武田薬品工業株式会社は、グループ会社のシャイアー・ジャパン株式会社(本社:東京都千代田区)が提供する医療機器プログラム「マイPKフィット®」(一般的名称 : ハイリスク薬物動態解析プログラム、以下「マイPKフィット」)について、2020年7月22日より新機能が追加されましたのでお知らせいたします。
従来、血液凝固第VIII因子製剤の薬物動態(PK)のパラメータを算出するために11回程度の採血が必要でしたが※1、マイPKフィットは、最低2回の採血で、患者さん一人ひとりのPKに基づいた適切な個別化治療を実現するために開発された、ウェブベースの医療機器プログラム(ソフトウェア)です※2※3。患者さんは専用のモバイルアプリを使用することによりマイPKフィットで作成されたPKプロファイルの情報を基に、患者さんが治療中の自身の現在および将来の推定第VIII因子活性値を視覚的にいつでも、どこでも確認することができます。
これまでは、患者さんと医療従事者がデータを共有するには、医療従事者がメールアドレスを患者さんに共有し、患者さんは専用アプリにて自身のメールアドレスを入力、その後メールでレポートを医療従事者に共有する必要がありました。今回の新機能追加により患者さんからのデータ共有がワンクリックで簡単に行えるようになりました。これにより、医療従事者は、患者さんがマイPKフィットアプリに入力している投与記録、出血情報、アドヒアランスなどをいつでも簡単に確認することが可能です。
日本では約5,000人の血友病A患者さんがいると報告されています※4。血友病においては、関節内出血による関節症※5や頭蓋内出血による重篤なダメージ※6につながることがあることから、1回の出血が患者さんに与える影響が大きいと言われています。近年の血友病治療においては、定期補充療法を実施し、「出血ゼロ」を目指す治療の達成が新たなテーマとなっています※7。
新機能が追加されたマイPKフィットは、担当医と患者さんのより円滑なコミュニケーションよる、より細やかな診療を可能にし、患者さん個々のPKに基づいた個別化治療を通じて、最適な定期補充療法の実現をサポートします。
<マイPKフィット®概要>
販売名 |
マイPKフィット |
一般的名称 |
ハイリスク薬物動態解析プログラム |
概要 |
本品は、血友病A患者の患者情報及び採血データを基に、血液凝固第Ⅷ因子製剤注)についての患者個人の薬物動態プロファイルを作成し、投与レジメンのシミュレーションを行うプログラムであり、医師が適切な投与量と投与間隔を決定する際に参考として用いる。本品は、医学的判断は行わない。 |
以上