三井不動産の山下氏は、柏の葉スマートシティプロジェクトを紹介し、「街づくりを支える多くの事業者・研究機関と、サービス・技術・データを連携することにより新しい価値を創出することができる」と述べ、生涯健康で暮らせる街づくりへの挑戦として、病院連携宿泊施設の紹介や、業種・業界を越えたデータ連携を可能にするモデル事業について語りました。
国立がん研究センターの土原先生は、新しい医療・医薬価値提供のために、リアルワールドデータ(RWD)の活用が重要とした上で、「ペイシェントジャーニーの分析に必要となるデータは、病院内だけでなく、患者さんの私生活の中など、いたるところに点在する。これらのデータをいかに安全に取り出すかが課題」とし、データの利活用には、アナログの部分で利用者・住民との信頼関係の構築が重要であると述べました。
また、タケダの挑戦として、添田MA部長から、がん患者さんを取り巻く実臨床上のアンメットニーズを抽出するために、電子カルテ上のデータ解析を通じてペイシェントジャーニーを可視化する新たな取り組みについて紹介するとともに、ゲノム診断に基づく個別化医療が進展していく中でのデータの重要性について語りました。榊原SPP部長もパネルディスカッションの総括の中で「がん患者さんの治療アウトカム向上にはRWDの活用が鍵。そのためには業種を超えた連携が重要」と強調しました。
堀井事業部長からは、クロージングとして、「“がんとの共生”という社会課題を解決するためには、公・民・学のパートナーシップが今後ますます重要になる。Society5.0時代のウェルビーイング実現のためにさらなる連携を」と参加者へ呼びかけ、セミナーを締めくくりました。
タケダの日本オンコロジー事業部では今後も引き続き、〝患者さん中心〟という価値観のもと、重要なステークホルダーとのパートナーシップを通じ、Beyond the Pillというマインドセットでがん患者さんのアンメットニーズ解決に向けた取り組みを行っていきます。
*Bio Japanは、展示会・パートナリング・セミナーから構成され、国内外よりバイオ関連企業、研究機関・大学が一堂に会して共同研究や事業提携先の探索を行う、アジア最大級のパートナリングイベントです(同時開催展:「再生医療JAPAN」、「healthTECH JAPAN」)。
当日の講演、パネルディスカッションの様子をご覧ください。
各登壇者の講演
パネルディスカッション