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日本におけるModerna社の新型コロナウイルス感染症ワクチンの安全性および免疫原性を評価する臨床第1/2相試験の結果について

2021年5月10日
- 本試験結果は、これまでに公表されたModerna社の免疫反応と同様の結果
- 本試験結果は、医薬品医療機器総合機構に提出され、ワクチンを輸入し、日本国内で供給するため当社の日本における製造販売承認申請の根拠となる

当社は、このたび、日本におけるModerna社の新型コロナウイルス感染症mRNAワクチン(開発コード:TAK-919、以下「本ワクチン」)の安全性および免疫原性を評価する国内臨床第1/2相試験の結果を医薬品医療機器総合機構(PMDA)に提出しましたのでお知らせします。当社はModerna社ならびに厚生労働省(MHLW)の三者間の合意により、本ワクチンの5,000万回接種分を輸入し供給します。

本試験の結果では、28日間の間隔で本ワクチン0.5 mLを2回接種した被験者の100%に、結合抗体と中和抗体の上昇が本ワクチンの2回目接種28日後に確認できたことが示されました。重大な安全性の懸念は報告されず、忍容性は概ね良好でした。

当社の日本ワクチン事業部 事業部長である今昌之は、「この度の試験結果は、これまでに報告されたModerna社の臨床試験からの研究結果を裏付けるものであり、この新型コロナウイルス感染症ワクチンが新型コロナウイルスから人々を守る可能性を示唆しています。Moderna社の新型コロナウイルス感染症ワクチンは既に世界中の国々で投与されており、規制当局と協働しながら、日本の皆様に安全性と有効性が証明されたワクチンの選択肢を提供する機会が得られました。承認された新型コロナウイルス感染症ワクチンによってパンデミックが終息に近づき、より安全で健康な世界がもたらされるものと思います」と述べています。

本試験の結果は、2021年3月に提出された本ワクチンの製造販売承認申請の一部として評価するため、医薬品医療機器総合機構に提出されました。申請資料には、Moderna社が米国において実施中の臨床第3相試験(COVE試験)の安全性と有効性の結果も含まれています。当社は、製造販売承認取得後、すみやかに本ワクチンの供給開始を目指しています。

当社は厚生労働省ならびに国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)より、Moderna社ならびに Novavax社が開発中の新型コロナウイルス感染症ワクチンを日本国内において開発・供給するための助成を受けています。

<TAK-919の国内臨床試験について>
日本においてTAK-919を28日間の間隔をあけて2回接種した際の、安全性および免疫原性の評価を行うプラセボ対照臨床第1/2相試験を実施しています。20歳以上の日本人成人200例を被験者として登録しました。各被験者は、2回の治験薬接種において、プラセボ群またはTAK-919 0.5 mL群のいずれかに割り付けられました。被験者は2回目の治験薬接種後、12ヵ月の追跡調査を受けます。

本治験のClinicalTrials.govの識別番号はNCT04677660です。


<武田薬品の新型コロナウイルス感染症への取り組みについて>
武田薬品は、新型コロナウイルス感染症に対する治療と予防、そして将来のパンデミック予防に向けた取り組みを支援するため、下記を含む様々な活動やパートナーシップを通じ、包括的なアプローチで取り組んでいます。

  • 高度免疫グロブリン:当社は、CoVig-19 Plasma Alliance を共同設立し、世界をリードする他の血漿分画製剤企業と共にグローバル試験を実施し、高度免疫グロブリン製剤の評価に取り組んできました。評価項目は達成しなかったものの、この取り組みはウイルスに対する抗体を用いた治療への科学的理解に寄与し、希少疾患を治療に用いられる血漿分画製剤の治療価値と重要性をより広く明らかにしました。
  • その他の治療薬:当社は、COVID R&D Allianceに参画し、既存医薬品について、新型コロナウイルス感染症に対する評価を行っています。加えて、IMI Care Alliance、Accelerating COVID-19 Therapeutic Interventions and Vaccines (ACTIV) partnershipおよびCOVID RED projectにも参画しています。
  • ワクチン:当社は、新型コロナウイルス感染症ワクチンの普及促進に向け、日本政府、Novavax社およびModerna社と提携しています。当社は、これまで培ってきたグローバルなワクチン製造・供給についての知識と経験を活かし、日本国内向けに整備した新型インフルエンザ用のワクチン生産基盤を活用して、パンデミック対応を強化していきます。また、当社はJohnson & Johnson社グループのJanssen Pharmaceutical社が開発した1回投与の新型コロナウイルス感染症ワクチンを製造するために、当社のデング熱ワクチン候補の製造用に確保していたIDT社の生産施設を活用することについて合意したことを公表しています。新型コロナウイルス感染症対策に効果的な治療薬やワクチンを迅速に研究・開発・提供し、将来のパンデミック対策に備えるという共通の目標に向けて、パートナー企業およびアライアンスメンバーと取り組みます。

 
<武田薬品のワクチンに対する取り組みについて>
ワクチンは、毎年200~300万人の生命を救い、世界の公衆衛生に劇的な変化をもたらしました。武田薬品は、70年にわたり、人々の健康を守るため日本でワクチンを供給してきました。現在、当社のグローバルワクチンビジネスは、デング熱、新型コロナウイルス感染症、ジカウイルス感染症、ノロウイルス感染症など、世界で最も大きな課題となっている感染症に対し、最先端の取り組みを行っています。武田薬品はワクチン開発、製造およびマーケットアクセスに関する豊富な実績と深い知識を有しており、世界で最も緊急性の高い公衆衛生ニーズに対応すべく、パイプラインの充実に努めてまいります。詳細については、www.TakedaVaccines.comをご覧ください。

<武田薬品について>
武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品は、「すべての患者さんのために、ともに働く仲間のために、いのちを育む地球のために」という約束を胸に、革新的な医薬品を創出し続ける未来を目指します。研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少遺伝子疾患および血液疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤とワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80カ国で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。
詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。

<留意事項>
本留意事項において、「ニュースリリース」とは、本ニュースリリース(添付資料及び補足資料を含みます。)において武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)によって説明又は配布された本書類、口頭のプレゼンテーション、質疑応答及び書面又は口頭の資料を意味します。本ニュースリリース(それに関する口頭の説明及び質疑応答を含みます。)は、いかなる法域においても、いかなる有価証券の購入、取得、申込み、交換、売却その他の処分の提案、案内若しくは勧誘又はいかなる投票若しくは承認の勧誘のいずれの一部を構成、表明又は形成するものではなく、またこれを行うことを意図しておりません。本ニュースリリースにより株式又は有価証券の募集を公に行うものではありません。米国 1933 年証券法に基づく登録又は登録免除の要件に従い行うものを除き、米国において有価証券の募集は行われません。本ニュースリリースは、(投資、取得、処分その他の取引の検討のためではなく)情報提供のみを目的として受領者により使用されるという条件の下で(受領者に対して提供される追加情報と共に)提供されております。当該制限を遵守しなかった場合には、適用のある証券法違反となる可能性がございます。

武田薬品が直接的に、又は間接的に投資している会社は別々の会社になります。本ニュースリリースにおいて、「武田薬品」という用語は、武田薬品およびその子会社全般を参照するものとして便宜上使われていることがあり得ます。同様に、「当社(we、usおよびour)」という用語は、子会社全般又はそこで勤務する者を参照していることもあり得ます。これらの用語は、特定の会社を明らかにすることが有益な目的を与えない場合に用いられることもあり得ます。

<将来に関する見通し情報>
本ニュースリリース及び本ニュースリリースに関して配布された資料には、武田薬品の見積もり、予測、目標及び計画を含む当社の将来の事業、将来のポジション及び業績に関する将来見通し情報、理念又は見解が含まれています。将来見通し情報は、「目標にする(targets)」、「計画する(plans)」、「信じる(believes)」、「望む(hopes)」、「継続する(continues)」、「期待する(expects)」、「めざす(aims)」、「意図する(intends)」、「確実にする(ensures)」、「だろう(will)」、「かもしれない(may)」、「すべきであろう(should)」、「であろう(would)」、「することができた(could)」、「予想される(anticipates)」、「見込む(estimates)」、「予想する(projects)」などの用語若しくは同様の表現又はそれらの否定表現を含むことが多いですが、それに限られるものではありません。これら将来見通し情報は、多くの重要な要因に関する前提に基づいており、実際の業績は、将来見通し情報において明示又は暗示された将来の業績とは大きく異なる可能性があります。その重要な要因には、日本及び米国の一般的な経済条件を含む当社のグローバルな事業を取り巻く経済状況、競合製品の出現と開発、世界的な医療制度改革を含む関連法規の変更、臨床的成功及び規制当局による判断とその時期の不確実性を含む新製品開発に内在する困難、新製品および既存製品の商業的成功の不確実性、製造における困難又は遅延、金利及び為替の変動、市場で販売された製品又は候補製品の安全性又は有効性に関するクレーム又は懸念、新規コロナウイルス・パンデミックのような健康危機が、当社が事業を行う国の政府を含む当社とその顧客及び供給業者又は当社事業の他の側面に及ぼす影響、買収対象企業とのPMI(買収後の統合活動)の時期及び影響、武田薬品の事業にとってのノン・コア資産を売却する能力及びかかる資産売却のタイミング、当社のウェブサイト(https://www.takeda.com/investors/reports/sec-filings/)又はwww.sec.gov において閲覧可能な米国証券取引委員会に提出したForm 20-Fによる最新の年次報告書及び当社の他の報告書において特定されたその他の要因が含まれます。武田薬品は、法律や証券取引所の規則により要請される場合を除き、本ニュースリリースに含まれる、又は当社が提示するいかなる将来見通し情報を更新する義務を負うものではありません。過去の実績は将来の経営結果の指針とはならず、また、本ニュースリリースにおける武田薬品の経営結果は武田薬品の将来の経営結果又はその公表を示すものではなく、その予測、予想、保証又は見積もりではありません。

以上

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