未治療の全身性未分化大細胞リンパ腫(sALCL)の成人患者に対するフロントライン治療として、アドセトリス®(一般名:ブレンツキシマブ ベドチン)とCHP(シクロホスファミド+ドキソルビシン+プレドニゾン)との併用療法に関する欧州医薬品評価委員会(CHMP)からの肯定的見解について

未治療の全身性未分化大細胞リンパ腫(sALCL)の成人患者に対するフロントライン治療として、アドセトリス®(一般名:ブレンツキシマブ ベドチン)とCHP(シクロホスファミド+ドキソルビシン+プレドニゾン)との併用療法に関する欧州医薬品評価委員会(CHMP)からの肯定的見解について


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2020年4月1日

- 今回の肯定的見解は、アドセトリスと化学療法の併用療法が標準治療と比較して統計学的に有意な無増悪生存期間の延長を示した臨床第3相試験ECHELON-2の結果に基づくもの

当社は、このたび、悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス®」(一般名:ブレンツキシマブ ベドチン、以下「アドセトリス」)ついて、欧州医薬品庁(EMA)の医薬品評価委員会(CHMP)より、未治療の全身性未分化大細胞リンパ腫(sALCL)と診断された成人患者に対するフロントライン治療として、CHP(シクロホスファミド+ドキソルビシン+プレドニゾン)との併用療法に関する適応追加承認を推奨する旨の見解が示されましたので、お知らせします。今回のCHMPの肯定的見解は、未治療のsALCL患者を含むCD30陽性末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)患者において、アドセトリスとCHPの併用療法を、標準治療であるCHOP療法(シクロホスファミド+ドキソルビシン+ビンクリスチン+プレドニゾン)と比較評価した臨床第3相試験ECHELON-2の結果に基づくものです。アドセトリスは、sALCLを含む複数のタイプの末梢性T細胞リンパ腫の表面に発現しているCD30抗原を標的とした抗体薬物複合体です。

Institut Català d'Oncologia - Hospitalet、Hospital Duran i ReynalsのEva Domingo-Domenech医師は、「この数十年間、PTCLの治療に大きな進展はありませんでした。これまで、この患者さんを対象とした無作為化臨床試験は実施されておらず、最適な治療法を確立することは困難でした。現在行える治療法での転帰は不良なことが多く、新たな治療選択肢が切望されています。アドセトリスが未治療の成人sALCL患者への治療薬として承認されれば、欧州の患者さんに重要な治療選択肢を提供できることになります」と述べています。

当社のOncology Therapeutic Area UnitのHeadであるChristopher Arendtは、「CHMPによる今回の肯定的見解は、欧州のsALCLコミュニティにとって大きな前進となるものです。ECHELON-2試験は、アドセトリスとCHPの併用療法が、標準治療であるCHOP療法と比較して、無増悪生存期間と全生存期間の有意な延長を示し、その安全性プロファイルはCHOP療法と同様であることを示したものです。この肯定的見解に対する欧州委員会の審査に期待し、アドセトリスを必要としているsALCLの患者さんに、本剤をお届けできることを楽しみにしています」と述べています。

アドセトリスに関する今回の見解は、今後欧州委員会(EC)にて審査される予定です。アドセトリスは、現在、欧州においてsALCLのフロントライン治療として承認されていません。日本においては、未治療を含むCD30陽性のホジキンリンパ腫およびPTCLの治療剤として承認されています。

ECHELON-2試験は、アドセトリスとCHPの併用療法が、独立評価委員会の評価による無増悪生存期間(PFS)で29%の統計学的に有意な延長(ハザード比:0.71、p値=0.0110)を示し、主要評価項目を達成しました。ECHELON-2試験におけるアドセトリスとCHPの併用療法の安全性プロファイルは、CHOP療法のものと同様であり、アドセトリスと他の化学療法との併用療法で確立された安全性プロファイルとも一致するものでした。

以上