中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎患者を対象としたベドリズマブ皮下投与製剤の 臨床第3相試験において、主要評価項目である試験開始52週時点での臨床的寛解を達成

中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎患者を対象としたベドリズマブ皮下投与製剤の 臨床第3相試験において、主要評価項目である試験開始52週時点での臨床的寛解を達成


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2018年7月19日

− 米国食品医薬品局(FDA)および欧州医薬品庁(EMA)を含む各国の保健当局と本データについて協議予定

当社は、このたび、ベドリズマブ皮下投与製剤による維持療法の有効性および安全性を検討したVISIBLE 1試験の結果の速報を得ましたのでお知らせします。本試験は、非盲検下にてベドリズマブ静注製剤による導入療法を2回行った後、試験開始6週時点で臨床的改善が得られた中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎の成人患者を対象とした試験です。本試験では、試験開始6週時点からベドリズマブ皮下投与製剤を2週毎に投与し、52週時点で臨床的寛解が得られた患者の割合がプラセボ投与群と比較してベドリズマブ皮下投与群が統計学的に有意に高く、主要評価項目を達成しました。安全性データはベドリズマブの既知の安全性プロファイルと一致しており、新たな安全性に関する兆候は認められませんでした。本試験の詳細なデータは、今後開催される学術会議で発表する予定です。

当社Gastroenterology Therapeutic Area UnitのHead であるAsit Parikhは、「VISIBLE 1試験の主要評価項目を達成したことは、潰瘍性大腸炎患者さんのニーズを満たす新たな治療法を開発する当社の取り組みにおいて大きなマイルストンです。今回の結果は非常に良好であり、20万人以上の患者さんにお使いいただいているベドリズマブの確固たる臨床プロファイルを築くものです。この革新的な治療オプションを患者さんにお届けできるよう、当社は本データについて各国の保健当局と協議してまいります」と述べています。

VISIBLE 1試験は、ベドリズマブ静注製剤を参照群とした、無作為化、ダブルダミー、二重盲検、プラセボ対照臨床第3相試験であり、試験開始時点および2週時点に非盲検下にてベドリズマブ静注療法を2回行った後、6週時点で臨床的改善が得られた中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎の成人患者を対象に、ベドリズマブ皮下投与製剤の維持療法としての有効性および安全性を評価することを目的としています。本試験に登録された384名は、全てが登録前にコルチコステロイド、免疫調節薬または抗TNFα抗体による治療で効果不十分、効果が持続しない、または不耐性だった患者でした。6週時点で臨床的改善が得られた患者は、「ベドリズマブ皮下投与製剤108 mgとプラセボ静注製剤併用」、「ベドリズマブ静注製剤300 mgとプラセボ皮下投与製剤併用」、「プラセボ皮下投与製剤とプラセボ静注製剤併用」の3群のうちの1つに無作為に割り付けられました。皮下投与製剤の場合は2週毎、静注製剤の場合は8週毎に投与されました。

VISIBLE 1試験で検討したその他の評価項目は、52週時点で粘膜治癒を達成した患者の割合、持続的臨床的改善、持続的臨床的寛解、52週時点でのコルチコステロイドフリーの臨床的寛解などです。

 

<VISIBLE試験について>

VISIBLE試験は、中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎およびクローン病の成人患者を対象に、ベドリズマブ皮下投与製剤の維持療法としての有効性および安全性を検討することを目的としています。

VISIBLE試験は、1,000名以上の患者が参加する3つの臨床第3相試験から構成されます。潰瘍性大腸炎とクローン病それぞれについて試験開始52週時点に臨床的寛解を達成した患者の割合を検討する2つの無作為化、二重盲検、プラセボ対照試験、これらの試験のいずれかを終了した患者から構成される、ベドリズマブ皮下投与製剤の長期的安全性および有効性を検討する非盲検の継続試験です。

以上