2019年度第2四半期の堅調な連結業績と通期業績予想の上方修正について
2019年度第2四半期の堅調な連結業績と通期業績予想の上方修正について
- 上期の売上収益は、主にShire社買収による影響と14のグローバル製品の堅調な伸長により、対前年同期+88.5%増収の1兆6,602億円
- 上期のCore営業利益*は5,416億円、対前年同期+155.5%、実質的なCore営業利益率はShire社との統合のコスト・シナジー、グローバル経費削減イニシアチブおよび製品構成の改善が寄与し、32.2%
- 力強いビジネスモメンタムにより、利益にかかる通期業績予想を上方修正
*注: 2019年度第1四半期より、「Core Earnings」の名称を「Core営業利益[1]」に変更しておりますが、その定義に変更はありません。
2019年度上期の実質的な売上収益は対前年同期△0.2%(Pro-forma[2])
- タケダの14のグローバル製品は財務ベース売上収益の合計で5,470億円と力強く伸長し、実質的な売上収益は対前年同期+21%の成長、エンティビオ(+33.9%)、アルブミン製剤(+16.9%)、ニンラーロ(+32.7%)が寄与したものの、競争の激化や後発品浸透の減収影響により相殺
- タケダの5つの主要ビジネスエリアでは、実質的な成長は消化器系疾患(+9%)、オンコロジー(がん)(+11%)、ニューロサイエンス(神経精神疾患)(+6%)、血漿由来の免疫疾患治療(+4%)が成長するも、希少疾患(△11%)、中でも希少血液疾患の想定内の減収により相殺
- 希少疾患領域の希少血液疾患では、引き続き、競争圧力と価格圧力の高まりの影響を受け、遺伝性血管浮腫の領域では、前年同期の卸における在庫積み増しの影響ならびにFIRAZYRの後発品が市場参入してきた影響により減収
- 血漿由来の免疫疾患治療の領域では、免疫グロブリン製剤が当初見込んでいた成長軌道に戻り、第2四半期(7‐9月)における実質的な成長率は対前年同期+7.6%、上期における成長率は対前年+3%
2019年度上期の実質的なCore営業利益率は32.2%、コスト・シナジーおよび営業経費効率化が利益率の向上に寄与
- 財務ベースの営業利益は△70.7%の503億円、Shire社の統合にかかる棚卸資産の公正価値調整の売上原価への計上、無形資産償却費の増加等の企業結合会計に伴う非資金性費用、および一時的な統合費用の影響を受ける
- Core営業利益は+155.5%の5,416億円、主にShire社買収、14のグローバル製品の堅調な伸長、営業経費効率化により、競争の激化や後発品浸透といった減益影響を相殺
- 実質的なCore営業利益率は32.2%、規律ある営業経費管理の継続した取り組みおよびShire社との統合のコスト・シナジーを反映
- 実質的なCore EPSは249円
- 将来の成長に向けた戦略的投資を引き続き行い、Shire社買収完了後、血漿収集センター23施設を増設、COUR社からのファースト・イン・クラスのセリアック病治療薬(TAK-101)のライセンスを獲得、自社研究開発への投資も継続
[1] Core営業利益の定義については、「2019年度第2四半期(4月-9月)連結業績」の注記iiiをご参照ください。
[2] 2018年度上期の試算ベースの売上収益(2018年4-9月の旧武田薬品の売上収益と、オンコロジー事業を除き、米国会計基準から国際会計基準に重要な差異なく組み替えられた同期間の旧Shire社の売上収益の合計) に対する成長率。詳細は添付資料をご参照ください。
複数の重要な研究開発マイルストンを達成
- 世界睡眠学会において、TAK-925のナルコレプシー タイプ1患者における初期段階の有効性データを発表
- エンティビオの直接比較試験結果およびTAK-620(一般名:maribavir)の臨床第2相試験結果がNew England Journal of Medicineに掲載
- トリンテリックスが、日本において、うつ病・うつ状態に対する治療薬として製造販売承認を取得
- ベドリズマブ(日本製品名:エンタイビオ)の皮下投与製剤について、中等症から重症の活動期の潰瘍性大腸炎に対する治療薬として、製造販売承認申請を提出
- ベスト・イン・クラス、ファースト・イン・クラスの可能性のある8つの新規候補物質のピボタル試験が進行中
ノン・コア資産の売却でレバレッジ低下を加速し、ビジネスに注力
- 5,845億円の負債を返済し、純有利子負債/調整後EBITDA倍率は2018年度末の4.7倍から2019年9月末時点で3.9倍に減少、ただし、中近東・アフリカにおける一般用医薬品と医療用医薬品をAcino社へ2億米ドル以上で譲渡する契約における対価は含まない
- 更なる潜在的な譲渡について交渉中
当社 代表取締役社長CEOのクリストフ・ウェバーは、「14のグローバル製品の力強い実績、営業経費の改善状況を反映し、好調な連結実績を達成し、ガイダンスを上方修正できたことを喜ばしく思います。特に、急速なレバレッジ低下を実現できたことについて、自信を深めています。また、私たちは統合への取り組みについても満足しています。タケダの従業員は、一つの会社に統合していく確実な進捗を実感しながら、当社の目指す次の成長に熱意をもって取り組んでおります。
タケダの将来に対する期待は研究開発パイプラインからも生み出されています。当社の製品ポートフォリオ、研究開発パイプラインならびに成長戦略について、11月に開催予定のR&D DAYにおいてさらなる情報提供ができるものと期待しています。」
2019年度上期(4月-9月)連結業績
(億円) |
財務ベース |
Core |
実質ベースi. | ||
2019年度上期 |
対前年同期 |
2019年度上期 |
対前年同期 |
| |
売上収益 |
16,602 |
+88.5% |
16,602 |
+88.5% |
△0.2% ii. (Pro-forma) |
営業利益 |
503 |
△70.7% |
5,416iii |
+155.5% |
|
営業利益率 |
3.0% |
△16.5pp |
32.6% |
+8.6pp |
32.2% |
当期利益 iv. |
332 |
△73.8% |
3,804 |
+130.3% |
|
EPS (円) |
21円 |
△140円 |
244円 |
+33円 |
249円 |
i.「実質的な成長」は、当年度と前年度(四半期もしくは年間)の業績を共通の基準で比較するものであり、マネジメントによる業績評価に使用されています。これら共通の基準で比較される業績は、為替レートを一定として、事業等の売却影響および他の非定常的もしくは特別な事象に基づく影響、本業に起因しない(ノン・コア)事象による影響を控除し算定されます。
ii.2018年度第2四半期累計のPro-forma売上収益(2018年4-9月の旧武田薬品と2018年8月に売却されたオンコロジー事業を除く旧Shire社の売上収益の合計、米国会計基準から国際会計基準に重要な差異なく組み替えられたもの)に対する成長率。
iii.Core営業利益は、純利益から、法人所得税費用、持分法にかかる投資損益、金融損益、その他の営業収益およびその他の営業費用、製品に係る無形資産償却費および減損損失を控除して算出します。その他、企業買収に係る会計処理の影響や買収関連費用など、本業に起因しない(ノン・コア)事象による影響を調整します。
iv.親会社の所有者帰属分
2019年度マネジメント・ガイダンス: 良好なビジネスモメンタムを反映し上方修正
|
前回公表ガイダンス |
今回公表ガイダンス |
実質的な売上収益の成長 vi. |
横ばいから僅かに増加 |
横ばいから僅かに増加 |
実質的なCore営業利益率 |
20%台半ばから後半 |
20%台後半 |
実質的なCoreEPS |
360 – 380円 |
370 – 390円 |
1株当たり年間配当金 |
180円 |
180円 |
vi.同一為替レート(2018年度の年間平均レート 1米ドル111円)を適用しています。ベースライン(旧武田薬品と旧Shire社の2018年4月から2019年3月までの売上収益(旧Shire社の売上収益は、同期間の平均為替レートの1米ドル111円を用いて換算)を合計した概算値から、売却した「テックプール社」や「マルチラブ社」、「TACHOSIL」にかかる売上を旧武田薬品から控除し、さらにオンコロジーのポートフォリオ、「XIIDRA」にかかる売上を旧Shire社から控除した試算値)である3兆3,000億円からの成長率です。旧Shire社の売上収益については、会計基準を米国会計基準から国際会計基準に一致させており、重要な差異は認められませんでした。
2019年度財務ベース公表予想: 利益予想を上方修正、売上収益は為替の影響を反映し下方修正
(億円) |
前回公表予想 |
今回公表予想 |
対前回 |
対2018年度 |
売上収益 |
33,000 |
32,600 |
△1.2% |
+55.4% |
営業利益 |
△1,660 |
△1,100 |
+33.7% |
- |
当期利益 |
△3,677 |
△2,730 |
+25.8% |
- |
EPS |
△236円 |
△175円 |
+25.7% |
- |
Core営業利益 |
9,100 |
9,300 |
+2.2% |
+102.5% |
為替レート |
1米ドル=111円 |
1米ドル=109円 |
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2019年度第2四半期連結業績の詳細およびその他の決算関連情報については、当社ホームページをご覧ください。https://www.takeda.com/jp/investors/overview/
11月14日(木)ニューヨークにおいてR&D DAY、11月15日(金)米国ジョージア州コビントンにおいて血漿分画製剤(PDT) DAY、11月21日(木)東京においてR&Dおよび血漿分画製剤(PDT) DAYを開催
それぞれのイベントにおいて、経営陣がタケダの短期的および持続的な成長に向けた成長戦略、次世代プラットフォームについてご紹介する予定です。いずれのイベントも、弊社ホームページ「IR 情報」においてライブ配信いたします。また、イベントの再生および発表資料はウェブサイトに掲載の予定です。
https://www.takeda.com/jp/investors/overview/
<武田薬品について>
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの経営の基本精神に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品のミッションは、優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献することです。研究開発においては、オンコロジー(がん)、消化器系疾患、希少疾患およびニューロサイエンス(神経精神疾患)の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤およびワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊2かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80の国および地域で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。
詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。
留意事項
本留意事項において、「ニュースリリース」とは、本資料(添付資料及び補足資料を含みます。)において武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)によって説明又は配布された本書類、口頭のプレゼンテーション、質疑応答及び書面又は口頭の資料を意味します。本ニュースリリース(それに関する口頭の説明及び質疑応答を含みます。)は、いかなる法域においても、いかなる有価証券の購入、取得、申込み、交換、売却その他の処分の提案、案内若しくは勧誘又はいかなる投票若しくは承認の勧誘のいずれの一部を構成、表明又は形成するものではなく、またこれを行うことを意図しておりません。本ニュースリリースにより株式又は有価証券の募集を公に行うものではありません。米国 1933 年証券法に基づく登録又は登録免除の要件に従い行うものを除き、米国において有価証券の募集は行われません。本ニュースリリースは、(投資、取得、処分その他の取引の検討のためではなく)情報提供のみを目的として受領者により使用されるという条件の下で(受領者に対して提供される追加情報と共に)提供されております。当該制限を遵守しなかった場合には、適用のある証券法違反となる可能性がございます。
武田薬品が直接的に、又は間接的に投資している会社は別々の会社になります。本ニュースリリースにおいて、「武田薬品」という用語は、武田薬品およびその子会社全般を参照するものとして便宜上使われていることがあり得ます。同様に、「当社(we、usおよびour)」という用語は、子会社全般又はそこで勤務する者を参照していることもあり得ます。これらの用語は、特定の会社を明らかにすることが有益な目的を与えない場合に用いられることもあり得ます。
将来に関する見通し情報
本ニュースリリース及び本ニュースリリースに関して配布された資料には、武田薬品の見積もり、予測、目標及び計画を含む当社の将来の事業、将来のポジション及び業績に関する将来見通し情報、理念又は見解が含まれています。将来見通し情報は、「目標にする(targets)」、「計画する(plans)」、「信じる(believes)」、「望む(hopes)」、「継続する(continues)」、「期待する(expects)」、「めざす(aims)」、「意図する(intends)」、「確実にする(ensures)」、「だろう(will)」、「かもしれない(may)」、「すべきであろう(should)」、「であろう(would)」「することができた(could)」、「予想される(anticipates)」、「見込む(estimates)」、「予想する(projects)」などの用語若しくは同様の表現又はそれらの否定表現を含むことが多いですが、それに限られるものではございません。この書類における将来見通し情報は、この書類の作成日時点のみにおける、当社の見積もり及び前提に基づくものです。かかる将来見通し情報は、当社又は当社の役員による、将来の業績に関する保証を表するものではなく、既知及び未知のリスクと不確実性その他の要素を伴います。リスクと不確実性には、日本及び米国の一般的な経済条件を含む当社のグローバルな事業を取り巻く経済状況、競合製品の出現と開発、関連法規の変更、製品開発計画の成功又は失敗、規制当局による判断とその時期、金利及び為替の変動、市場で販売された製品又は候補製品の安全性又は有効性に関するクレーム又は懸念等、買収対象企業とのPMI(買収後の統合活動)の時期及び影響、武田薬品の事業にとってのノン・コア資産を売却する能力及びかかる資産売却のタイミングが含まれますが、これらに限られません。これらにより、当社の実際の業績、経営結果、財務内容は、将来見通し情報において、明示又は暗示された将来の業績、経営結果、財務内容とは、大きく異なる可能性があります。当社の業績、経営結果又は財務状況に影響を与え得る事項の詳細に関しては、米国証券取引委員会に提出したForm 20-Fによる最新の年次報告書の第3項重要事項 - D.リスクファクター”及び他の報告書をご参照ください(https://www.takeda.com/jp/investors/sec-filings-and-security-reports/ 又は www.sec.govにおいて閲覧可能です。)。武田薬品の将来の業績、経営結果又は財務状況は、将来見通し情報において明示又は暗示されたものと大きく異なることがあり得ます。本ニュースリリースの受領者は、将来見通し情報に過度に依存するべきではありません。武田薬品は、法律や証券取引所の規則により要請される場合を除き、本ニュースリリースに含まれる、又は当社が提示するいかなる将来見通し情報を更新する義務を負うものではありません。過去の実績は将来の経営結果の指針とはならず、また、本ニュースリリースにおける武田薬品の経営結果は武田薬品の将来の経営結果を示すものではなく、また、その予測、予想又は見積もりではありません。
IFRSに準拠しない財務指標
本ニュースリリース及び本ニュースリリースに関して配布された資料には、実質的な売上収益、Core営業利益、実質的なCore営業利益、Core純利益、実質的なCore EPS、有利子純負債、EBITDA、調整後EBITDA、フリーキャッシュフローのように、IFRSに準拠しないIFRS財務指標が含まれています。当社役員は業績評価並びに経営及び投資判断を、IFRS及び本ニュースリリースに含まれるIFRS以外の指標に基づき行っています。IFRSに準拠しない財務指標においては、に最も近いIFRS財務指標では含まれることとなる、又は異なる数値となる一定の利益、コスト及びキャッシュフロー項目を除外しております。IFRSに準拠しない財務指標を提供することで、当社役員は、投資家の皆様に対し、当社の経営状況、主要な業績及び動向の更なる分析のための付加的な情報を提供したいと考えております。IFRSに準拠しない財務指標は、IFRSに準拠するものではなく、付加的なものであり、また、IFRSに準拠する財務指標に代替するものではありません。投資家の皆様におかれましては、IFRSに準拠しない財務指標につき、これらに最も良く対応するIFRS準拠財務指標との照合を行っていただけますようお願い申し上げます。
当社のIFRSに準拠しない財務指標のさらなる詳細については当社のホームページをご参照下さい。https://www.takeda.com/jp/investors/overview/
財務ベース売上収益から実質的な売上収益の成長へのIFRS に準ずる調整は添付資料をご参照ください。
医療情報
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財務情報
当社の財務諸表は、IFRS(国際会計基準)に基づき作成しております。
シャイアー社の買収は2019年1月8日に完了しており、当社の2019年3月31日までの事業年度における連結業績には、2019年1月8日から2019年3月31日までのシャイアー社の業績が含まれています。なお、「旧武田薬品」ビジネスとの記載は、シャイアー社の買収前の当社のビジネスを意味し、「旧シャイアー社」ビジネスとの記載は、シャイアー社の買収により当社が取得したビジネスを意味しています。
本ニュースリリースには、シャイアー社の買収が2018年4月1日に完了したとの前提に基づくPro-forma情報(試算)が含まれています。このPro-forma情報は、米国証券取引委員会の定めるRegulation S-Xの第11条に基づき算出されたものではないことにご留意ください。このPro-forma情報は、説明の便宜のため提示するものであり、また本ニュースリリースの作成日までに当社が入手した情報に基づく一定の前提及び判断に基づくものであって、これらの前提及び判断はシャイアー社の買収が実際に2018年4月1日付で完了していたとしてもすべて当てはまるものではありません。さらに、このPro-forma情報は、シャイアー社の買収に直接起因しない、及び/又はシャイアー社の買収後に生じた、事業売却や取得対価配分等の一定の取引及び事象も対象としています。従って、これらは、シャイアー社の買収が実際に2018年4月1日に完了していたとしても、当社の財務状況及び業績を正確に反映するものではありません。そのため、本ニュースリリースに含まれるPro-forma情報は、必要以上に依拠すべきものではありません。