Ultragenyx社と武田薬品による希少遺伝子疾患治療薬の共同開発・製品化に関する契約締結について

-Ultragenyx社は武田薬品の新薬候補物質を開発するライセンスを獲得-
-武田薬品は開発費負担のためにUltragenyx社へ株式投資-

Ultragenyx Pharmaceutical Inc.（本社：米国カリフォルニア州ノバート、以下「Ultragenyx社」）と武田薬品工業株式会社（本社：大阪市中央区、以下「武田薬品」）は、このたび、希少遺伝子疾患に対する治療薬の開発・製品化に関する戦略的提携を締結しましたのでお知らせします。Ultragenyx社は、超希少遺伝子疾患に対する革新的な治療薬の開発に注力するバイオ医薬品企業です。

Ultragenyx社は、前臨床段階の新薬候補1つについて、武田薬品から特定の疾患領域に関して独占的ライセンスを獲得するとともに、当該新薬候補の別の疾患領域における共同開発・製品化の独占的オプション権を有します。また、両社は、これとは別に、5年間の共同研究を実施します。本共同研究では、両社合同の研究委員会の権限のもと、両社が初期の評価試験に合意し、実施した後、Ultragenyx社は、最大5つのさらなる武田薬品の新薬候補について希少疾患に関するライセンスを取得するオプション権を有します。

Ultragenyx社のCEOであるEmil D. Kakkisは、「この幅広い提携により、Ultragenyx社は、臨床開発を間近に控えた新薬候補を獲得するとともに、1～2年毎に新薬候補を臨床開発に進めるという当社の目標を達成するために必要な、新薬を継続的に生み出す可能性のある資産を獲得することとなります。武田薬品は、多くの希少遺伝子疾患の治療薬となり得る早期段階の有望なパイプラインを有しています。治療オプションがほとんどない、あるいは全くない希少疾患の患者さんに新薬をお届けするため、当社が武田薬品のパートナーに選ばれたことを嬉しく思います」と述べています。

武田薬品のChief Medical and Scientific OfficerであるAndrew Plumpは、「Ultragenyx社は、希少疾患に取り組む成長著しい企業であり、経験と実績が豊富な経営陣を有しています。本提携を通じ、当社は、希少疾患領域において患者さんを中心に据えた開発および当局との連携をUltragenyx社から学ぶことができ、また、重要な新薬を患者さんにお届けすることで両社にとって大きな価値を創出することができます」と述べています。

武田薬品は、提携により生み出された新薬候補について、日本を含むアジアでの製品化に関する独占的オプション権を有します。また、武田薬品は、Ultragenyx社のパイプライン製品1つについて、日本における独占的ライセンス取得のオプション権を有します。Ultragenyx社と武田薬品は、それぞれ、他方当事者から、開発および販売マイルストン、製品の売上に応じたロイヤリティを受領します。

本契約に基づき、武田薬品は、2回に分けて最大6,500万米ドルをUltragenyx社に投資することになっており、１回目は本契約クロージング時に2,500万米ドル相当のUltragenyx社株式を1,500万米ドルのプレミア価格を上乗せして購入します。その後、12ヶ月以内にUltragenyx 社がオプション権を行使した場合、武田薬品は2,500万米ドルで2回目のUltragenyx 社の株式購入をプレミア価格上乗せなしで実施します。Ultragenyx 社が2つ目の新薬候補について特定の開発マイルストンを達成した場合、武田薬品は3回目の株式投資を行う可能性があります。その他の経済条件の詳細については開示しておりません。

本契約のクロージングは、1976年に制定されたハート・スコット・ロディノ反トラスト法に基づく審査が条件となるとともに、その他一般的な前提条件を満たす必要があります。

 

＜Ultragenyx社について＞

Ultragenyx社は、臨床開発を行うバイオ医薬品企業であり、重篤で衰弱性の遺伝子疾患に注力し、希少、超希少疾患の新たな治療薬をお届けすることに取り組んでいます。Ultragenyx社は、2010年の設立以降、アンメットメディカルニーズが高く、バイオ医薬品を用いて治療できることが明確で、承認された治療薬が存在しない疾患に対する新薬候補物質の幅広いポートフォリオの構築を加速させています。

Ultragenyx社の経営陣は、希少疾患治療薬の開発・製品化において豊富な経験を有しています。同社は、時間と費用効率の高い開発を基本戦略としており、最も緊急を要する疾患の患者さんに安全で有効な治療薬をお届けすることを目標としています。詳細については、www.ultragenyx.com.をご覧ください。

 

以上