ALK阻害剤による治療歴のない進行性ALK陽性非小細胞肺がん患者を対象にALUNBRIG®(一般名:brigatinib)とクリゾチニブを比較した臨床第3相試験において、ALUNBRIGが主要評価項目である無増悪生存期間を有意に改善

ALK阻害剤による治療歴のない進行性ALK陽性非小細胞肺がん患者を対象にALUNBRIG®(一般名:brigatinib)とクリゾチニブを比較した臨床第3相試験において、ALUNBRIGが主要評価項目である無増悪生存期間を有意に改善


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2018年7月26日

当社は、このたび、ALK阻害剤未治療の局所進行性または転移性未分化リンパ腫キナーゼ遺伝子転座陽性(ALK陽性)の非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象としたグローバル無作為化臨床第3相試験ALTA-1L(ALK in Lung Cancer Trial of AP26113 in 1st Line)の事前に設定された初回の中間解析において、ALUNBRIG(一般名:brigatinib)群がクリゾチニブ群と比較して統計学的に有意に無増悪生存期間(PFS)を改善し、主要評価項目を達成したことをお知らせ致します。本試験は、主要評価項目である無増悪生存期間、すなわち、治療開始から病態の増悪が認められなかった期間に基づき、クリゾチニブと比較してALUNBRIGの有効性および安全性を評価することを目的としてデザインされました。現在、ALUNBRIGによるフロントライン治療は未だ承認されていません。

当社のVice Presidentであり、Head of Oncology Clinical Research and DevelopmentであるJesús Gomez Navarroは、「今回の中間解析結果は、ALUNBRIGの開発にとって非常に重要なマイルストンです。ALUNBRIGの開発における当社の目標は、利用可能な治療オプションをさらに提供することにより、ALK陽性のNSCLC患者さんの生活を改善することです。進行性ALK陽性NSCLC患者さんにおいて、クリゾチニブ群と比較して、統計学的に有意なPFSの改善を示したことを誇りに思います。また、ALUNBRIGのフロントライン適応への拡大について、規制当局と協議を始めることが出来ると期待しています」と述べています。

ALTA-1L試験におけるALUNBRIGの安全性プロファイルは、全般的に既存の添付文書に記載されている情報と差はなく、安全性において新たな懸念はみられませんでした。

本中間解析結果は、近日開催される学術会議において発表を予定しています。

<ALT-1L試験について>
ALTA-1L(ALK in Lung Cancer Trial of AP26113 in 1st Line)試験は、ALUNBRIGのALK阻害剤未治療の局所進行性または転移性未分化リンパ腫キナーゼ遺伝子転座陽性(ALK陽性)の非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象とした、グローバルで実施中の無作為化、比較、非盲検、多施設共同の臨床第3相試験で、成人患者275名が登録されました。患者は、ALUNBRIG 180mgを1日1回(7日間の導入期間においては 90mgを1日1回)、もしくはクリゾチニブ250mgを1日2回服用しました。独立評価委員会が評価したPFSが主要評価項目であり、副次評価項目は、固形がんの治療効果判定のための新ガイドライン(RECIST)改訂版1.1による客観的奏功率(ORR)、頭蓋内病変におけるORR、頭蓋内病変におけるPFS、全生存期間、安全性および忍容性が含まれています。ALUNBRIGが少なくとも6ヵ月クリゾチニブを上回るPFSの改善を示すために、合計約198件のPFSイベントが発生した時点で、主要評価項目の最終解析が行われる予定です。また、本試験では、予定されているPFSイベントの50%が発生した時点および75%のイベントが発生した時点の2回にわたり、主要評価項目に対する中間解析を行うことが事前に設定されています。

<ALK陽性NSCLCについて>
世界保健機構(WHO)によると、非小細胞肺がん(NSCLC)は、肺がんの中でも最も一般的ながんであり、世界中で毎年新規に肺がんと診断される患者さん180万人のうちの約85%を占めています。遺伝学的研究により、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)における染色体の転座が、一部のNSCLC患者において重要な因子であることが示されています。転移性NSCLC患者のうち約3~5%の患者においてALK遺伝子に転座がみられます。
当社は、全世界で毎年、この重篤でかつ希少な肺がんと診断される約4万人の患者の生活を改善するため、NSCLCに対する研究開発を継続することに力を注いでいます。

以上