オプジーボ®(ニボルマブ)とcabozantinibの併用療法に関する開発提携
オプジーボ®(ニボルマブ)とcabozantinibの併用療法に関する開発提携
− 腎細胞がんを対象としたオプジーボ®とcabozantinibの併用療法の有効性と安全性を検討する第Ⅲ相臨床試験に日本において参画
武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下「武田薬品」)と小野薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下 「小野薬品」)は、小野薬品のヒト型抗ヒトPD-1(programmed cell death-1)モノクローナル抗体、オプジーボ®(一般名:ニボルマブ、以下「オプジーボ」)と武田薬品がExelixis社(本社:米国カリフォルニア州アラメダ、以下「Exelixis社」)から日本における開発提携および独占的販売権を取得しているマルチキナーゼ阻害剤cabozantinibについて、日本における腎細胞がんに対する両剤の併用療法に関する開発を協力して実施することになりましたのでお知らせします。
本提携に基づき、小野薬品と武田薬品は、現在、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(以下「BMS社」)、Exelixis社および同社の他のパートナーであるIpsen Pharma SAS社(本社:フランス)がグローバルで実施中の未治療の進行性または転移性の腎細胞がんを対象としたオプジーボとcabozantinibの併用療法の有効性及び安全性を検討する第Ⅲ相臨床試験を日本において協力して実施する予定です。
腎がんは、成人の腎実質に発生する悪性腫瘍で、腎悪性腫瘍の中で患者数が最も多く、毎年、世界で約27万人が腎がんと診断され、11.6万人 ※1が亡くなっている疾患です。腎がんのうち、腎細胞がんは全患者のほぼ90%※1を占めています。
小野薬品は、オプジーボについて、日本において2016年8月に「根治切除不能又は転移性の腎細胞がん」に対する単剤療法での効能追加の承認を取得しました。また2018年8月21日にヤーボイ®(一般名:イピリムマブ)との併用療法で同適応での製造販売承認事項一部変更承認を取得しました。
武田薬品は、cabozantinibについて、2017年1月にExelixis社より日本での開発提携および独占的販売権を取得し、現在、日本で腎細胞がんを対象とした第Ⅱ相臨床試験を実施中です。
※1 :The epidemiology of renal cell carcinoma. Euro Urol. 2011;60;615-621.
<オプジーボについて>
オプジーボは、PD-1とPD-1リガンドの経路を阻害することで身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。オプジーボは、日本では、小野薬品が2014年9月に根治切除不能な悪性黒色腫の治療薬として発売しました。その後、2015年12月に切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん、2016年8月に根治切除不能または転移性の腎細胞がん、2016年12月に再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、2017年3月に再発又は遠隔転移を有する頭頸部がん、2017年9月にがん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の胃がんおよび2018年8月にがん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫および悪性黒色腫の術後補助療法等に対する承認を取得しました。また、食道がん、食道胃接合部がん、小細胞肺がん、肝細胞がん、膠芽腫、尿路上皮がん、卵巣がん、胆道がんなどを対象とした臨床試験も実施中です。
海外においては、現在、BMS社は、オプジーボの単剤療法または他のがん免疫治療薬などとの併用療法による350以上の臨床試験を遂行しています。BMS社は、固形がんから血液悪性腫瘍まで約50種類のがん腫に対してオプジーボを研究しており、トランスレーショナル メディシンに対する能力を駆使し、患者さん一人一人に最大限のベネフィットをもたらすことを目標に取り組んでいます。
現在、オプジーボは、日本、韓国、台湾、米国、欧州を含む60カ国以上で承認されています。
海外においては、現在、BMS社は、オプジーボの単剤療法または他のがん免疫治療薬などとの併用療法による350以上の臨床試験を遂行しています。BMS社は、固形がんから血液悪性腫瘍まで約50種類のがん腫に対してオプジーボを研究しており、トランスレーショナル メディシンに対する能力を駆使し、患者さん一人一人に最大限のベネフィットをもたらすことを目標に取り組んでいます。現在、オプジーボは、日本、韓国、台湾、米国、欧州を含む60カ国以上で承認されています。
<小野薬品工業株式会社とブリストル・マイヤーズ スクイブ社の提携について>
2011年、小野薬品は、BMS社と締結した提携契約により、当時、小野薬品がオプジーボに関するすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を供与しました。2014年7月、小野薬品とBMS社は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。
<cabozantinibについて>
cabozantinibは、CABOMETYX®錠の商品名で販売され、進行性腎細胞がんを対象として米国で承認を取得しています。また、EU、ノルウェー、アイスランド、オーストラリア、スイスと韓国では、血管内皮増殖因子(VEGF)標的療法での前治療歴のある成人進行性腎細胞がんを対象に、二次治療に対する適応で承認を取得し、EUでは、前治療歴のない中~高リスクの進行性腎細胞がんを対象とした1次治療の適応でも承認を取得しています。
<武田薬品工業株式会社とExelixis社の提携について>
2017年1月に、武田薬品は、Exelixis社と日本におけるcabozantinibの開発提携および独占的販売権に関する契約を締結しました。
なお、Exelixis社は、cabozantinibの米国における開発および販売の独占的権利を引き続き保有し、同社の他のパートナーであるIpsen Pharma SAS社は、cabozantinibの適応に関する米国と日本以外での販売権を保有しています。
<注意事項>
本文書に記載されている医薬品情報は、小野薬品および武田薬品の経営情報の開示を目的とするものであり、それぞれが開発中のものを含むいかなる医薬品の宣伝、広告を目的とするものではありません。
以上