2019年度第1四半期の好調な連結業績と通期業績予想の上方修正について
2019年度第1四半期の好調な連結業績と通期業績予想の上方修正について
− 売上収益は、主にShire社買収による影響と14のグローバル製品の堅調な伸長により、対前年同期+88.8%増収の8,491億円
− Core営業利益*は2,830億円、対前年同期+142.3%、実質的なCore営業利益率は32.4%と好調に進捗
− Shire社統合及びコストシナジー実現も予定通り進捗
− 事業売却影響とベルケイドの独占販売期間にかかる業績予想上の前提を見直し、通期業績予想を上方修正
*注: 2019年度第1四半期より、「Core Earnings」の名称を「Core営業利益」に変更しておりますが、
その定義に変更はありません。
実質的な売上収益は対前年同期△0.8%(試算ベース[1])
- タケダの14のグローバル製品は全体として力強く伸長し、売上収益の合計は対前年同期+22%の2,702億円、競争の激化や出荷の期ずれ、後発品の浸透による減収影響をほぼ吸収
- タケダの5つの主要ビジネスエリアは、売上収益の約78%を占める
- 消化器系疾患は+8%、エンティビオが引き続き市場シェアを獲得し牽引
- 血漿由来の免疫疾患治療の領域はアルブミン製剤の成長により+2%、免疫グロブリン製剤は静注製剤の出荷の期ずれの影響を受ける
- 希少疾患は△10%、希少血液疾患の領域では競争および価格圧力の高まりにより減収、遺伝性血管浮腫の領域ではTAKHZYROが力強い立ち上がりを示すも、その他製品のTAKHZYROへの切り替え影響や、前年同期の卸における在庫積み増しの影響を吸収できず減収
- オンコロジー(がん)はニンラーロの伸長が牽引し+8%
- ニューロサイエンス(神経精神疾患)は新たな販売体制となった米国事業が牽引し+10%
実質的なCore営業利益率は32.4%
- 財務ベースの営業利益は△90.0%の99億円、Shire社にかかる統合費用、棚卸資産の公正価値調整等の企業結合会計による非資金性の費用、無形資産償却費や減損損失の増加による影響を受ける
- 実質ベースのCore営業利益率は32.4%、Shire社との統合のコストシナジーおよび規律ある営業経費管理の継続した取り組みを反映
[1] 2018年度第1四半期の試算ベースの売上収益(2018年4-6月の旧武田薬品と、オンコロジー事業を除く旧Shire社の売上収益の合計) に対する成長率。詳細は添付資料をご参照ください。
複数の重要な研究開発マイルストンを達成
- 臨床第2相・第3相にある新規候補物質は19
- 細胞療法および遺伝子治療プラットフォームの進展、T-CiRA発のCAR-T細胞療法が臨床開発に向けて加速、オーストリアにおけるアデノ随伴ウイルスを用いたプロセス開発と製造設備を統合
- エンティビオ皮下注射製剤がクローン病の維持療法における主要評価項目を達成
- オレキシン2RアゴニストであるTAK-925が、ナルコレプシー治療薬として、日本において先駆け審査指定制度の対象品目に指定
ノン・コア資産の売却でキャッシュを創出し、ビジネスに注力
- 純有利子負債/調整後EBITDA倍率は2018年度末の4.7倍から2019年6月末時点で4.4倍に減少、XIIDRAのNovartis社への譲渡に伴い2019年7月1日に受領した34億ドルの一時金は含まない
- TACHOSILの譲渡完了は予定通り2019年後半を見込む
- 更なる潜在的な譲渡について交渉中
当社 チーフ フィナンシャル オフィサーのコスタ・サルウコスは、「タケダは力強く年度をスタートすることができ、Shire社統合を実行しながら、戦略的優先事項への取り組みについても着実に成果を挙げてきました。14のグローバル製品の堅調な伸長、規律ある営業経費管理の継続、コストシナジーの実現により、良好な利益率とキャッシュ・フローを実現しました。また、事業売却についても、当初の計画に対し、順調に進捗しており、XIIDRAの譲渡が7月1日付けで完了しました。
通期の業績予想については、ベルケイドの独占販売期間にかかる業績予想上の前提を見直し、事業譲渡による影響を反映し、マネジメント・ガイダンスを上方修正します。これにより、タケダは、20%台半ばから後半の実質的なCore営業利益率を見込んでいます。
タケダは、コストシナジーの実現、レバレッジの低下、利益率のターゲット達成に向けた取り組みを常に進めています。2021年度末までに実現する年間のコストシナジーのターゲットについては、これまでに20億米ドルまで引き上げましたが、これに対し、順調に進捗しています。また、純有利子負債/調整後EBITDA倍率を3~5年で2倍の水準へ引き下げる目標にもコミットしています。2019年度において力強いスタートを切ることで、中期的に業界トップクラスの利益率を実現できるものと確信しています。」
2019年度第1四半期(4月-6月)連結業績
(億円) |
財務ベース |
Coreベース |
実質ベースi. | ||
2019年度 |
対前年同期 |
2019年度 |
対前年同期 |
| |
売上収益 |
8,491 |
+88.8% |
8,491 |
+88.8% |
△0.8% ii. |
営業利益 |
99 |
△90.0% |
2,830iii |
+142.3% |
|
対売上収益比率 |
1.2% |
△20.8pp |
33.3% |
+7.4pp |
32.4% |
当期利益 iv. |
△207 |
N/M v. |
1,984 |
+103.0% |
|
EPS (円) |
△13円 |
△113円 |
128円 |
+3円 |
124円 |
ii.2018年度第1四半期の試算ベースの売上収益(2018年4-6月の旧武田薬品と旧Shire社の売上収益の合計)に対する成長率。試算ベースの調整により、Shire社買収が2018年度開始時点で完了していたと仮定し、無形資産の償却費を反映する一方、非定常的な買収関連費用については控除。試算ベースの調整には2018年8月に完了した旧Shire社のオンコロジー事業売却に伴う影響の控除も含む。
iii.Core営業利益は、純利益から、法人所得税費用、持分法にかかる投資損益、金融損益、その他の営業収益およびその他の営業費用、製品に係る無形資産償却費および減損損失を控除して算出します。その他、企業買収に係る会計処理の影響や買収関連費用など、本業に起因しない(ノン・コア)事象による影響を調整します。
iv.親会社の所有者帰属分
v.比較検討不能
2019年度マネジメント・ガイダンス: 業績予想上の前提見直しにより上方修正
- 米国のベルケイドについて、2019年度中の競合品の追加参入がないと想定
- XIIDRA(2019年7月1日売却完了)および TACHOSIL(2019年後半に売却完了予定)にかかる業績影響を織り込む
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前回公表ガイダンス |
前回公表ガイダンス |
実質的な売上収益 vi. |
横ばいから僅かに減少 |
横ばいから僅かに増加 |
実質的なCore営業利益率 |
20%台半ば |
20%台半ばから後半 |
実質的なCoreEPS |
350 – 370円 |
360 – 380円 |
1株当たり年間配当金 |
180円 |
180円 |
2019年度財務ベース公表予想: 利益予想を上方修正、売上収益については据え置き
(億円) |
前回公表予想 |
今回公表予想 |
対前回 |
対2018年度 |
売上収益 |
33,000 |
33,000 |
- |
+57.4% |
営業利益 |
△1,930 |
△1,660 |
+14.0% |
- |
当期利益 |
△3,830 |
△3,677 |
+4.0% |
- |
EPS |
△246円 |
△236円 |
+4.2% |
- |
Core営業利益 |
8,830 |
9,100 |
+3.1% |
+98.1% |
為替レート |
1米ドル=111円 |
1米ドル=111円 |
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2019年度第1四半期連結業績の詳細およびその他の決算関連情報については、当社ホームページをご覧ください。https://www.takeda.com/jp/investors/overview/
<武田薬品について>
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの経営の基本精神に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品のミッションは、優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献することです。研究開発においては、オンコロジー(がん)、消化器系疾患、希少疾患およびニューロサイエンス(神経精神疾患)の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤およびワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80の国および地域で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。
詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。
留意事項
本留意事項において、「ニュースリリース」とは、本資料(添付資料及び補足資料を含みます。)において武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)によって説明又は配布された本書類、口頭のプレゼンテーション、質疑応答及び書面又は口頭の資料を意味します。本ニュースリリース(それに関する口頭の説明及び質疑応答を含みます。)は、いかなる法域においても、いかなる有価証券の購入、取得、申込み、交換、売却その他の処分の提案、案内若しくは勧誘又はいかなる投票若しくは承認の勧誘のいずれの一部を構成、表明又は形成するものではなく、またこれを行うことを意図しておりません。本ニュースリリースにより株式又は有価証券の募集を公に行うものではありません。米国 1933 年証券法に基づく登録又は登録免除の要件に従い行うものを除き、米国において有価証券の募集は行われません。本ニュースリリースは、(投資、取得、処分その他の取引の検討のためではなく)情報提供のみを目的として受領者により使用されるという条件の下で(受領者に対して提供される追加情報と共に)提供されております。当該制限を遵守しなかった場合には、適用のある証券法違反となる可能性がございます。
武田薬品が直接的に、又は間接的に投資している会社は別々の会社になります。本ニュースリリースにおいて、「武田薬品」という用語は、武田薬品およびその子会社全般を参照するものとして便宜上使われていることがあり得ます。同様に、「当社(we、usおよびour)」という用語は、子会社全般又はそこで勤務する者を参照していることもあり得ます。これらの用語は、特定の会社を明らかにすることが有益な目的を与えない場合に用いられることもあり得ます。
将来に関する見通し情報
本ニュースリリース及び本ニュースリリースに関して配布された資料には、武田薬品の見積もり、予測、目標及び計画を含む当社の将来の事業、将来のポジション及び業績に関する将来見通し情報、理念又は見解が含まれています。特に、本ニュースリリースには武田薬品の財務及び事業業績に関する予想及び経営予測が含まれています。将来見通し情報は、「目標にする(targets)」、「計画する(plans)」、「信じる(believes)」、「望む(hopes)」、「継続する(continues)」、「期待する(expects)」、「めざす(aims)」、「意図する(intends)」、「だろう(will)」、「かもしれない(may)」、「すべきであろう(should)」、「であろう(would)」「することができた(could)」、「予想されるanticipates)」、「見込む(estimates)」、「予想する(projects)」、「予測する(forecasts)」などの用語又は同様の用語若しくはその否定表現を含むことが多いですが、それに限られるものではございません。この書類における将来見通し情報は、現在当社が入手可能な情報に鑑みて行った当社の現在の前提及び理念に基づくものです。かかる将来見通し情報は、当社又は当社の役員による、将来の業績に関する保証を表するものではなく、既知及び未知のリスクと不確実性その他の要素を伴います。リスクと不確実性には、日本、米国及び世界中の一般的な経済条件を含む当社の事業を取り巻く経済状況、競合製品の出現と開発、関連法規、製品開発計画の成功又は失敗、規制当局による判断とその時期、為替変動、市場で販売された製品又は製品の安全性又は有効性に関するクレーム又は懸念等、買収対象企業とのPMI(買収後の統合プロセス)が含まれますが、これらに限られません。これらにより、当社の実際の業績、経営結果、財務内容は、将来見通し情報において、明示又は暗示された将来の業績、経営結果、財務内容とは、大きく異なる可能性があります。当社の業績、経営結果又は財務状況に影響を与え得る事項の詳細に関しては、米国証券取引委員会に提出したForm 20-Fによる最新の年次報告書の第3項重要事項 - D.リスクファクター”をご参照ください(https://www.takeda.com/jp/investors/sec-filings-and-security-reports/ 又は www.sec.govにおいて閲覧可能です。)。当社又は当社の役員は、この将来見通し情報において示された予想が結果的に正しいということを何ら保証するものではなく、実際の業績又は経営結果は予想と大きく異なることがあり得ます。本ニュースリリースの受領者は、将来見通し情報に過度に依存するべきではありません。武田薬品は、法律や証券取引所の規則により要請される場合を除き、本ニュースリリースに含まれる、又は当社が提示するいかなる将来見通し情報を更新する義務を負うものではありません。過去の実績は将来の経営結果の指針とはならず、また、本ニュースリリースにおける武田薬品の経営結果は武田薬品の将来の経営結果を示すものではなく、また、その予測、予想又は見積もりではありません。
IFRSに準拠しない財務指標
本ニュースリリースには、IFRSに準拠しない財務指標及び目標値が含まれています。当社役員は業績評価並びに経営及び投資判断を、IFRS及び本報告書に含まれるIFRS以外の指標に基づき行っています。IFRSに準拠しない財務指標においては、IFRSに基づく場合には含まれることとなる一定の利益及びコストを除外しております。IFRSに準拠しない財務指標を提供することで、当社役員は、投資家の皆様に対し、当社の経営状況、主要な業績及び動向の更なる分析のための付加的な情報を提供したいと考えております。IFRSに準拠しない財務指標は、IFRSに準拠するものではなく、付加的なものであり、また、IFRSに準拠する財務指標に代替するものではありません。投資家の皆様におかれましては、IFRSに準拠しない財務指標につき、これらに最も良く対応するIFRS準拠財務指標との照合を行っていただけますようお願い申し上げます。
財務ベース売上収益から実質的な売上収益の成長へのIFRSに準ずる調整は本資料の別表をご参照ください。
当社のIFRSに準拠しない財務指標のさらなる詳細については当社のホームページをご参照ください。
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医療情報
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財務情報
当社の財務諸表は、IFRS(国際会計基準)に基づき作成しております。
シャイアー社の買収は2019年1月8日に完了しており、当社の2019年3月31日までの事業年度における連結業績には、2019年1月8日から2019年3月31日までのシャイアー社の業績が含まれています。なお、「旧武田薬品」ビジネスとの記載は、シャイアー社の買収前の当社のビジネスを意味し、「旧シャイアー社」ビジネスとの記載は、シャイアー社の買収により当社が取得したビジネスを意味しています。
本報告書には、シャイアー社の買収が2018年4月1日に完了したとの前提に基づく試算が含まれています。当該試算は、米国証券取引委員会の定めるRegulation S-Xの第11条に基づき算出されたものではないことにご留意ください。当該試算は、説明の便宜のため提示するものであり、また、本報告書の作成日までに当社が入手した情報に基づく一定の前提及び判断に基づくものであって、これらの前提及び判断は、シャイアー社の買収が実際に2018年4月1日に完了していたとしてもすべて当てはまるものではありません。さらに、当該試算は、シャイアー社の取得に直接には起因しない、又はシャイアー社の取得後に生じた、事業売却や取得対価配分(PPA)等の一定の取引及び事象も対象としています。従って、これらは、シャイアー社の買収が実際に2018年4月1日に完了していたとしても、当社の財務状況及び業績を正確に反映するものではありません。そのため、本報告書に含まれる試算は、必要以上に依拠すべきものではありません。