武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下、「武田薬品」)とエームサービス株式会社(本社:東京都港区、以下、「エームサービス」)は、世界IBDデー(5月19日)に合わせ、医療系学生と共に考案した炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease、以下、「IBD」)を有するアスリートの“食べたい”を叶える夢のレシピ「IBDreamめし」を、武田薬品の疾患啓発サイトにて公開しましたのでお知らせします。世界IBDデーは、毎年5月19日に設定されており、世界中でさまざまな疾患啓発のキャンペーンが行われています。
IBDreamめしの開発にあたり、事前に野球、バスケットボール、サッカーなどさまざまな競技で活躍されている以下のアスリートの皆さんにインタビュー・アンケートにご協力いただきました。アスリートの方々からは、「体調が良くないときなどは、トレーニングに集中しづらく、トレーニングの時間帯や練習内容の工夫、時には早めに切り上げることも必要」、「IBDの症状は見た目には分かりづらいが、トイレがないと不安になったり外出自体が怖くなったりするなど、精神的にもきついことを知ってほしい」など、日常生活や競技生活を行う上での悩み・工夫など赤裸々にご紹介いただきました。
10名のアスリートプロフィールおよび皆さんからのコメントについてはこちらにまとめています。
今回ご協力いただいたアスリートの皆さん ※五十音順
上田 駿斗氏(ヴィアンティン三重 所属)
梶原 夕希也氏
加藤 広人氏
岸本 隆一氏(琉球ゴールデンキングス 所属)
木村 翔氏(花形ボクシングジム 所属)
齋藤 裕太氏(元花形ボクシングジム 所属)
征矢 貴氏(パラエストラ松戸 所属)
田中 幹也氏(中日ドラゴンズ 所属)
原 修太氏
西澤 侑真氏(トヨタ紡織陸上部 所属)
IBDは腸を中心とする消化管粘膜に炎症が生じる疾患で、主に10代~20代1で多く発症することが知られています 。患者さんの多くは、頻回の下痢や血便、腹痛、発熱、さらには慢性疲労に悩まされながら日常生活を送っています。武田薬品がIBD患者さんに実施したアンケートでは、脂質制限の必要性や、食べるものが限られてしまうなど、食事においても悩みを抱えていることが分かっています。一方で、IBDは症状が見た目には分かりづらく、患者さんがどのようなことで困っているのか周囲の方に伝わりにくい疾患です。
武田薬品とエームサービスは、IBDの好発年齢層である10代~20代1に着目し、IFMSA-Japan (国際医学生連盟 日本)、APS-Japan(一般社団法人日本薬学生連盟)、栄養学生団体【N】との共催で、医療系学生の皆さんを対象とした「IBDreamめし」を考案するワークショップを3月18日にオンラインで開催しました。
参加学生は、アスリートの悩みや思いなどを踏まえた上で、材料や調理方法などはもちろんのこと、レシピ名や見栄えにどのような工夫が必要か、などの観点も含めてレシピを考案しました。完成したレシピは、疾患啓発サイト内のこちらからご確認、ダウンロードできます。なお、当レシピは、実臨床でIBD患者さんにより近い場所で接している管理栄養士の観点から、北里大学病院 栄養部 太田 裕子先生に監修していただきました。
また、7月6日(木)には、本日公開したIBDreamめしをメディアの方に試食していただく「『IBDreamめし』披露&試食会」を開催します。当日は、今回の取り組みにご協力いただいたIBDを有するアスリートの方にご登壇いただくトークセッションも予定しています。
今後も武田薬品は、IBD疾患への理解が社会で進むよう、社会を構成するさまざまなステークホルダーと共に、IBD患者さんにとって最適な社会づくりを目指していきます。
1976年に三井物産株式会社と米国のサービスマネジメント大手アラマーク社を含むグループ企業の合弁により設立された給食事業会社です。“「食」から日本の未来を支えます。”のコーポレートスローガンのもと、現在はオフィス・工場をはじめ、病院・社会福祉施設、学校、スポーツスタジアム・トレーニング施設など、グループ全体で、全国約3,900カ所の施設において1日約130万食を提供しています。クライアントのパートナーとして健康経営に資する各種施策を推進するとともに、人々への安全・安心で健康的な「食」のサポートに努めています。その一環として、1995年にIBD患者様向けレトルト・インスタント食品「まんぞく君」の開発・販売を開始し、患者さんやそのご家族の負担を減らし、毎日の生活が快適なものとなるよう支援しています。
詳細については、https://www.aimservices.co.jp/をご覧ください。
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)世界中の人々の健康と、輝かしい未来に貢献することを目指しています。消化器系・炎症性疾患、希少疾患、血漿分画製剤、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、オンコロジー(がん)、ワクチンといった主要な疾患領域および事業分野において、革新的な医薬品の創出に向けて取り組んでいます。パートナーとともに、強固かつ多様なパイプラインを構築することで新たな治療選択肢をお届けし、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。武田薬品は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。2世紀以上にわたり形作られてきた価値観に基づき、社会における存在意義(パーパス)を果たすため、約80の国と地域で活動しています。
詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。
消化器系疾患は時として、患者さんの日常生活を困難にさせる場合があります。武田薬品およびパートナー各社はこのアンメット・メディカル・ニーズに対し、30年以上にわたり革新的な医薬品や支援プログラムを通じて患者さんのQOL(生活の質)改善に取り組んでまいりました。また武田薬品は、炎症性腸疾患、酸関連疾患、短腸症候群、消化管運動障害など、消化器系疾患領域をリードしてきました。武田薬品の消化器系疾患領域の研究開発チームは、セリアック病や好酸球性食道炎、α-1アンチトリプシン関連肝疾患、クローン病など、アンメット・メディカル・ニーズのある新しい領域でのギャップの解消に向けても取り組んでいます。武田薬品は、これからも研究者や患者団体とともに、消化器系疾患領域における科学的研究と臨床医学の発展に取り組んでいきます。
[i]難病情報センター,潰瘍性大腸炎, https://www.nanbyou.or.jp/entry/62
難病情報センター,クローン病, https://www.nanbyou.or.jp/entry/81