK 385151 |
1.59% | ||||
STATE STREET BANK WEST CLIENT-TREATY 505234 |
1.48% | ||||
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口7) |
1.41% | ||||
(10) |
直前事業年度の財政状態および経営成績 | ||||
|
武田薬品工業 |
日本製薬 | |||
決算期 |
2020年3月期 |
2020年3月期 | |||
親会社の所有者に帰属する持分/純資産 |
4,723,483百万円 |
29,411百万円 | |||
資産合計/総資産 |
12,821,094百万円 |
36,160百万円 | |||
1株当たり親会社所有者帰属持分/1株当たり純資産 |
3,032.22円 |
3,063.60円 | |||
売上収益 |
3,291,188百万円 |
17,832百万円 | |||
営業利益 |
100,408百万円 |
2,326百万円 | |||
税引前当期利益/税引前当期純利益(△は損失) |
△60,754百万円 |
1,596百万円 | |||
親会社の所有者に帰属する当期利益/当期純利益 |
44,241百万円 |
1,228百万円 | |||
基本的1株当たり当期利益/1株当たり当期純利益 |
28.41円 |
127.90円 |
5. 本株式交換後の状況
株式交換完全親会社である当社において、本株式交換による名称、所在地、代表者の役職・氏名、事業内容、資本金、決算期についての変更はありません。
6.利益相反を回避するための措置
当社の従業員であり、日本製薬の代表取締役に就任している福富康浩氏は、日本製薬における意思決定の公正性を担保し、利益相反を回避する観点から、日本製薬における本株式交換に係る取締役会の審議および決議に参加していません。
7.今後の見通し
本株式交換による当社連結業績への影響は軽微と見込まれますが、今後、開示すべき影響等が判明した場合には速やかにお知らせします。
(参考)当期連結業績予想(2020年10月29日公表分)および前期連結実績
(単位:百万円)
|
売上収益 |
Core営業利益 |
営業利益 |
税引前利益 |
親会社の所有者に帰属する当期利益 |
基本的1株当たり当期利益 |
Core EPS |
当期連結業績予想(2021年3月期) |
3,200,000 |
984,000 |
434,000 |
258,000 |
124,000 |
79円39銭 |
420円 |
前期連結実績(2020年3月期) |
3,291,188 |
962,200 |
100,408 |
△60,754 |
44,241 |
28円41銭 |
387円 |
<武田薬品について>
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの経営の基本精神に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品のミッションは、優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献することです。研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)および消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤およびワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80カ国で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。
詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。
<留意事項>
本留意事項において、「ニュースリリース」とは、本資料(添付資料及び補足資料を含みます。)において武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)によって説明又は配布された本書類、口頭のプレゼンテーション、質疑応答及び書面又は口頭の資料を意味します。本ニュースリリース(それに関する口頭の説明及び質疑応答を含みます。)は、いかなる法域においても、いかなる有価証券の購入、取得、申込み、交換、売却その他の処分の提案、案内若しくは勧誘又はいかなる投票若しくは承認の勧誘のいずれの一部を構成、表明又は形成するものではなく、またこれを行うことを意図しておりません。本ニュースリリースにより株式又は有価証券の募集を公に行うものではありません。米国 1933 年証券法に基づく登録又は登録免除の要件に従い行うものを除き、米国において有価証券の募集は行われません。本ニュースリリースは、(投資、取得、処分その他の取引の検討のためではなく)情報提供のみを目的として受領者により使用されるという条件の下で(受領者に対して提供される追加情報と共に)提供されております。当該制限を遵守しなかった場合には、適用のある証券法違反となる可能性がございます。
武田薬品が直接的に、又は間接的に投資している会社は別々の会社になります。本ニュースリリースにおいて、「武田薬品」という用語は、武田薬品およびその子会社全般を参照するものとして便宜上使われていることがあり得ます。同様に、「当社(we、usおよびour)」という用語は、子会社全般又はそこで勤務する者を参照していることもあり得ます。これらの用語は、特定の会社を明らかにすることが有益な目的を与えない場合に用いられることもあり得ます。
<将来に関する見通し情報>
本プレスリリース及び本プレスリリースに関して配布された資料には、武田薬品の見積もり、予測、目標及び計画を含む当社の将来の事業、将来のポジション及び業績に関する将来見通し情報、理念又は見解が含まれています。将来見通し情報は、「目標にする(targets)」、「計画する(plans)」、「信じる(believes)」、「望む(hopes)」、「継続する(continues)」、「期待する(expects)」、「めざす(aims)」、「意図する(intends)」、「確実にする(ensures)」、「だろう(will)」、「可能性がある(may)」、「すべきであろう(should)」、「であろう(would)」「かもしれない(could)」、「予想される(anticipates)」、「見込む(estimates)」、「予想する(projects)」などの用語若しくは同様の表現又はそれらの否定表現を含むことが多いですが、それに限られるものではございません。将来見通し情報は、多くの重要な要素に関する仮定に基づいており、実際の結果が将来見通し情報に明示又は暗示されたものと大きく異なることがあり得ます。重要な要素には、日本及び米国の一般的な経済条件を含む当社のグローバルな事業を取り巻く経済状況、競合製品の出現と開発、関連法規の変更、製品開発計画の成功又は失敗、規制当局による判断とその時期、金利及び為替の変動、市場で販売された製品又は候補製品の安全性又は有効性に関するクレーム又は懸念等、当社、当社が事業を展開している国の政府を含む当社の顧客及びサプライヤー又は当社事業の他の側面に対する、新型コロナウイルスのパンデミックのような公衆衛生上のクライシスの影響、買収対象企業とのPMI(買収後の統合活動)の時期及び影響、武田薬品の事業にとっての非コア資産を売却する能力及びかかる資産売却のタイミング、その他米国証券取引委員会に提出したForm 20-Fによる最新の年次報告書及び他の報告書に記載された事項(https://www.takeda.com/jp/investors/reports/sec-filings/又はwww.sec.govにおいて閲覧可能です。)が含まれます。武田薬品は、法律や証券取引所の規則により要請される場合を除き、本プレスリリースに含まれる、又は当社が提示するいかなる将来見通し情報を更新する義務を負うものではありません。過去の実績は将来の経営結果の指針とはならず、また、本プレスリリースにおける武田薬品の経営結果及び公表情報は武田薬品の将来の経営結果を示すものではなく、また、その予測、予想、保証又は見積もりではありません。
以 上