武田薬品湘南研究所におけるChromaJean社設立のお知らせ

武田薬品湘南研究所におけるChromaJean社設立のお知らせ


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2017年10月2日

-クロマトグラフィー技術に特化したベンチャーとして、ヘルスケアソリューションの提供を通じて患者さんに貢献

当社は、このたび、「アントレプレナーシップ ベンチャー プログラム(Entrepreneurship Venture Program、以下「EVP」)」により、2社目のバイオテク企業、株式会社ChromaJean(以下、「ChromaJean」)が設立されましたことをお知らせします。ChromaJeanは、湘南研究所に拠点を置き、独自のアルゴリズムに基づくクロマトグラフィー技術を国内外の製薬企業に提供します。

ChromaJeanは、最適な分離・精製条件をすばやく見出す独自のアルゴリズムと、効率化を可能にするクロマトグラフィー技術を組み合わせ、以下の事業展開を通して前臨床および早期開発ステージにある医薬品の研究開発に貢献します。

1.  受託試験サービス

キラル化合物を含む種々の化合物に対して、迅速かつ非常に高い成功確率で分離・分析を達成できるようにChromaJeanが開発し、標準化した独自のクロマトグラフィー技術を提供

2.  新規クロマトグラフィー技術の開発

アカデミアや研究機器メーカーと協業し、ChromaJeanの技術を基にした新規技術の開発

3.  国内外の創薬関連企業におけるクロマトグラフィー・プラットフォームの構築支援サービス

今後構築するフランチャイズネットワークを通じた、ChromaJeanの技術を様々な研究活動において活用するためのクロマトグラフィー・プラットフォームの構築支援サービスの提供

クロマトグラフィー技術は、研究プロセスにおいて必要不可欠な技術であり、様々な研究部門で使用されているにも関わらず、作業者の経験と勘に依存しているために個人差が大きい技術です。ChromaJeanは、武田薬品において培った専門性を活かし、分離条件探索から精製完了にいたるまでの各ステップの標準化・自動化に成功しました。さらに武田薬品が長年蓄積してきた独自のノウハウを組み合わせることにより、ChromaJeanが有する技術は、高速化、省コスト化および個人差の排除を実現するとともに、非常に成功確率の高い技術となっています。

EVPイニシアチブは、武田薬品の研究アセット、技術を用い、武田薬品で働く研究者自らが起業することをサポートするプログラムです。本取り組みは、当社内におけるアントレプレナーシップを奨励し、ベンチャー企業の独立運営を支援するだけでなく、アントレプレナーシップの育成に貢献することで、日本の創薬エコシステム醸成にも寄与することが望まれます。ChromaJeanの設立に際しては当社で培われた資産や技術が初期運転資金と共に提供され、さらに新会社は湘南研究所における実験機器やオフィススペースなど、必要な研究サービスを利用することができます。こうした、新会社設立に際した一連のサポートは、当社が日本におけるイノベーションおよび研究開発能力の強化に、引き続き強く注力していく姿勢を示すものです。当社は、EVPイニシアチブを通じ、湘南研究所において今後数ヶ月に渡り、バイオテク企業の設立を続けてまいります。

現在、当社は、「オンコロジー(がん)」「消化器系疾患」「中枢神経系疾患」の3つの重点疾患領域と「ワクチン」へのさらなる特化と、研究開発活動の日本および米国への集約を通じ、研究開発体制の変革を加速する計画を実行しています。EVPイニシアチブは、当社研究開発体制変革の一環として開始したプログラムであり、当社の重点領域以外のアンメットメディカルニーズの高い疾患領域における治療薬の開発にも貢献します。

以上