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新たな疾患啓発サービスをエムスリーと武田薬品工業が共同で開発

2021年4月13日
- AskDoctors上で遺伝性血管性浮腫(HAE)の早期診断を目指した疾患啓発システムを実現

エムスリー株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長:谷村 格 URL:https://corporate.m3.com/、以下「エムスリー」と表記)と武田薬品工業株式会社(本社:東京都中央区 代表取締役 社長CEO クリストフ・ウェバー URL:https://www.takeda.com/ja-jp/、以下「武田薬品」と表記)は、エムスリーが運営する「AskDoctors」上において、遺伝性血管性浮腫(HAE)の疾患啓発サービスを開発・提供することになった旨発表いたします。

エムスリーは、日本の医師の9割以上にあたる30万人以上が登録する医療従事者専門サイト「m3.com」を運営し、製薬企業向けマーケティング支援サービスや一般の方向け医療相談サービス等を提供しています。「AskDoctors」とは、一般の方が健康について、インターネットで気軽に医師に相談できるQ&Aサイトです。1,000人以上の現役医師が豊富な経験と専門知識を活かして迅速、的確に回答します。

HAEは腹部、顔面、足、性器、手、喉など、身体のさまざまな場所に繰り返し浮腫発作を引き起こす希少な遺伝性疾患です1,2,3。喉に発生した場合は気道がふさがって呼吸困難を起こし、窒息死する危険もあります3,4。HAEは世界中で5万人にひとりが罹患していると推定されています4。日本には2,000人から3,000人の患者さんが存在すると推定されていますが、この疾患に対する日本での認知度の低さから診断されている患者さんは約450名に留まっており、未診断の患者さんが多くおられます5。 また、初めての発作が起きてから確定診断までに日本では平均13.8年かかるといわれています。米国では平均10年7、欧州では平均8.5年との報告があります。

このたび、両社は「AskDoctors」上で一般の方がHAEの可能性に気づき、医師に相談できるサービスを共同で開発いたしました。HAEが疑われる症状を入力すると、武田薬品の疾患啓発サイト「腫れ・腹痛ナビ」に掲載されている腫れ・痛みチェックシートが表示されます。チェックシートに回答することによりHAEの可能性に気付くことができ、医師はチェックシートの結果も参考にした上で相談に回答できるようになります。

エムスリーは、製薬企業と共に、エムスリーグループの持つサービスを組合せ、より大きな疾患課題を解決する、7Pプロジェクトを推進しています。今後も、製薬企業とも積極的に共同した医療業界への価値提供を進めていく予定です。

また、武田薬品は、治療薬の創出にとどまらず、希少疾患を取り巻くエコシステムの形成・改善を通じて、患者さんとそのご家族に価値提供できる優れたパートナーとなることが重要であると考えており、他企業とのパートナーシップを用いて、さまざまな希少疾患の患者さんの健康に貢献していきたいと考えています。

本サービスは、このような両社の思いが一致し実現したもので、武田薬品のHAE領域に関する知見と、エムスリーが持つ患者さんへのサービス・医師プラットフォーム・高い技術力との協働による互いの強みを活かし実現しました。HAEの早期診断につながることを期待しています。

<エムスリーについて>
エムスリー株式会社は、日本の医師の9割以上にあたる30万人以上が登録する医療従事者専門サイト「m3.com」を運営し、製薬企業向けマーケティング支援サービスや一般の方向け医療相談サービス等を提供しています。
製薬企業と共に、エムスリーグループの持つサービスを組合せ、より大きな疾患課題を解決する、7Pプロジェクトを推進しています。今後も、製薬企業とも積極的に共同した医療業界への価値提供を進めていく予定です。
また、日本のみならず米国、英国、フランス、中国、韓国、インドなど海外にも積極的に進出しており、全世界の医師の半数にあたる約600万人の医師会員・調査パネルを基盤とした様々な事業を行っています。

<武田薬品について>
武田薬品工業株式会社(TSE4502/NYSE:TAK)は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品は、「すべての患者さんのために、ともに働く仲間のために、いのちを育む地球のために」という約束を胸に、革新的な医薬品を創出し続ける未来を目指します。研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少遺伝子疾患および血液疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤とワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80カ国で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。
詳細については、https://www.takeda.com/jp/をご覧ください。

1 Cicardi M, Bork K, Caballero T, et al; on behalf of HAWK (Hereditary Angioedema International Working Group). Evidence based recommendations for the therapeutic management of angioedema owing to hereditary C1 inhibitor deficiency: consensus report of an International Working Group. Allergy. 2012; 67(2):147-157.

2 Zuraw BL. Hereditary angioedema. N Engl J Med. 2008;359(10):1027-1036.

3 Banerji A. The burden of illness in patients with hereditary angioedema. Ann Allergy Asthma Immunol. 2013;111(5):329-336.

4 Longhurst HJ, Bork K. Hereditary angioedema: causes, manifestations, and treatment. Br J Hosp Med.2006;67(12):654-657.

5 Hide M, Horiuchi T, et al. Management of hereditary angioedema in Japan: Focus on icatibant for the treatment of acute attacks. Allergology International 70 (2021) 45-54.

6Ohsawa I et al: Ann Allergy Asthma Immunol 2015; 114: 492-498

Banerji et al., Allergy Asthma Proc. 2018 May-Jun; 39(3): 212–223

Zanichelli et al., Allergy, Asthma & Clinical Immunology 2013, 9 :29

以上