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大阪工場における前立腺がん・閉経前乳がん治療剤「リュープリン®」の新たな製造施設の建設開始について

2019年5月28日
アイソレーター設備、ロボットテクノロジーなどの最新鋭の設備・技術を導入し、さらに高品質な製品を供給
バイアル製剤とキット製剤の双方を製造可能なマルチ製剤ライン、製造工程のペーパーレス記録・ビッグデータ化など次世代にわたる効率化・敏捷性を追求

当社は、このたび、当社の大阪工場(所在地:大阪市淀川区)に前立腺がん・閉経前乳がん治療剤「リュープリン®」(一般名:リュープロレリン酢酸塩、以下「リュープリン」)のバイアル製剤およびキット製剤を製造する新たな製造施設(以下「新製造施設」)の建設開始にあたり、地鎮祭を執り行いましたのでお知らせします。建設開始は本年8月を予定しています。

新製造施設は、アイソレーター設備、生体認証技術、ロボットテクノロジーなどの最新鋭の設備・技術を導入し、オペレーターの介在を最小限にすることで、高度な無菌環境を保証し、高品質のリュープリン製剤を安定的に製造することが可能となります。また、バイアル製剤とキット製剤を一つのラインで製造できるマルチ製剤ラインの構築、デジタル技術を駆使した工程モニタリングやペーパーレス記録、ビッグデータ解析などを実現するManufacturing Execution System(MES)の導入により、生産効率のさらなる向上を図ります。また、高効率・省エネルギーの機器を多用し、ソーラーシステムを設置するなど、環境にもやさしい設備とします。これにより、10年後でも十分に競争力を有する、機動性とイノベーションを追求した最先端の製造施設となります。

リュープリンは、当社で合成された高活性のLH-RHアゴニスト(黄体形成ホルモン放出ホルモン誘導体)であり、脳下垂体に持続的に作用し、脳下垂体の反応性を低下させることで性ホルモンの産生を抑制します。本剤は、当社独自の製剤技術により長期間にわたり持続的に安定した血中濃度を維持する徐放性製剤であり、前立腺がん、閉経前乳がんなどのホルモン依存性疾患の治療剤として世界60ヵ国以上で使用されています。

当社 大阪工場長 浅川直樹は、「リュープリンの製造において、長年継承しかつ進歩させてきたタケダだけが持ち得る高度な製造技術と、新製造施設建設に伴い導入する最先端のイノベーションとを融合させることで、未来にわたってリュープリンを通じて世界中の患者さんに貢献していけるものと確信しています」と述べています。

新製造施設建設への投資額は、約110億円となる見込みです。新製造施設は2020年第2四半期に完成し、2021年度内に稼動開始する予定です。

<新製造施設の概要について>

名 称

LP棟

所在地

大阪府大阪市淀川区十三本町二丁目17-85

建築面積

2,900平方メートル

延床面積

9,500平方メートル

構 造

鉄骨造

高 さ

30メートル(4階建)

事業内容

リュープリン キット/バイアル製剤の製造

設計者

株式会社大林組 大阪本店一級建築士事務所

施工者

株式会社大林組

建設開始時期

2019年8月

完工時期

2020年8月(予定)

稼働開始時期

2021年度(予定)

設備投資額

約110億円

 
<新製造施設の外観予想図>

<注意事項>
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以上