ロンドン大学衛生熱帯医学大学院における 新しい教授職"Takeda Chair in Global Child Health"創設について

ロンドン大学衛生熱帯医学大学院における 新しい教授職"Takeda Chair in Global Child Health"創設について


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2019年5月16日

- "Takeda Chair in Global Child Health" はロンドン大学衛生熱帯医学大学院(以下、LSHTM)において初めてとなる企業の全面的支援による寄付講座の教授職
- 本パートナーシップは、子どもの生存と健康に関するLSHTMの革新的な研究を支援し、そのエビデンスにより政策立案者が意思決定できることを目指す。教授職へ継続的に資金提供することで、LSHTMが戦略的かつ持続的に世界の健康改善を推進できるようサポート。
- 世界中の患者さんに人生を変えるような治療法、およびワクチンを提供していく武田薬品の長期的な取組みの一環

武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下「武田薬品」)とロンドン大学衛生熱帯医学大学院(LSHTM)は、このたび、中低所得国で530万人といわれる子どもたちの死亡数を減らすことを目的に、300万ポンドの寄付による教授職“Takeda Chair in Global Child Health”をLSHTMに創設することとなりましたのでお知らせします。これは、LSHTMにおいて初めてとなる企業の全面的支援による寄付講座の教授職です。なお、本教授職の新設は本日、在英国日本国大使館において行われる設立記念イベントにて正式に発表されます。

新たな教授職の創設により、世界レベルの研究者や教育者がLSHTMの革新的な研究チームへ参画いただくことを可能とします。また本教授職は、LSHTMが世界100カ国以上で行う子どもの健康問題に関連する研究を統合し、グローバルヘルスにおける最大の課題の1つである「母子保健と青年期の健康維持に取り組む」リーダーとして変革を加速させ、LSHTMの地位をさらに向上させる重要な役割を担います。

武田薬品の代表取締役社長CEOであるクリストフ・ウェバーは、「当社は、独自の研究開発および世界中の優れたパートナーとの連携を通じて、アンメット・メディカルニーズの解決に役立つ最先端のイノベーション創出を目指しています。私たちは、グローバルヘルスに関する研究とそれに携わる専門家の育成こそが、科学によって患者さんの人生を変えるような治療法を生み出すために不可欠であると信じています。本教授職は、この2つを実現させるものです。先駆的な研究で知られるLSHTMとのパートナーシップにより、本教授職の潜在的な影響力を最大限に引き出し、何百万もの子どもたちとその家族に恩恵をもたらすことを期待しています」と述べています。

武田薬品は、CSR活動を通じて、発展途上国における医療従事者のトレーニング、保健人材の育成および能力強化、予防接種キャンペーン、保健システム強化、さらに母子および新生児の健康改善を10年以上にわたり支援してきました。またCSR活動の枠を超えて、子どもの健康問題に取り組んできた長い歴史があります。日本国内では70年以上にわたり子どもたちにワクチンを供給し、今日では未だ有効な治療法のない疾病に対して世界規模で変革をもたらす可能性を秘めたパイプラインを通じて、人々の健康に貢献する取り組みをグローバルに拡大しています。

世界では、5歳以下の子どもたちが毎年約500万人以上も死亡しています。約半数は生後1ヶ月未満の新生児、次に多いのが肺炎や下痢などの小児期感染症による死亡です。これらの多くは予防可能であるにもかかわらず、現実とのギャップは大きな課題と言えます。本教授職は、新進気鋭の研究者をワクチン、新生児ケア、栄養失調、感染症の診断と治療などを含む革新的な研究を通じて、子どもの生存と健康に精通するリーダーとして育成し、研究、公共政策、および医療供給の間に存在する隔たりを埋めることを目指します。

LSHTMの学長であるピーター・ピオット教授は、「当校において初めてとなる企業の全面的支援による寄付講座の教授職を、武田薬品とのパートナーシップで創設できることを光栄に思います。本教授職の創設は非常に貴重であり、世界的な健康改善を目指す取り組みへの継続的な資金提供および支援となります。次世代の健康を変革するために協働していく武田薬品に感謝の意を表します」と述べています。

またLSHTMのMARCH Centre (Maternal Adolescent, Reproductive & Child Health Centre)のDirectorであるジョイ・ローン教授は、「本教授職は、世界中の子どもたちの生存や健康のためにエビデンスの基盤を強化し、イノベーションの創出を可能にし、さらに現実的な研究と医療実施に重点を置きます。特に子どもの死亡で大半を占めるサハラ以南のアフリカ諸国と南アジアで、エビデンスをアクションにつなげる重要な役割を担うでしょう。当校および本センターのミッションとも合致した世界的規模で子どもの健康を改善するこの取り組みについて、私たちは武田薬品に深く感謝申し上げます」と述べています。

“Takeda Chair in Global Child Health”の採用プロセスは5月に開始されます。本寄付は、永続的なものであることから、本教授職は何世代もの研究者に授与されるものであり、優れた知性を持つ研究者が、世界の保健状況を改善するための革新的な方法を探索する自由を約束されます。

<武田薬品について>
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの経営の基本精神に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品のミッションは、優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献することです。研究開発においては、オンコロジー(がん)、消化器系疾患、希少疾患およびニューロサイエンス(神経精神疾患)の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤およびワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80の国および地域で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。
詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。

<ロンドン大学衛生熱帯医学大学院(LSHTM)について>
ロンドン大学衛生熱帯医学大学院(LSHTM)は、100カ国以上で4,500人の学生と3,000人以上のスタッフが働く公衆衛生およびグローバルヘルスに関する世界レベルの研究と専門教育をリードする教育機関です。LSHTMは英国でもっとも評価の高い研究機関の1つであり、公衆衛生およびグローバルヘルスの分野で世界をリードする教育機関の1つです。LSHTMの使命は、公衆衛生およびグローバルヘルス研究、教育ならびに政策と実践への知識の変換において卓越した業績を残すべくパートナーとの連携を通じて、英国および世界の健康と健康の公平性を高めることです。詳細については、www.lshtm.ac.uk およびhttps://march.lshtm.ac.uk/をご覧ください。

以上





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