多発性骨髄腫治療剤「NINLARO®」の米国における発売について
多発性骨髄腫治療剤「NINLARO®」の米国における発売について
-臨床で安全性および有効性プロファイルが示された初めてかつ唯一の経口プロテアソーム阻害薬-
当社は、このたび、多発性骨髄腫治療剤「NINLARO®」(一般名:イキサゾミブ、以下「NINLARO」)カプセルを米国で発売しましたのでお知らせします。NINLAROは、前治療歴のある再発・難治性の多発性骨髄腫に対する初めてかつ唯一の経口プロテアソーム阻害剤であり、レナリドミドおよびデキサメタゾンとの併用で使用されます。当社は、NINLAROについて、米国食品医薬品局(FDA)から優先審査の審査終了目標日より4ヶ月早く販売許可を取得しました。NINLAROは、4週間の治療サイクルのうち3週間において週1回経口投与する治療薬です。
当社Global Oncology Business Unit(呼称:Takeda Oncology)のPresidentであるChristophe Bianchiは、「がん領域における長年かつ徹底した研究の成果が、NINLAROとして実現し、このたび上市を迎えることができました。治験に参加くださった医師の方々、患者さんに心より感謝するとともに、優先審査を実施したFDAに敬意を表します。多発性骨髄腫の治療において、今までと異なる新たな治療オプションが強く待ち望まれる中、患者さんをはじめご協力いただいた全ての皆さんのおかげで本剤を早期に発売することができました。そして、NINLAROが、FDAからの販売許可取得後の短期間に医療関係者や患者さんから強い支持を受けていることを実感しています。NINLAROを通じ、多発性骨髄腫患者さん、そして関係者の方々に貢献できることを嬉しく思います」と述べています。
<NINLARO®カプセルについて>
NINLARO(一般名:イキサゾミブ)は、前治療歴のある多発性骨髄腫に対するレナリドミドおよびデキサメタゾンとの併用の適応を有する初めてかつ唯一の経口プロテアソーム阻害剤です。週1回の経口投与であり、28日の治療サイクルにおいて治療開始1日目、8日目、および15日目に投与されます。NINLAROは現在、欧州医薬品庁(EMA)の審査中であり、欧州医薬品評価委員会(CHMP)から迅速審査の指定を受けています。また、NINLAROは、2014年に希少疾患である再発・難治性のALアミロイドーシスについて、FDAよりBreakthrough Therapyの指定を受けました。
当社は、イキサゾミブの臨床開発プログラムにより、世界中の多発性骨髄腫患者さんや医療関係者の方々に革新的な新薬を開発し、お届けするという取り組みをさらに強化しています。本薬については、以下の5つの国際共同臨床第3相試験を実施しています。
- TOURMALINE-MM1:再発・難治性の多発性骨髄腫を対象に本剤・レナリドミド・デキサメタゾン併用群とプラセボ・レナリドミド・デキサメタゾン併用群を比較
- TOURMALINE-MM2:初発の多発性骨髄腫を対象に本剤・レナリドミド・デキサメタゾン併用群とプラセボ・レナリドミド・デキサメタゾン併用群を比較
- TOURMALINE-MM3:初発の多発性骨髄腫を対象に導入療法および自家造血幹細胞移植後の維持療法として本剤とプラセボを比較
- TOURMALINE-MM4:自家造血幹細胞移植歴のない初発の多発性骨髄腫を対象に維持療法として本剤とプラセボを比較
- TOURMALINE-AL1: 再発・難治性のALアミロイドーシスを対象に本剤およびデキサメタゾンの併用と医師が選択したレジメンでの治療を比較
TOURMALINEの他、イキサゾミブに関する多くの医師主導臨床試験が世界中で実施されています。
イキサゾミブの臨床第3相試験に関する詳細は、www.clinicaltrials.govをご覧ください。
以上